栗原市栗駒沼倉地区の北部、山裾の草地を踏査していると、淡い紅紫色の花が幾つ
か集まって咲いているのが見えます。草地を横断して観察すると、花のつくりから
ヒヨドリバナの仲間と思われますが、葉が3枚輪生ですね。
葉が対生しているのがヒヨドリバナで、4枚輪生しているのがヨツバヒヨドリと記憶
していますが、3枚だと悩んでしまいます。
よく見ると、4枚輪生も見つかりますが、ここでは3枚輪生が多いですね。
二枚とも2018.7.14撮影
植物図鑑で調べると、葉が輪生していればヨツバヒヨドリと見て間違いないようです。
輪生する葉は3~5枚で、4枚のことが多いのでヨツバヒヨドリなんだとか。
ヨツバヒヨドリのヒヨドリですが、ヒヨドリの鳴く頃に咲くことから、ヒヨドリバナと名付
けられたとする説が流布していますが、ヒヨドリは季節に関係なく鳴くことから、納得でき
る説とは言えません。種子に付く白い冠毛を集め、火打石から火を取る「火を取る花」に由
来するとする説があり、私はこちらの方が納得できます。
オヤマボクチも名の由来が似ていて、こちらは葉の綿毛を火おこしに用いたといいます。
それぞれの土地で得られる材料を用いていたのでしょうね。
二枚とも2018.7.14撮影
キク科ヒヨドリバナ属の多年草で、北海道~中部地方以北に分布する。
山地や高原の草地、林縁や林道沿いなどに自生し、やや湿り気を好む。
茎は分枝せずに真っ直ぐに立ち、草丈は50~100cm。
葉は3~5個が輪生し、葉身は長楕円形で長さ10~15cm、先端は尖り、基部に葉柄はない。
縁に鋭い鋸歯があり、葉質はやわらかい。両面に短い毛が生え、葉裏に腺点がある。
花期は8~9月、茎頂に大形の散形花序をつくり、淡紅紫色または白色の頭花を密につける。
頭花は5~6個の両性の筒状花からなり、花冠の先は浅く5裂する。
雌しべ(花柱)は花冠の外側に飛び出し、先は2裂する。
果実は痩果で5角柱形、長い白色の冠毛がある。
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