ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

老練というか達観というか・・・

2017年05月20日 02時32分25秒 | ちょっと休憩
若手の台頭は素晴らしいことです。

ワイン造りの世界でも「世代交代」とか「新しい風」とかが素晴らしいワインを生み出していることは間違いありません。


しかし、年配の生産者は「老害」なのか?というと全く当てはまりません。

どの世界でも老若男女関係なく「全世代で時代を形成している」というのが実際でしょう。

何年か前に来られたラングドックはシャトーダングレスのエリックファーブルさん。
シャトーラフィットの醸造長をしていた人です。

老練で洒脱、しかし朴訥だけどお茶目。

ラフィットの何十分の一の価格で素晴らしいワインを造っていて「あんな大人になりたい」と思ったものです。


そんな彼と趣が重なる人が昨日来られていました。

パトリックレオンさん。

現在は息子さんとボルドーでシャトー ド トロアクロワを営みながら、プロヴァンスでロゼの新しい風を吹かせています。

過去には超名門シャトームートンロートシルトやカリフォルニアのオーパスワンなどで腕を振るっていたレジェンドです。

先日行われたワインメーカーズディナーのスペインはクネ社の醸造責任者のマリアさんとは師弟関係らしくワインのアサンブラージュ(ブレンド)もされていて、そむりえ亭で食べた料理やワインの写真をメールで送って「お前のワインを飲んだぞ!」「お前もこの料理食べたか?」的なやり取りをしていました(笑)

面白いご縁です。

いずれにせよ70歳を超えて「頭が柔らかく」「新しいアイデアに貪欲」でした。

やはり老練で、達観した「大人」


実は8年前には彼が面倒を見ているプロヴァンスの名門シャトーデスクランに訪れていますが残念ながらお会いできていませんでした。
(前職のホテル時代にもお会いしているということですが、若いはずの私が失念していたりして・・・)



若い人のエネルギーに刺激を受け、先輩たちのバイタリティや柔らかさに「道を示して」頂き、今日も元気に仕事が出来そうです。


さて今日は土曜日ですが、まだお席があります。

どうぞ宜しくお願いいたします。


        樋口誠