良いフレーズがあった。
P41 …ぼくの奇妙な世界観では、世の中の真実は社会の底辺にあり、大企業のエリートは"ほんとうのこと"などなにも知らずに、平凡に働き平凡な結婚をし、平凡な家庭で平凡な子どもを育て、平凡に死んでいくだけのつまらない小市民だった。…
私もそんなふうに思ってた。
実社会のことなど何も知らないのに、反体制であることが正しく、体制側は愚かで無能だと思っていた。
良いフレーズがあった。
いま世界で起こっているいる事には、「すべて」昔からの歴史がつながっている、と言う事が書いてある。
ランドパワーとシーパワー。
ハートランドとグレートゲーム、と言う言葉は金子民雄さんの中央アジア史の本で読んだことがあった。
アラブの歴史を全く知らなかったので面白かった。
トルコ人王朝のオスマントルコのもとでメッカの地方長官に任ぜられていたハーシム家はイギリスの外交官マクマホンに促されアラビアのロレンスの助力を得て挙兵する。
が、リヤドを拠点とするサウード家がハーシム家を討伐するため兵を挙げメッカに向かう。
ハーシム家の当主フサインはキプロス島に亡命。次男アブドラはトランスヨルダン王、三男ファイサルはイラク王となる。
サウード家当主のイブン・サウードはアラビア半島を統一し、サウード家のアラビア「サウジアラビア王国」を建国する。
イラクはシーア派の方が多いが、スンナ派のバース党がハーシム王家を追い出して支配していた。
ISはスンナ派の過激派。
イスラム原理主義者の運動は18世紀のスンナ派のワッハーブ運動に始まる。
サウジアラビアを建国したサウード家はこの思想に影響を受けている。アルカイーダを組織したオサマ・ビン・ラディンもワッハビスト。
等々。