ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

ジョンティ

2014年11月13日 02時20分44秒 | ワインの事
今月のワインにアルザスの生産者クレマン.クリュールのものがあります。

気に入っていて年に何度か使います。

今月の場合は「ジョンティ.ド.カッツ」と言うものです。

ジョンティ(Gentil)は「優しい」を意味し、カッツは「猫」を意味します。
優しい猫。
ラベルにも黒い猫が描かれています。
ここのワインのラベルはだいたい猫なんですね。


この「ジョンティ」という言葉はなにもクレマン.クリュール家の専売ではありません。

アルザスの古い表現で指定6品種のうちの何種かのブレンドを指します。
別名エーデルツヴィッカー。

それぞれの個性をブレンドによって柔らかく=優しくすることからジョンティ(Gentil)なんだろうな、と勝手に思っています。

このメーカーの場合はピノブラン、ピノグリ、ゲヴルツトラミネールのブレンドです。

中性的なピノブランが円やかなボディのピノグリと華やかなゲヴルツトラミネールを優しくまとめます。


いわゆるバイオダイナミクスで育った葡萄はミネラル豊富で「あれ?微かに塩分か?」と思わせる深み。

このメーカーの日常レンジのお安いワインですが結構な存在感です。

今月のメニューならジビエのテリーヌ(今はエゾ鹿とヤマウズラのブレンド)やハモンイベリコ、ソーセージなどには抜群の相性です。

上記は全て肉系ですが勿論白身の魚や海老をシンプルに焼いたり揚げたりしたものにもいいですねえ!!



アルザスのワインは葡萄品種表記が当り前という印象をお持ちの方も多いと思いますが、私の実感ではジョンティ或いはエーデルツヴィッカーのようなブレンドがシェアを増やしているような。気がします。

野球でもサッカーでも、いやいや社会でもチームプレーがいい結果を出しますが、ワインもそういう事かもしれませんね。(単独がダメ、と言う意味ではありませんよ)

このところクレマン.クリュールに限らず、アルザスのブレンドをよく使うんです。

試して欲しいワインの形です。


                    樋口誠

最新の画像もっと見る

コメントを投稿