里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コチャルメルソウの根生葉

2020-01-08 | 日記

栗原市栗駒沼倉地区、山麓の林道を下って行くと、道脇のぬかるみの中にたくさんの緑葉
が見えます。葉は根生葉でほぼ円形、縁が5浅裂していますから、チャルメルソウの仲間か、
ズダヤクシュでしょうね。ただ、ズダヤクシュは標高500m辺りより高い場所に生えている
ことが多く、それに対してこの地点の標高は150mくらいですから、チャルメルソウの仲間
である可能性が高いでしょう。

                             二枚とも2019.12.30撮影

「チャルメルソウの仲間」というネット記事によると、国内に自生するチャルメルソウの
仲間には9種があって、その分布域や葉の形から、私の写真の植物はコチャルメルソウと
思われます。東北地方に自生しているのはコチャルメルソウだけのようで、多くは暖かい
地方に分布する種とあります。

チャルメルソウの名の由来は、花後の果実の形が、チャルメラ(ラッパに似た楽器)に似て
いることによるそうです。

                                 2019.12.30撮影

ユキノシタ科チャルメルソウ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は10~30cm。
低山~山地の山裾の湿地や、沢沿いなどの湿った場所に自生する。
長く横走する根茎があり、花後に地中に走出枝を出して増える。
根生葉は広卵形~卵円形で長さ2~5cm、基部は深い心形で、鋭頭~鈍頭、縁は5浅裂。
両面に粗毛と微小腺毛がある。葉柄は長さ2~15cmで、托葉は紫色を帯びる。
花期は4~6月で、花茎は無葉で高さ10~30cm、短腺毛を密生する。花は2~10個で、
花柄は長さ2mmほど。萼筒は浅い倒円錐形で、腺状突起を密生する。萼裂片は広3角状
卵形で長さ1mmほど。花弁は紅紫色~淡黄緑色で長さ4mmほど、羽状に細かく7~9裂
し、花時に反曲する。雄しべは花盤上に付き、花糸は葯とほぼ同長で、裂開前の葯は淡黄色。
花柱はきわめて短い。
種子は卵状楕円形で長さ1.2mmほど、種皮は暗緑色で黒紫色の細点がある。

 



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