ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

ソーヴィニヨン.ブラン

2012年01月23日 04時48分36秒 | ワインの事

この何年かの間にワインの事も色々書いてきたかもしれません。

しかし、意外なことにソーヴィニヨン.ブラン種については書いてなかったなあ、と今頃気が付きました。

勿論、全てのワインの事を書ける能力など私にはないのですが、白ワインの代表品種の一つですから、触れない訳にはいきません。

この葡萄はロワール川の上流域を王国とする品種で、代表地域にはプイィ.フュメやサンセールがあります。ちょっとワインをかじっていると出てくる名前です。サンセールの方が記憶にある方が多いかもしれません。

他にはボルドーでセミヨン種とのブレンドで使われています。

そういう訳ですからカリフォルニアやオーストラリアで有名産地の有名な葡萄品種をラベルに記したワインとしては白ではシャルドネに次ぐ順位で造られていた、といっていいでしょうね。

その中で頭角を現してきたのがニュージーランドです。

70年代後期から一気に人気を集め始め、今ではソーヴィニヨンブランの第2の聖地とも呼ばれるようになったのです。

基本的に同じ葡萄ですから大きなくくりは「爽やかな酸をもった、すがすがしい香りのワイン」と言えるでしょう。柑橘系のすっきりした香りに青い印象を纏っています。樽熟することもありますが、樽の香りを付加する意味ではありません。酸とミネラルによる固さを和らげるための酸化を目的としている、と言っていいのではないでしょうか?

他の葡萄でもそうですが、フランスのものとニューワールドのものでは前者の方が線が細い印象で、後者が豊かです。

こう書くと前者はつまらなく思えるかも知れませんが、酸を欲する料理の時やグビッをやりたいときはロワールの方が向いている気がします。酸も締まっていますし、香りは青いハーブの様です。

後者は香りが強くアルコールもやや感じます。爽やかさはあるものの私の場合少し構える感じがします。酸はやや柔らかく、香りは同じ青でもメロンに近い青さです。

どちらも魅力的ですので、甲乙を付けるものではありませんが、今月はロワールのプイィフュメを使っています。

「フュメ」=スモーキーという言葉が名前に入っているのは「いぶした様な香り」がある、と言うのが理由です。石灰由来と思われるミネラリーな香りがそう言わせるのでしょうか?その上からハーブの様な青い爽やかさが重なります。

しかし、爽やかな、といってもライトボディではありませんね。充分なボディが感じられます。

ソーヴィニヨンブランの王様、ロワールの代表選手。

今お出ししているお料理では鴨と伊予柑のサラダなんかで如何でしょう?ハモンイベリコとも好相性。

美味しいですよ!!

お待ちしています!!!!!!


いやあ、バタバタでした。

2012年01月22日 04時21分44秒 | ちょっと休憩

正月が過ぎ、えべっさんも成人式も終わって、しばらくの間ヒマな日が続いていました。

しかし、昨日は周年か、クリスマスか、と言うくらいの忙しさになりました。

スタートの18時から19時過ぎまでは落ち着いていましたが、そこからカウンターは2回転半、カウンターの後ろのテーブルが2回転、それ以外に一階奥も2階も入るという有難い入客です。

しかし、いつもの様にバタバタです。

特に21時以降からは回転しながらの満席ですので、追いついていませんでした。

該当のお客様が読まれておりましたら、この場を借りてお詫び申し上げます。

特に2階に入られた皆様には、私、樋口がお顔も出せずにおりました。ごめんなさい。

                                                                    

さて、そんな日が毎日続くとスタッフも慣れるのでしょうが、そうもいきません。

今日からは再び予約の少ない日が続きます。

どうぞ皆様、スタッフ(勿論私も含む)の訓練をしにお越しください。

                                                                                       

さて先日2月のスケジュールについてご案内しておりましたが、正式に決まりました。

2月1日(水):先輩岡昌治さんの黄綬褒章の祝いで樋口は出掛けます。店長と三宅君に任せての営業になります。

2月21日(火):本来定休日ですが営業いたします。

2月22日(水):ソムリエ協会の総会が大阪で開催されますので、前日の21日に替えて休業させて頂きます。御容赦ください。

さて、今日明日は暖かそうですが、その後は寒い日が続きそうです。くれぐれもお体にお気を付け下さい。

では

お待ちしています!!


料理人を探しています!!

2012年01月21日 14時16分00秒 | スタッフ募集!!

そむりえ亭は開業以来の3年半で勝田、清田、小保内と3人のシェフが活躍してきました。

それぞれ個性は違うものの良い料理を提供してくれました。

現在の小保内シェフは2010年8月からの1年半に渡って腕を振るって頂きましたが、3月に独立を果たすことになりました。

よって2月20日頃にそむりえ亭をあがることになります。

寂しい限りですが、独立するくらいの意思がある人こそ、私も頼れた訳です。

料理人がオーナーに店はサービススタッフが、サーブスマンがオーナーに店は料理人が旅立っていきます。応援してあげたいと思います。

とはいうものの、残った料理人坂本君はまだまだ若い。腕はありますが引き出しはこれから身に着ける年ごろです。

と言う訳で、そむりえ亭で腕を試したい料理人の方は是非お電話ください

また、そういうお知り合いがおられる方はご推薦下さい。

募集する内容は下記の通りです。                                                    

タイトル:シェフ候補

年齢:25歳~35歳

経歴:フレンチ、場合によってはイタリアン

給与:相談の上

勤務時間:午後2時から深夜2時

休日:月5回

居住地:自転車若しくは単車で通勤可能な距離

他:ご相談の上

特徴:ワインの勉強が出来ます。

                                                                      

                                                                                

電話かメールにて樋口宛にご連絡をお願い致します

お待ちしています!!


テタンジェ.コント.ド.シャンパーニュ

2012年01月21日 03時17分48秒 | ワインの事

シャンパン人気も凄まじいものがありますね。

確かに他のワインよりヒト手間かけた生産方法は、旨味と香りの優位性を生み出します。

しかし、泡のお蔭でその旨味に気が付かない人も多いですし、香りもガスのせいで軽く感じることもあります。

そういう点でいうとプレスティジシャンパンと呼ばれる高価なシャンパンは明らかに判りやすいコクがありますし、ガスが落ち着いているので旨味や香りも判りやすい。

中でも老舗のメゾンは葡萄の供給元がシッカリしていますので、バランスが取れた複雑味が感じられ、大量のスタンダード品でキャッシュフローが良いからか、プレスティジものもキッチリ熟成させています。

流行りのレコルタン=生産者元詰のものでも原酒になるワインを樽熟して複雑さを演出した物が少なくありませんが、メゾンによっては樽の香りはあっても、それ以外にイーストの香りが感じられないものも多いのです。旨味も少ない。

しかし、例えばテタンジェ社のプレスティジであるコント.ド.シャンパーニュはシャルドネだけのブラン.ド.ブランであるにしても複雑さを身に着け、フレッシュさを失わず、樽由来の香りがイーストの香ばしさを後押しする仕上がりです。(といっても樽は全体の5パーセント程ですが)

現在のものは2000年ですから11年以上経過していますが、瓶内熟成も10年近くになっています。

旨い筈です。

色合いだけ見るとグリーンが生きた色合いですので若く感じますが、それこそ原酒の力強さを物語っています。つまり老け込まない強さ、です。

                                                                            ご存知のように、そむりえ亭では2種から3種のシャンパンを開けています。その内2種はスタンダードかそれに近いグレードのもの。もう一種はプレスティジものです。

一昨日位からはこのテタンジェ.コント.ド.シャンパーニュ00を開けています。

開けがいがあります。

そむりえ亭の若手三宅君も昨秋に訪れたテタンジェ社。

家族で運営するこのメゾンは老舗の中でも貴重なメゾンです。

私としては乾杯ではなく、中盤か終盤でお勧めしたいですね。

あと4本位ですが、ゆっくりお勧めしたいと思います。

ご希望の方は、是非お試しください!!


ここ何年も遠ざかっていましたが・・・・

2012年01月20日 03時45分51秒 | ちょっと休憩

そむりえ亭をオープンしてから、自分の時間を持つことは殆どできなくなりました。

が、それは決して嫌ではありません。むしろ自分の時間が出来ても店に使いたい、と思うくらいです。

ですから少し前に書いていた「趣味が無い」というのも仕方ないですね。

                                                                    

昔は趣味ではないものの「パチンコ」などもしたものです。ほんのタマにだけですけどね。

この前、ある約束がありまして、ほんの30分の時間が出来てしまい、その場所のすぐ前にパチンコ屋さんがあったものですから「ちょっくら時間まで」と思ってやって見ました。

ところが何年もやっていないと訳が分かりませんね。

何処を狙って打ったらいいのかは勿論、役やルールが判りません。

もしフィーバー(古ッ!)してしまっても、どうなっていくのか判らないと不安なものですね。

結局、20分ほどやって見て直ぐに退散しました。といっても勝っていたら待ち合わせ時間に遅れるわけですから、それで良かったのですが・・・・

ま、しかし、遊びらしい遊びをしなくなった樋口にとっては、いい気晴らしでした。

また時間がある時にチャレンジしてみようかな、と思います。どなたか最新パチンコ事情に詳しいお方は攻略法やルールなどご伝授頂けると助かります。

って、次に行くのは何時になるかわかりませんから、今教えて頂いても仕方ないかも知れませんね。


やっぱり駄目でした・・・・

2012年01月19日 03時17分33秒 | ちょっと休憩

昨日は東京での会議の為、一昨日の夜遅くに東京に前泊しました。

が、いつもの様に到着と同時に寝てしまって気が付けば深夜3時でした。

そうすると、その後の寝つきが悪くなる。

いつもの循環ですね。

折角、しっかり寝ようと前泊したのに、ダメですねえ・・・・

お蔭で帰りの新幹線で寝ようと不自然な姿勢で座っていたものですから、腰の調子がおかしくなってしまいました。

しかし、店に帰るなりお客様が入り出したものですから、気が張って営業を切り抜けました。

今日は早めに寝て、腰を休めたいと思います。

なんて書くと深刻に聞こえますね。

全然大丈夫!!

元気な顔で出勤したしますので、どうぞご安心ください。

ではおやすみなさい!!!!!


黒トリュフ

2012年01月18日 03時32分42秒 | 食・レシピ

秋から冬にかけては白トリュフを無理して使っていましたが、ま、高かったですねえ。

仕方の無い事です。

これからは黒の季節です。

勿論食材としては高いのですが白と比べると3分の1くらい。

香りの魅力に負けてしまいます。

いい香りです。

白トリュフとは違う男性的な香りに私は感じますね。

従来からお出ししている「トリュフの香りのクラッシュポテトにも暫く使えそうですし、他の料理にも色々と登場しそうです。

2月までですが、楽しみにしておいてください。

                                                                    

いつも言う事ですが、樽熟したシャルドネやローヌ系の酸化熟成が始まった白が香りを持ち上げてくれます。

存分に季節の香りを楽しんでいただけるマリアージュを考えておきますね。

お楽しみに!!


初めてのワイン、その後

2012年01月17日 03時48分53秒 | ちょっと休憩

昨日は私の「初めてのワイン」体験を書きました。

小学校のサッカースクール時代の事ですから10歳くらいの頃です。

では、その後はどうだったのか?というと殆ど記憶にありません。

そんな聖人君子ではありませんし、両親も「成人するまでお酒はダメ!!」なんてことは言わなかったと記憶しています。

ですから少々のビールとか父が晩酌で飲んでいた日本酒を少量頂いたりしていました。

勿論、大人の目を盗んでの飲酒もありましたね。

高校の修学旅行では九州に行ったのですが、芋焼酎を皆で飲んで先生に見つかって大変だった、という思い出は忘れられません。

しかしワインはおそらく飲んでいません。長い事・・・・・・

記憶にないだけの事かもしrませんが、思い出せません。

じゃあ一体いつなんだ?次のワイン体験は、という事ですね。

実は18になって東京のホテル学校に行ってからです。

授業に「レストラン実務」と言うのがあって、講師はホテルオークラのメインダイニングのマネージャーを務めてらっしゃた大貫先生。面白い先生でした。

当時は「へええええ」「ふ~~~ん」と知らない世界の話を聞いていたものです。

で、ある日「今日はソムリエって職業の人を連れてきたぞ」と言うのです。女性でした。

しかし、実は内容がどうであったかは記憶にありません。だって身近な憧れにはなかったのですから。それと大貫先生の話の方が面白かったから、かも知れません。

そんなホテル学校にも秋になると文化祭と言うものがあります。私のクラスが何をしたかも覚えていませんが、一年先輩のクラスがレストランの模擬店をやっていらっしゃったのは覚えています。

私と友人はそこで食事を頂きました。

なにせ学生が小さな学校の教室内で行う、しかも調理師学校でない、つまり設備もない所ですから料理は大した事のないことはやむを得ませんね。

しかしウェーター役の先輩はホテルのレストランさながらにワインのサービスをしており、私達もグラスワインを頂いたのです。銘柄も覚えています。マンズワイン.ハーベストの赤です。

当時、まだ未成年ですから今では考えられないかもしれませんが、昔はゆるかったのですね。

それが長らく空いていた私のワイン歴の再開です。

美味しかった。正直にそう思いました。今でもマンズワインさんが販売しているワインです。1,000円しないワインですし、輸入葡萄原料に少しの国産葡萄をブレンドした「当時の国産ワイン」の典型です。

つまり料理と一緒ならワインは美味しいんだ、と言う今の私の原型は、知らない内にスタートしていたのかも知れません。

その頃から住んでいた練馬のアパートに酒屋で買った安ワインを持ち帰って飲むことが始まります。いやいや月に一本もない頻度ですが・・・・・・

懐かしいですね。けれどもソムリエになりたいなんて思ったこと、全くありませんでしたね。

それが時代というものなのでしょう。

                                                                                 

さて今日は定休日です。久々にゆっくり休みます。

明日18日が東京でのいつもの会議ですので帰りが19時。少し遅れますので御容赦くださいませ!!


初めてのワイン、覚えてますか?

2012年01月16日 02時56分01秒 | ちょっと休憩

いまやソムリエとして20数年もやっていると、凄い歴史のワイン歴がある、と思われがちな私。

しかし、大したことはありません。

大体、私の子供の頃のワインは「めっちゃ珍しい」訳でして、まさかソムリエなんて言葉も無かったなあ。

小学生の頃、私は「一応」サッカー少年でした。家の前の児童公園でリフティングをしたり、小学校の壁に向かってボールを蹴っていて、4年の頃から少年サッカースクールに通うようになっていました。家から歩いて20分程の金岡公園グランドや電車に乗って百舌鳥にある大仙グランドに通いました。

何故か、帰ってくると、ある飲み物を飲む事が習慣になっていきます。

カルピスにほんの少しの赤玉ポートワイン(今は無いんですよね?)を垂らした物です。

かすかにピンクに色付いたそれがカルピスの白に溶けて綺麗な色合い。

香りもよく、少年の私には美味しく感じました。勿論、酔う量ではないのですが、習慣になっていたという事は実は酔いが習慣づけたのかも知れません。

それ以来、高校を出てホテル学校に入るまでは実はワインの記憶はありません。ま、あってもおかしな話ですよね。

そんな時代に育った私が毎日ワインを売っているなんて不思議です。

へっぽこサッカー少年の汗の補給が私のワイン歴の始まりだった、という話。

読んで直ぐに忘れていいような話です。

チャンチャン・・・


賄い

2012年01月15日 04時12分07秒 | ちょっと休憩

フェイスブックの友達の中には同業の方も沢山いらっしゃいます。

その投稿を拝見していると、皆さん豪華なものを食べてらっしゃるなあ!!と感心します。

そむりえ亭の料理人たちも、あんな食材で豪華に作ってみたいだろうな、とは思いますが、なにせ貧乏レストランなもので質素なものです。

昨日の夕方はトッポギと御飯でしたし、決して高価なものは使えません。

というか私が原価を指定していますので、基本残り物を材料にするか、賄い様に安い食材を買ってきています。

しかし、美味しいのですよ!!

で、工夫も色々してくれます。

ちなみに昨日は面白い仕込みをしていました。

私が沖縄の島唐辛子を泡盛で漬けたもの大好きなもので、それに似せた液体を造っているではありませんか!

深夜に出来栄えを一舐めしてみたところ、バッチリです。

スムースなアタックにキレのいい辛味、そして引きが早いのです。

爽快な辛味、という事ですね。

これがあれば賄いの時間も「より楽しく」なりそうです。

ま、あくまで賄い様ですから、皆様にはお出しできません。そむりえ亭風島唐辛子。

どうしてもっ、って方は今日明日くらいなら少しはお出しできるかな?と思います。

コソッと「この料理に振り掛けて!!」ってつぶやいてください!!

お待ちしています。