1月1日の日直の時に、33歳男性が発熱(38℃)と咽頭痛で受診した。鼻汁は少しで、咳はなかった。咽頭扁桃の所見としては、咽頭後壁に軽度に発赤があるのかもしれないが、扁桃の有意な発赤・白苔・腫脹はなかった。頸部リンパ節の圧痛もない。
患者さんは東京在住で、年末年始の休みで当地の実家に戻ってきていた。病院職員の息子さんだった。「溶連菌だと思います」、と言われた。12月10日に同じ症状で東京の病院を受診して、検査の結果溶連菌感染症と診断されたそうだ。
アモキシシリン(サワシリン)を10日分処方されて、内服すると症状はすぐに軽快した。7日内服したところで出張に行ったが、抗菌薬を持って行かなかったので内服できず、そのまま中断したままになった。残りの薬は東京の自宅にある。「サワシリンを下さい」、という目的の受診だった。
咽頭の所見がほとんどないので、溶連菌迅速試験を行った。その前に数人インフルエンザの患者さんが来ていたこともあり、インフルエンザの検査も追加させてもらった(訊いて患者さんの許可をとった)。結果は溶連菌陽性・インフルエンザ陰性で、患者さんが正しかった。
7日は内服しているが、再発再燃するものなのか。普通にアモキシシリン(当院はパセトシン)を10日分とアセトアミノフェン頓用を処方したが、何だかすっきりしなかった。今回は10日分きちんと内服すると思うが、もしその後に短期間で再発・再燃した場合はどうするのだろうか。