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映画「もうひとりの息子(フランス映画)」“東京 サクラ グランプリ獲得作品

2013-10-26 19:48:16 | ミニシアター系映画
「もうひとりの息子(フランス映画)」★★★★
エマニュエル・ドゥヴォス、パスカル・エルベ
ジュール・シトリュク、マハディ・ダハビ
アリン・オマリ、カリファ・ナトゥール出演

ロレーヌ・レヴィ監督、
105分 フランス語、ヘブライ語、アラビア語、英語 Color | 2012年 フランス | 
(原題/原作:e Other Son [ Le fils de l'Autre ] )





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昨年の10月の東京国際映画祭で見た映画が
やっと劇場公開された、
昨年の記事をもう一度

当時パレスチナとイスラエルの関係が悪化し
空爆が行われていた。
そんなことをいつもより強く記憶した作品となった。


イスラエルとパレスチナの問題を背景にした家族ドラマ
『もうひとりの息子』が
東京 サクラ グランプリを獲得



「兵役用健康検査の結果、
両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年。
出生の際の手違いが明らかになり、
やがてイスラエルとパレスチナふたつの家庭の
アイデンティティと信念とが
大きく揺さぶられる事態に発展する。
根深い憎しみからの解放を巡る感動のドラマ。」

(第25回東京国際映画祭HPより抜粋)


今朝の朝日新聞では一面トップが
「ガザ 停戦合意」だったが
朝のTVニュースでは条件が折り合わず
まだまだ空爆が続いていると言っていた。

映画もそのあたりの実情を色濃く映していた。

パレスチナとイスラエルの関係については
詳しい事は何も知らない、
この映画で二つの国の国境というか
検問所を超えると
高い壁が長く続いていて
まさに占領という言葉が現実的に思えた。



偶然の手違いから起こった
パレスチナ人とユダヤ人の赤ん坊の取り違え、
湾岸戦争の混乱の中で起きた悲劇だ。


18年近く経って分かった事実に混乱する家族、
他人の赤ん坊を育て、
その子供が敵対する民族の血を引いているということも
さらに両方の家族の感情を複雑にさせている。



うまく適応し始めるのは
2人の子供たちだ
お互いの家を行き来し、
友人以上の親密さをお互いに感じていく、
地続きでありながら
簡単には行き来出来ない現実も
しっかりと見せてくれる。



そしてうまくいかないのは父親たち
これまでの2つの民族の歴史を
長く肌で感じているから
子供に愛情を持てないというより
ただただ途方に暮れてしまっている。


あの高い壁が取り払われ
民族間の対立が無くなるには
まだまだ時間がかかるだろう、
だけど個人として人間対人間のレベルでは
ぎこちない交流であっても
そこから始めていくことで
理解しあえることもあるのだ。



しかし日本からはあまりに遠く
映画の中の現実さえ遠く感じる。

また今日も空爆は行われるだろう。

★100点満点で80点


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東京国際映画祭HP

ロレーヌ・レヴィ監督

芸術と法律を学ぶかたわら、
1985年に劇団“La Compagnie de l'Entracte”を旗揚げし、
7年に渡り、劇作家と舞台演出家として活躍。
その後、映像作品の脚本を書きはじめ、3
0本ほどのテレビ、映画作品を手掛けてきた。
2004年に自身の脚本による“The First Time I Turned Twenty”にて
監督デビューを果たし、数々の映画賞を受賞した。
07年には“London mon amour”を監督。
本作が3作目にあたる。

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