里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ダイモンジソウ 崖下の林道

2020-10-12 | 日記

加美町宮崎旭地区西部、沢に並行する林道をどんどん上がって行くと、水量の多い沢を橋
で渡ります。対岸の山側法面が崖地のようになっていて、その下に白い小花が多数咲いて
いるのを見つけました。歩み寄って確認すると、花びらが「大の字」に付いていますから
ダイモンジソウと思われます。念のためフキを除けると、浅く掌状に裂けた葉を観察でき
ましたから、ダイモンジソウで間違いないですね。

                              二枚とも2020.10.9撮影

他に生えていないかと、林道法面を中心に探してみましたが、写真の株しか見つかりませ
んでした。林道下の沢沿いなら生えているかもしれないと、沢に下りて流れに沿って探す
と、他に二株見つかりました。ただ、雨後で増水しているため沢を渡れず、僅かな範囲し
か探せませんでした。範囲を広げて探せば、崖の割目や大石の間などに、もっと生えてい
るのではないでしょうか。

                              二枚とも2020.10.9撮影

ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は10~30cm。
山地の渓流沿いや、湿った岩場などに自生する。
葉は根生して長い柄がある。葉身は腎円形で、縁は掌状に5~多数浅裂する。表面は濃緑
色で、まばらに毛が生えるか無毛。裏面は淡緑色。
花期は9~10月、長い花茎の先に集散花序を出し、白色~淡紅色の5弁花を多数つける。
花弁は上部の3個が長さ3~4mmと短く、下部の2個が上部の2倍ほどあって「大の字」
形となる。雄しべは10個、上部の花弁とほぼ同長で、葯は橙色。花柱は2個。
果実は卵形の蒴果で長さ4~6mm。
種子は微細な米粒状で長さ0.8mmほど。



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