ワインの飲み頃を見極めるのは難しいものです。
勿論「飲み頃とは何か?」という禅問答にどう答えるか?という上にかかっている命題ですが・・・
しかし一般的には「点数の高い年は長い熟成が必要」で「点数の低い年は早飲み」と言われます。
以前は、この傾向がはっきりしていたように思います。
しかし、近年はそうでも無いような気がします。
例えば2009年は最上の年の一つですが、多くのワインが早くから美味しく頂けます。
暑い年でした。ですから膨らんだ丸い形状を思い浮かべます。
膨らんでいる分、味わいも丸いのですね。酸も多くありませんので熟成も遅くない。
考えてみればカリフォルニアのワインがそんなイメージであるように思います。
長く持つかどうかは別の話です。
単純には言えませんが、現在の良い年の基準は果実の凝縮にあるようですから、早いうちでも膨らみを感じ、昔は強いタンニンと酸が基準であった様なので、円やかな果実味を覆いかぶせていたのですね。
私の経験では89年のヴィンテージ位からそれをボチボチ感じるようになってきた感じです。
ボルドーのグランヴァンが早くから美味しかったのです。
私の僅かな経験ですが、もう少し前のものは出荷したての何年かは「堅い」と思ったものでした。
勿論、ヴィンテージの特性やワインごとの違いがある訳ですから、一概には言えません。
しかし、ボルドーは「熟成させるワイン」の代表でしたが、若いうちからでも昔とは違う美味しさを楽しめるようになっている、と言って間違いないのではと思います。
逆に北の産地の赤が熟成を欲するようになっているかも知れません。アルザス、ドイツなどの赤です。妙に濃く若いうちは「ウンともスンとも言わない」状態のものが多い様な・・・・
ワインの飲み頃。難しいです。
が、実はそむりえ亭の場合、あまり気にしていない部分もあります。
何故かというと、料理に合わせて考えると若すぎる欠点を必要とする料理に合わせれば良いのです。
或いはグラスワインで使用するものは、早くに抜栓し、デキャンタしてから使えば円やかにすることも難しくなくなります。
ま、色々書いても実際はワイン毎に違う、が結論です。
早くから飲めるか、時間がかかるか、早く飲まないとダメなのか、長く持つのか・・・・・
それを考えるのも楽しみには違いありません。
でも何万もするワインをギャンブルで開けるのは忍びないですね。
写メでも撮って来て頂ければ、多少なりともサジェスチョンできるかな、と思います。
ご遠慮なく・・・・・