soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-」これが事実の物語

2012-01-27 07:39:04 | ミニシアター系映画
「デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-」★★★★
ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ出演

カン・ジェギュ監督、
109分、 2012年1月13日公開
2011,ベルギー,ギャガ
(原題:The devil’s double )






<リンク:人気ブログランキングへ">>→  ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい


影武者だったラティフ・ヤヒアの自伝の映画化。


「イラクのサダム・フセインを知らない人はいないが、
その息子ウダイを覚えている人は少ないだろう、
映画の中盤、彼が直接オリンピック出場選手を
拷問しているシーンで
そういえばそんな報道があったなと
改めて歪んだ人格のその人の映画に見入った」



この映画はフセイン元大統領の息子の話ではなく
中心は彼の影武者となった男、
顔が似ているというだけで
「影武者になることを承知しないと家族を殺すぞ」と脅され
ウダイの声やしぐさを真似ることを強要されつつ
サダムの息子の側で
権力者の息子の持つ強大な権力を
冷めたまなざしで見つめる。



悪戯っ子がそのまま大人になったようなウダイ、
フセイン以外は彼を叱る者もいないわけで
迷惑な話だ。


油田と砂漠くらいしか頭に浮かばないが
映画で見ることが出来る街の様子は
都会そのもので
そこを歩く人達は普通に見える
そんな毎日の土台がとても脆く
こんな不安定な政治と
横暴な権力者に掌握されている事実
そんなことを見ていると
やはり政治って大切なんだと実感する。



自分達の毎日を
目に見えるものや見えないものを
政治が作っていると普段は実感しないから
こんなに無関心なんだろうな。


幸せな結婚式の最中の花嫁を奪い
街を歩く学生を車で連れ去る
父親の友人であろうと気に食わなければ殺害し
ウダイは悪行の限りを尽くすが
彼の存在自体が独裁国家を象徴しているみたいだ。

フセインの息子の存在は
特に気にもならないし
ストーリー自体も目新しさは無い、
こんなことをあるだろうなという
想定の範囲内だけれど
この映画の見どころはウダイと影武者の
一人二役を演じるドミニク・クーパーに尽きる、
きっちり二人の人間がそこにいるのだ。



そしてウダイを真似しつつも
自分を失わない影武者のラティフ・ヤヒアが
ある瞬間、狂気と正気が重なり合う瞬間
人間の狂気を見せつける
怖いと思った、

もしかしたらウダイであったかもしれないのか・・・・、
人間は恐ろしい
けれどしっかりともうひとりのラティフがいて
大丈夫だと言ってくれていた

そんな映画を見終えて映画館を出る
ショッピングセンターの映画館だから
買い物客にまぎれて、また平穏な日常へ。


★100点満点で70点



★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく←


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

ドミニク・クーパー出演作品
フロム・ヘル From Hell (2001)
アガサ・クリスティー・コレクション 忘られぬ死 Sparkling Cyanide (2003) テレビ映画
プルートで朝食を Breakfast on Pluto (2005)
ヒストリーボーイズ The History Boys (2006)
ジェーン・オースティンの「分別と多感」 Sense and Sensibility (2008) テレビ映画
マンマ・ミーア! Mamma Mia! (2008)
ある公爵夫人の生涯 The Duchess (2008)
17歳の肖像 An Education (2009)
デビルズ・ダブル -ある影武者の物語- The Devil's Double (2011)
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー Captain America: The First Avenger (2011)
マリリン 7日間の恋 My Week with Marilyn (2011)

★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか