里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヒメヘビイチゴ 山間の農道端

2019-05-31 | 日記
栗原市金成普賢堂地区西部、山間の細い農道を歩いていると、山側の道端に小さな黄花が
点々と咲いています。しゃがみ込んで観察するとヒメヘビイチゴの花ですね。
大形の草を避けるかのように、断続的に群生しています。
よく見るヘビイチゴより、葉も花も小ぶりですから直ぐに判ります。
それと花の盛期が、ヘビイチゴよりも2~3週間遅いですね。




                             二枚とも2019.5.25撮影

ヒメヘビイチゴをよく見掛けるのは山手の林道沿いで、樹林下のやや湿った路肩に多い印象
があります。半日陰か、木漏れ日が当る程度の日照を好むようです。
今回の農道は西側に山が迫っていますから、撮影時は日当たりになっていますが、午後からは
山陰なるような場所です。


                                 2019.5.25撮影

バラ科キジムシロ属の多年草で、草丈は10~30cm。北海道~九州に分布する。
丘陵地~山地のやや湿った林道端などに自生し、半日陰の樹林下を好む。
細長い匍匐枝を地上に伸ばし、節から根を下ろして増える。葉は3出複葉、長い葉柄があり、
基部に托葉がある。托葉は長さ3.5~8mm、全縁~数個の鋸歯がある。
小葉は楕円形で長さ0.5~1.5cm、質薄く、葉脈は浅くヘビイチゴほどはっきりしない。
葉縁の鋸歯は粗く、小葉の基部にはない。葉裏は粉白色を帯び、毛が多い。
花期は5~6月で、地上茎の葉腋に1個ずつ花を付ける。花は黄色の5弁花で直径7~8mm。
花柄は長さ0.5~2cm。萼片5個と副萼片5個はほぼ同長、先が尖る。
雄しべ20個、葯は赤紫色。雌しべは多数。
果実は痩果で、長さ1mmほどの広卵形。これが多数接して付き、その直径は6mmほど。


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