東松島市の宮戸島東部の、山の尾根筋に咲いていたシロヨメナです。
シロヨメナは沢筋や窪地、山陰など日陰で湿り気のある場所に多く生えている
植物なのに、尾根筋に群生しているのは珍しいですね。
周囲を見渡すと、ヒサカキやマサキなどの常緑樹が多く、落葉樹にも常緑のテイカカズラ
が絡んでいるなど、鬱蒼たる樹林に囲まれていますし、東からは湿った海風が吹き寄せて
きますから、湿り気のある山蔭と同じような環境になっているのでしょう。
三枚とも2017.10.15撮影
キク科シオン属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は30~100cm。
山地の林縁や林内、沢沿いなどに自生する。
地下茎を延ばして増え、しばしば群生する。
全体に毛は少なく、まばら。茎は直立~やや斜上し、上部で枝分かれをする。
葉は互生し、葉身は長楕円状披針形で長さ5~15cm、先端が鋭く尖り、3脈が
目立つ。下部の葉では粗い鋸歯がある。葉に毛がほとんどないため、葉裏の脈が
目立ち、ざらつかない。基部はくさび形で、根元に近いところでくびれてやや
翼状になり、柄はほとんどない。
花期は8〜11月で、枝先に直径1.5~2cmの頭花を散房状にやや多く付ける。
花柄は長さ0.5~3cm。舌状花は白色で8枚~13枚、間隔は不ぞろいである。
中心の筒状花は黄色。総苞は長さ4mmほど、筒形~球形。総苞片は3列。
果実は痩果で長さ2~3mm、冠毛の長さ3~4mm。
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