里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミゾホオズキの花 入谷の沢筋

2019-07-03 | 日記
南三陸町入谷地区西部、沢沿いの林道から分かれて、細い沢沿いの荒れた作業道を上がって
行くと、チョロチョロと水音が聞こえる箇所があって、部分的に小湿地のようになっています。
そこに小さな黄花が点々と咲いています。よく見るとミゾホウオズキの花で、細い流れに沿って
小さな群落を形成しています。標高は150mほどでしょうか。
少し上にも同じような小湿地があって、そこにもミゾホオズキの小群落がありました。
晴れていれば、どちらも日当たりの良い場所です。




                             二枚とも2019.6.25撮影

ミゾホオズキを漢字表記すると溝酸漿となり、これは溝(水路)に生え、果実がホオズキに似て
いることから名付けられたようです。

花よりも小さなホオズキ形の果実の方が多いので、花の盛りは過ぎてしまったのでしょう。
この地点では6月の中旬が盛期と思われます。




                             二枚とも2019.6.25撮影

ゴマノハグサ科ミゾホオズキ属の多年草で、北海道~九州に分布し、草丈は10~30cm。
山間の湿地や渓流畔、溜池畔などに自生し、日当たりを好む。
全体やわらかく毛はない。茎は方形で高さ10〜30cm、基部で多く分枝する。
葉は対生し、葉身は卵形で長さ1~4cm、先端は尖り、縁には少数の鋸歯がある。
ほとんどの葉には短い柄があるが、茎上部の葉は無柄。
花期は6〜8月、花は茎上部の葉腋に1花ずつまばらに付く。花冠は黄色で直径は1.5cmほど、
長さ1~1.5cmの筒状、先が唇形となり、上唇は2裂、下唇は3裂し、裂片5個はほぼ同形。
花冠内部に褐色の細かい斑点があり、下側の内面には2個の隆起条があって毛条突起が密生する。
雄しべ4個。雌しべ1個。萼は長さ8~10mmの筒状、5本の稜には翼があり、稜の先が尖り、
果時には長さ10~15mmと大きくなる。
果実は長楕円体の蒴果で長さ7mmほど、萼に包まれる。
種子は長さ0.5mmほどの楕円形。



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