石巻市北上町、林道から分かれて細道を下って行くと、次第に波の音が大きくなってきて、
間もなく磯浜上の岩場に出ました。下り口を見つけて岩場を下っていると、岩の割目に小
さな緑葉が固まって生えています。街中でも見かけるツメクサの根生葉に似ていますが、
葉質が厚く、やや大きいように見えます。
たぶん、海岸近くに分布するハマツメクサでしょう。
岩場を下って磯浜に下りると、その陸側の斜面下に土砂の堆積層があって、そこにもハマ
ツメクサが散生しています。海岸ではふつうに生えている植物のようです。
三枚とも2021.12.10撮影
ナデシコ科ツメクサ属の1年~多年草で、日本全土に分布し、草丈は5〜25cm。
海岸の岩場や岩礫地、海岸寄りの日当たりのよい平地に自生する。
根生葉はロゼット状に展開する。茎は太く、基部で分枝して地を這うか斜上する。庭の雑
草であるツメクサと似ているが、質が厚く、やや大きめ。葉は線形で長さ1〜2cm、先端
は鋭く尖る。上部の茎葉では両面と辺縁はともにしばしば腺毛がある。
花期は4〜8月、花は白色で直径5mmほど、茎の上部の葉腋に単生する。
花柄は長さ0.5〜2.5cm、多少とも腺毛がある。萼片は5個、まれに4個、楕円形〜卵形で
長さ2〜3mm。雄しべは5〜10個、葯は黄白色。花柱は萼片と同数。
果実は球形〜卵形の蒴果で、長さ3.5〜4.5mm、熟すと先が5裂する。
種子は広卵形で長さ0.5mmほど、表面に低い半球状の突起がある。
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