一関市藤沢町、集落の中央部を流れる小河川の橋を渡っていると、少し上手の河川敷にイ
ネ科らしき植物が群生しているのが見えます。ヨシを小さくしたような草姿で草丈は1m
弱、ヨシと違って早くも果穂を出しています。
果穂や葉の写真を撮って持ち帰り、植物図鑑などで種を調べてみましょう。
二枚とも2024.7.4撮影
『イネ科 ハンドブック』のページをめくっていると、私の写真の果穂によく似た植物が
載っていて「クサヨシ」とあります。解説文を読むと北海道~九州に分布し、水辺や湿っ
た草地に自生、草丈は60~200cm、花期は5~7月とあります。
相違点がないので、クサヨシで間違いないでしょう。
二枚とも2024.7.4撮影
イネ科クサヨシ属の多年草で北海道~九州に分布し、草丈は70~200cm。
河畔や河川敷、湿原や用水路沿いなどに自生する。
地下に横走する長い根茎があって、茎は細い円柱状で叢生する。
葉は広線形で長さ20~30cm、先端は尖る。粉緑色で縁がざらつく。葉舌は白色で質が薄く、
切形で長さ3~5mm。葉鞘は平滑。
花期は5~6月、茎の先に長さ10~20cmの披針形の花序を出し、花時に枝を開いて円錐状
になる。花序は密に白緑色の小穂を多数つける。小穂は長さ4~5mmの扁平な卵形で両性
の1個の小花(第3小花)からなる。苞穎は乾膜質で長さ4~5mmの広披針形、2個同形で
内折して光沢がある小花を包み、鋭い竜骨がある。護穎は長さ3mmほどの卵形。
果期には小穂は淡褐色となり、花序は円錐状から再び披針形に戻る。
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