里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アメリカイヌホウズキ 淡紫色の花

2018-11-10 | 日記
加美町宮崎旭地区西部、最奥の集落道を西へ歩いていると、刈入れの終わった田んぼ
の際に、イヌホウズキらしき小さな花が咲いています。
花が薄紫色ですし、実に光沢がありますからアメリカイヌホウズキでしょう。
名前からも判るように帰化植物なのですが、こんな最奥の集落にまで、よくぞ入り込んだ
ものと、驚いてしまいます。そういえば、下手にはロール状になった牧草があったので、
牛を飼育している農家があるのでしょう。
その牛の飼料に、アメリカイヌホウズキの種が紛れ込んでいたのかも知れませんね。




                             二枚とも2018.11.8撮影

ナス科の植物には毒草が多いですね。
チョウセンアサガオ、ハシリドコロ、ワルナスビ、ヒヨドリジョウゴ、そしてイヌホウズキや
アメリカイヌホウズキも毒草です。ひょっとしてトマトやナスも、野生の頃は毒性があったのか
も知れませんね。
アメリカイヌホウズキは全草にサポニンを含んでおり、摂取量が多いと溶血作用や吐き気を引き
起こすことがあるそうです。人よりも家畜の方が心配ですね。
より毒性が強いのは果実で、アルカロイドのゾラニン、ゾラマジンを含んでいて、誤食すると
吐寫や下痢を惹き起こすといわれています。




                             二枚とも2018.11.8撮影

ナス科ナス属の1年草で、北アメリカ原産の帰化植物。国内では1951年に兵庫県尼崎市で最初
に採取された。現在では北海道~九州に広がっていて、空地や道端、公園などに生えている。
草丈は30~70cm、イヌホウズキよりも茎が細く紫色を帯び、よく分枝して横に広がる。
葉は互生し、葉身は先の尖った卵形で、葉縁は全縁かゆるい波形の鋸歯がある。
寒くなると葉や茎が黒紫色を帯びる。
花期は8~11月で、節の間から花柄を出して、淡紫色~白色の花を4~10個総状につける。
花は下向きに付き直径8mmほど、花びらは5つに裂けた星形で、上に反り返る。
雄しべの先端の黄色い葯が目立つ。
果実は漿果。直径は5~9mmで、表面に光沢がある。
初め緑色だが後に黒熟し、中に60~100個の種子を含む。


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