里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アヤメ 道路法面の逸出株

2019-05-29 | 日記
栗原市金成普賢堂地区西部、山間の集落道を歩いていると、道下法面の草むらに青い花が
咲いています。法面を下って確認すると、アヤメですね。7~8花咲いていますが、まだ多く
がツボミの状態ですから、これから花の盛りを迎えるのでしょう。
10mほど離れた法面にも群生していて、そこでは1花だけ咲いていました。

狭い道路法面ですし、少し離れたところには何軒かの民家もありますから、全くの自生株で
はなく、庭先からの逸出株と思われます。




                             二枚とも2019.5.25撮影

湿地とか浅い沼地などに自生する仲間が多いのに対し、アヤメはやや乾いた草地や林縁など
に自生しています。花の特徴としては、外側の花びら(外花被片)の基部に、黄色地に濃紫色
の網目模様が入っています。網目模様を文目(あやめ)とも言い、これがアヤメの名の由来に
なったと言われています。

アヤメによく似た植物にノハナショウブとカキツバタがあります。2種とも以前観察して
記事をアップしているので、下の青字をクリックして参照願います。
防火帯に咲くノハナショウブ
カキツバタ 川沿いの湿地


                                 2019.5.25撮影

アヤメ科アヤメ属の多年草で、草丈は30~60cm。北海道~九州に分布する。
日当たりの良い、やや乾いた草地や林縁などに自生する。
根茎は横に這い、褐色の繊維で覆われる。
葉は剣状で直立し、長さ30〜50cm、幅5〜10mm、先が尖り、主脈ははっきりしない。
花期は5〜6月、花茎は直立して分枝せず、高さ30〜60cm。苞は長楕円状披針形で鋭尖頭、
長さは5〜6cm。花は2〜3個付き、青紫色で直径8cm、小花柄は子房より長く、苞より
短い。花色は白色のものや、ごく淡い紫色の品種もある。
外花被片は広倒卵形で、基部は黄色を帯び濃紫脈が目立つ。内花被片は長楕円状披針形で直立
し、長さ4cm。花柱の先は2深裂し、裂片には鋸歯がある。
果実は蒴果で、長さ4cmほどの楕円体で3稜がある。果柄は長さ4cmほど。
種子は不定形で長さ5~6mm、暗褐色で表面にしわがある。


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