葡萄や産地、畑、年号をブレンドするというのは悪くない、むしろ良い場合もある。
と書きました。
しかし、それは最初から「良いワインの為」ではなく「最悪の事態を避ける為」であったと考えられます。
雨が降ったら早生の葡萄は水っぽくなるが、晩成の葡萄は免れる。
有る畑は雨にやられても、ある畑は水はけがよい。
ある年は寒すぎた。またある年は暑すぎた。という場合、ブレンドすることでバランスが取れる。
など、ブレンドはリスクの回避が最初に合った理由なのですね。
結果として、バランスの良い、しかも複雑性に富んだワインが出来上がる。という事です。
実際、チームというものはそういうものです。
イチローやメッシなど歴史に残る選手は一人でも観客動員が出来ますが、勝つかどうかは別物なのですね。
但し、一種の葡萄、単年の葡萄、狭い優秀な区画のワインは際立った個性があります。
ソムリエは際立った、或いはイビツともいえる個性などを料理やグラスを駆使して美味しく感じてもらえるように頑張らないといけません。
という事は「どちらが良い」と言ってはならないのがソムリエ、という事なんだろうと思います。
色々楽しんで頂きたいそむりえ亭です。