一関市萩荘地区、山地の尾根筋をゆるやかに上がって行くと、雑木林を抜けて杉林に入っ
て行きます。杉林際の林床に黄橙色のキノコらしきものが見え、歩み寄ると小型のキノコ
が三カ所に束生しています。
傘の直径は3~4cm、すでに扁平に開いていて中央は小さく窪んでいます。傘裏のヒダは
淡い黄橙色、やや粗く柄に上生しています。特徴がハッキリしていますから、キノコ図鑑
をめくれば種を同定できるでしょう。
二枚とも2022.9.17撮影
図鑑で調べると言っても、このキノコの科名や属名が判らないので、丸い傘と棒状の柄の
あるキノコ群の中から似たものを探すしかありません。
ページをめくり始めると、直ぐによく似たキノコが載っていて「アキヤマタケ」とありま
す。小型のキノコで、傘の形やヒダの特徴がそっくりですから、アキヤマタケで間違いな
いでしょう。発生環境は雑木林との記述が多いものの、杉林も併記されています。
小さなキノコですから、食菌の対象とはみられていないようです。
近い種のヒイロガサが食べられるので、このキノコも食べられる可能性が高いでしょう。
2022.9.17撮影
ヌメリガサ科アカヤマタケ属のキノコで、秋に雑木林や杉林の地上に散生~群生する。
傘の直径は2~4.5cm、はじめ饅頭型、のち開いて平らになり、中央がやや窪む。表面は
湿時粘性があり、色は淡黄色~黄橙色。放射状の条線がある。
ひだは淡い黄橙色でやや粗く、柄に上生する。やや扁平傾向あり。
柄は長さ2.5~5cm、中空で粘性はない。やや扁平傾向があり、色は傘と同色。
胞子は長さ7~9μm。
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