涌谷町中心部を西から東へ流れる江合川、その土手を東へ下って行くと、昨年改修された
箇所なのか、真新しい砂利敷の道で河川敷に下りられるようになっています。
それを下って行くと、路肩に何かの根生葉が数株生えています。
アザミの根生葉のようですが、こんなに鋭いトゲを生やしたアザミは見たことがありません。
掌を軽く当ててみただけで「ヂクッ」と刺さり、とても痛いんですよ。
鋭さは縫い針の比ではありません。こんな危険なアザミは、たぶん帰化植物でしょう。
二枚とも2020.4.29撮影
ネットで「アザミ 帰化植物 鋭いトゲ」と検索すると、「アメリカオニアザミ」がヒット
しました。改めてアメリカオニアザミで検索、写真や特徴を見比べると間違いないですね。
ヨーロッパ原産の植物ですが、1960年代にアメリカから輸入された、穀物や飼料に種子が混
入していたようで、アメリカオニアザミと命名されました。
1960年代に北海道で最初に確認され、その後北国や都市周辺を中心に各地に広がっていった
ようです。裂片の先に生えたトゲが硬く鋭いので、人が触れると危険ですし、家畜の牧草に
混じれば廃棄せざるを得ません。そのため環境省により生態系被害防止外来種リストに収載
され、各地の自治体で駆除の対象にされています。
https://mirusiru.jp/nature/flower/amerikaoniazami
2020.4.29撮影
キク科アザミ属の2年草で、ヨーロッパ~中央アジア原産の帰化植物。草丈は80~150cm。
現在では北海道、本州、四国に分布し、道端や空地、草地や土手などに生えている。
根生葉は羽状に深裂、裂片の先は尖りトゲがある。
上面は緑色で硬い短毛があり、下面は綿毛が多く白色。
根生葉の中心から茎を直立し、その質は堅く、不揃いのひれ状の翼がつきトゲがある。
茎葉は互生し、羽状に3~6対の裂片に裂け、基部は長いひれ状の翼に繋がる。
花期は7~9月、茎は上部で分枝して、先端に1~3個の頭花を付ける。
花冠は直径3~4cm、花は淡紅紫色の筒状花。
総苞は球形で刺に覆われ、総苞片は反り返るか開出、幅が狭く、先端にトゲがある。
果実は灰白色の痩果で長さ3mm、羽状の冠毛がある。
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