この何年かの間にワインの事も色々書いてきたかもしれません。
しかし、意外なことにソーヴィニヨン.ブラン種については書いてなかったなあ、と今頃気が付きました。
勿論、全てのワインの事を書ける能力など私にはないのですが、白ワインの代表品種の一つですから、触れない訳にはいきません。
この葡萄はロワール川の上流域を王国とする品種で、代表地域にはプイィ.フュメやサンセールがあります。ちょっとワインをかじっていると出てくる名前です。サンセールの方が記憶にある方が多いかもしれません。
他にはボルドーでセミヨン種とのブレンドで使われています。
そういう訳ですからカリフォルニアやオーストラリアで有名産地の有名な葡萄品種をラベルに記したワインとしては白ではシャルドネに次ぐ順位で造られていた、といっていいでしょうね。
その中で頭角を現してきたのがニュージーランドです。
70年代後期から一気に人気を集め始め、今ではソーヴィニヨンブランの第2の聖地とも呼ばれるようになったのです。
基本的に同じ葡萄ですから大きなくくりは「爽やかな酸をもった、すがすがしい香りのワイン」と言えるでしょう。柑橘系のすっきりした香りに青い印象を纏っています。樽熟することもありますが、樽の香りを付加する意味ではありません。酸とミネラルによる固さを和らげるための酸化を目的としている、と言っていいのではないでしょうか?
他の葡萄でもそうですが、フランスのものとニューワールドのものでは前者の方が線が細い印象で、後者が豊かです。
こう書くと前者はつまらなく思えるかも知れませんが、酸を欲する料理の時やグビッをやりたいときはロワールの方が向いている気がします。酸も締まっていますし、香りは青いハーブの様です。
後者は香りが強くアルコールもやや感じます。爽やかさはあるものの私の場合少し構える感じがします。酸はやや柔らかく、香りは同じ青でもメロンに近い青さです。
どちらも魅力的ですので、甲乙を付けるものではありませんが、今月はロワールのプイィフュメを使っています。
「フュメ」=スモーキーという言葉が名前に入っているのは「いぶした様な香り」がある、と言うのが理由です。石灰由来と思われるミネラリーな香りがそう言わせるのでしょうか?その上からハーブの様な青い爽やかさが重なります。
しかし、爽やかな、といってもライトボディではありませんね。充分なボディが感じられます。
ソーヴィニヨンブランの王様、ロワールの代表選手。
今お出ししているお料理では鴨と伊予柑のサラダなんかで如何でしょう?ハモンイベリコとも好相性。
美味しいですよ!!
お待ちしています!!!!!!