一関市花泉町永井地区東部、丘陵地中腹の林道をゆるやかに下って行くと、道下の法面に
10株ほどのタンポポが咲いています。今は日が当たっていますが、木々の葉が茂れば半日
陰になるような場所です。それによく見るセイヨウタンポポに比べると、花がひと回り大
きいので、在来種のエゾタンポポかも知れません。
たしか・・両者は、花の下にある総苞、または総苞片の形状で見分けられるはず。
その写真を撮って持ち帰り、植物図鑑で調べてみましょう。
二枚とも2021.4.15撮影
植物図鑑によれば、エゾタンポポは花の下にある総苞片が反り返らず、総苞を包むように
なっています。それに対して、セイヨウタンポポの総苞片は下側に反り返っているので、
容易に見分けられるとあります。
写真のタンポポの総苞片はしっかりと総苞を包んでいるので、エゾタンポポということに
なります。参考までに、下に我家の庭に咲いていた、セイヨウタンポポの総苞片の写真を
貼り付けます。
セイヨウタンポポの総苞片 2021.4.19撮影
2021.4.15撮影
キク科タンポポ属の多年草で、北海道~中部以北の本州に分布し、草丈は20~40cm。
低地~山地の林縁や草地、耕作地法面などに自生、やや湿り気のある日向~半日陰を好む。
根は太い直根で、ゴボウ状になっている。
葉は単葉で10枚ほどを根生し、地際にロゼット状に展開する。
葉身は倒披針形で長さ15~30cm、羽状に浅~深裂するが変化が多く、先端は三角状となる。
葉質はやや厚く、葉や茎を傷つけると白い乳液が出る。
花期は3~5月、根生葉の中心から花茎を立てて、茎頂に一つの頭花を付ける。花の盛期に
は一つの株から10本ほどの花茎が立ち上がる。頭花は黄色で直径3.5~4.5cm、多数の舌状花
からなり、筒状花はない。頭花の下の総苞片は反り返らない。
果実は痩果で長さ2.5~4mm、冠毛の長さは6~9mm。
地上部は夏には枯れて休眠に入り、秋になると根生葉を出して越冬する。
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