里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ドウダンツツジの紅葉

2017-02-03 | 日記
藤沢町保呂羽地区の東部に大きな貯水池があって、その畔が公園風に整備され
ています。貯水池の堤体への道沿いには、真っ赤に色付いたドウダンツツジが一定
間隔で植えられ、彩を添えています。
ここに着いたときは上空に薄い雲がかかっていたので、晴れた帰り際に撮影しました。
写真の場合、陽射しが無いと、紅葉の鮮やかさが損なわれますからね。




                            二枚とも2016.11.13撮影

緑の葉が紅葉や黄葉する条件ですが、1日の最低気温が10℃以下になると色付き
始め、さらに5℃以下になると一気に進むとされます。
美しく紅葉するには「昼夜の気温差が大きい」「夏が暑く日照時間が長い」
「夏に充分な雨が降る」「湿気が少なく乾燥している」などの条件がより多く
満たされることが必要です。低地よりも山地の方が有利でしょうね。

さて、紅葉の原理ですが、気温が下がると根から取り込む水分が減り、葉の付根に
「離層」という栄養分のストッパーができます。そうすると葉で作られた糖が葉に蓄積
して、それを原料として赤の色素であるアントシアニンが合成されます。
この合成には、太陽光にある紫外線が作用しているようです。ですから紅葉する樹種
でも、日当たりの悪い枝の葉は、黄色くなる場合がありますね。
緑葉の元である、クロロフィルは分解されて次第に緑色が薄くなり、その結果、
紅葉して見えるというわけです。


                                2016.11.13撮影

ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉広葉樹で、樹高2~3mの低木。
本州の太平洋側(東海~近畿)~九州(鹿児島県)に分布し、蛇紋岩地に自生する。
樹皮は暗褐色で平滑。樹形は株立ち状、細い枝を密に輪生状に出す。
葉は枝先に輪生状に互生し、葉身は倒卵形で長さ3~4cm、先端は尖る。
基部は楔形で、葉柄はごく短い。葉縁の上半分に細鋸歯がある。
花期は4~5月で、展葉と共に枝先から散形花序を出し、3~10個の白花を吊り下げる。
花冠は長さ7~9mmの壺形、先が外側に巻き上がる。雄しべは10本。
果実は蒴果で、長さ8mmほどの狭長楕円形で、上向きに付く。
紅葉が美しく、刈り込みに強いので、庭木や生垣として多用される。


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