里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ユズリハの黒い実

2018-12-22 | 日記
遠田郡涌谷町の箟岳丘陵の南麓に、標高30mほどの舌状台地があって、その北向きの
斜面に花木や常緑広葉樹が植えられ、公園風になっています。その一角にヒメユズリハか
ユズリハと思われる常緑広葉樹が1本あって、葉陰にたくさんの黒い実を付けています。

葉が小さめなのでヒメユズリハと思ったのですが、樹木図鑑によるとヒメユズリハの葉は
枝先に車輪状に付きますが、上向きに付くようです。私の写真の葉は全て下に垂れています
から、ユズリハということになります。




                            二枚とも2018.12.15撮影

ユズリハの名前の由来は、新葉が出てから古い葉が落ちるので、子が成長してから親が家督
を譲ることになぞらえ、子孫繁栄を象徴する縁起のよい木とされました。

縁起木なのにユズリハの樹皮と葉、果実には毒が含まれているそうです。
ダフニマクリン、ダフニフィリン、ユズリミンなどのアルカロイドを含んでいて、かつては
駆虫剤として利用されたようです。静岡県では注連飾りを作った際の藁くずを牛舎に投入し
たため、これに混じっていたユズリハの葉を牛が食べて中毒したというもの。
北海道では放牧牛が牧草地近くに生えていた、エゾユズリハを食べて中毒したというもので、
ともに食欲不振、起立不能を呈し、やがて急性胃腸炎で場送りになったというもの。

ところが、野鳥のヒヨドリとかアオバトはユズリハの果実を食べるのだそうです。
彼らは解毒できるか、或いは完熟すると毒が消えるのか、その辺は判っていないようです。




                            二枚とも2018.12.15撮影

ユズリハは2016年の2月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
松島のユズリハ


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