銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

増穂湯(東京・千歳烏山)

2019-08-17 08:02:04 | 銭湯





京王線の千歳烏山駅を下車して商店街の通り抜ければ、人通りの多い住宅街の中に増穂湯をみつけることができる。
軟水をうたっているが、水質だけでなく温度やシャワーなど、色んな面で理想的な銭湯だった。


【増穂湯】をザックリいうと
◎軟水、麦飯湯、サウナあり
・軟水+麦飯石+薬湯のコラボ湯
・江戸っ子気質なおばあちゃん
・適温適圧で気持ちいい









▲京王線の千歳烏山駅


▲出て左の方


▲ここを曲がって


▲商店街を南方面に歩く






▲突き当たりは、右側






▲パチンコ屋さんの脇の通りを入っていく






▲もうみえてくる




▲到着


▲ここは軟水を売りにしていて




▲ぬいぐるみの犬も出迎えてくれる。このぬいぐるみは、ロビー手前にもあった。子どもは喜ぶだろう


中に入ると、写真の通り左側に犬のぬいぐるみ。下足箱に靴を入れて中に入ると、小さなロビーが目の前にあって、右側にフロントがある。
全体的に古色蒼然とした感じの色合いだ。


※出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


受付に座るのは、かなり年配のおばあちゃん。低くみつもって80代ほどかという感じである。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「下駄箱の鍵ありますか?」と聞かれて、下足箱の鍵を渡すと「タオルと交換するので番号を覚えておいてくださいね」と言われる。
高齢ではあるがしっかりした受け答えで安心した。ちなみに帰りは肘をついて寝ていたが…。


左の男湯ののれんをくぐると、脱衣場も昭和の色合いが濃厚な空間である。
かなり広めで、奥行きがある。
手前にソファーが並び、脱衣場真ん中には椅子が背中合わせで並んでいた。
洗面台は入り口横。テレビも頭上にあって、相撲中継が流されていた。
足下のマットは若干汚い。


※出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


浴室に入ると、典型的な配置だ。
右手前に立ちシャワーが二つあって、一つがサウナ専用の水シャワー。もう一つが普通のお湯も水もでる立ちシャワー。


左手前にサウナ。残念ながらサウナはあるが、水風呂はなし。なので専用シャワーで代用するしかない。


カランは真ん中と左右の壁にあって、だいぶ綺麗である。
それと勢いがあるので、使い心地は良い。とくに立ちシャワーも古いながら理想的な水量、勢いなので、浴びてて気持ちが良かった。



※出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


そして肝心の浴槽であるが、奥にあって、入り口にデカデカと軟水を標榜しているように泉質は軟水。しかも左端には、なんと麦飯(ばくはん)石が置かれてある。いわゆるバイタル湯だ。
さらに畳みかけるようにこの日は緑色をした薬湯。
まさにトリプル効果のある湯船である。このこだわりようは素晴らしい。
右側は座湯で、水まくらもしっかり機能しており、ジェットの水圧も適切。しかも温度も41℃ほどとまろやかなので、泥沼にハマるように長湯してしまった。


壁画は、油(ペンキ)絵であるが、富士山ではなく灯台のある沿岸部が描かれていた。タイルの部分には、日本橋の絵が3つほど様々なスタイルで描かれている。


※出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


あとどうでもいい話ではあるが、ちょうど17時頃に学校で鳴るチャイムが浴室内に鳴り響いており、おそらく商店街が流してるのだろうが、あまり響くので驚いた。


客層は、仲良し高齢者グループが目立ったものの、けっこう若い人もいた。
水風呂がないのは少し残念だったが、設備の精度はきわめて高く、実力の高い銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 千歳烏山
経路 商店街を経て住宅街の中へ
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 ちょっと古い昭和の建物
壁画・眺望 海と灯台
統一感 あり
置物 犬のぬいぐるみ
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビーと脱衣場
脱衣所 昭和の雰囲気が濃厚
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 軟水のバイタル湯で薬湯にバイブラ付きと、座湯
サウナ あり
温度 41℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 マイペース
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 80代ぐらいの女性
客層 高齢者と若い人も


【案内】

住所
〒157-0062
世田谷区南烏山5-21-15

電話番号
03-3300-2664

アクセス
京王線「千歳烏山」駅下車、徒歩2分

定休日
金曜

営業時間
14:45~22:45、閉店23:00

※東京銭湯ホームページ転載


湯パークレビランド(東京・祖師ヶ谷大蔵)

2019-08-15 07:14:24 | 銭湯





小田急線の祖師谷大蔵駅を降りて住宅街の中へ入ると、湯パークレビランドをみつけることができる。
感じのよい夫婦が出迎えてくれて、運がよければ看板犬とも遭遇することができるらしい。

【湯パークレビランド】をザックリいうと
◎サウナ、水風呂、露天風呂あり
・意欲的な内装
・二階に露天風呂がある
・やや老朽化が目立つ









▲祖師ヶ谷大蔵駅。ここはウルトラマンの聖地でもある


▲今回はそれを無視して、とりあえず線路沿いを歩く


















▲ここを左折




▲「そしがや温泉21直進」の看板。ナゼここに?










▲ここを右折


▲すると、もうみえてくる。青い建物がそれだ


▲到着。はやく着きすぎた


▲裏側はコインランドリーが併設されている


着いた時点でもう開いていると思ったら、まだ開店前だった。しかも5分前なのに、誰も並んでいない。
さほど人気のないところなのだろうか?
そういえば祖師ヶ谷大蔵は、スーパー銭湯の始祖と呼ばれる「そしがや温泉21」が君臨する街でもある。
その「そしがや温泉21」の看板がまるで嫌がらせのように設置してあるし、けっこう苦戦してるのかも…。


と思っていた矢先、開店直前にどこからともなく人が湧いてでてきた。先ほどまでまったくいなかったのに。
気が付けば7、8人ほどが入り口前に集結。
集まった人たちは常連客たちらしく、楽しそうに談笑していた。
予定より遅れること5分ほど経過した頃、ガラガラと扉が開いて、一斉に客が入っていった。


下足箱のスペースはそんなに広くないので落ち着いた頃を見計らって入ると、奥に進めばすぐ左手に券売機で、2つ並んでいる。
フロントは右手側にあって、店主夫婦が立っている。なぜ夫婦と断言するかというと、女性が男性のことを「パパ」と呼んでいたからだ。
男性店主はとても気さくな人で、肩まで伸びたグレーの長髪はロックバンドをやってそうな雰囲気である(勝手なイメージ)。
それとフロント前にロビーがあって、そんなに広くはないものの、フロントを含め手作り感満載だ。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


のれんをくぐると、そこそこ広い脱衣場が広がっている。
左手壁際にロッカーが並び、そのロッカーの奥にはテレビ。ブラウン管の小さなものだがリモコンが置いてあり、好きにチャンネルを合わせていいらしい。ただし、無くしたら固定チャンネルにすると警告してあったので、一見さんは触らないのが無難だろう。無くした日には、常連客から一生恨まれる。
洗面台などは浴室入り口側にあって、デジタル体重計もあるが、掲示部分が反り返っているので見にくい。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


浴室の扉をあけると、浴室もそこそこ広い空間になっている。左側にカラン。カランは基本的に横並び。
その奥に水風呂。温度は16℃ほどで、一般的な銭湯と比べるとやや広めである。
隣にサウナがある。


浴室右側は、反対にほぼ浴槽。
手前には立ちシャワーがあり、それに隣接して主浴槽がある。
主浴槽の中は、壁際に沿って横にバイブラ、電気風呂、縦に座湯が3つ、一番奥にハイパージェットとなる。手前側には同じお湯を共有した扉付きの空間があって、なにこれ?と思い開けてみると、打たせ湯だった。
座湯の部分は少し複雑な段差になっているので、足をぶつけないよう注意が必要だ。
温度は41.0℃と表記してある。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲写真の右側に打たせ湯がある


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲こちらは女湯


それと、ここの目玉は露天風呂だろう。
正面奥に階段があって、のぼると屋上のようなスペースに露天風呂がある。
半分が屋根で覆われており、あと半分はなにもなし。外気浴ができるよう腰掛け椅子があった。
露天風呂は同時に薬湯でもある。この日は「紫根の湯」とあった。



出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


全体的にみると、どうしてもくすんだ感じと黒ずみなどが目立って古さは否めない。


それとここでもうひとつ楽しみにしてたのが、看板犬との遭遇だった。しかし残念ながら影すらみることができなかった。
ヨークシャーテリアらしく、小型犬である。自分は幼少期から筋金入りの猫派であるが、看板動物と今まで会ったことがないので一度お目にかかりたいと思っていたが、今回も見送りとなってしまった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス 
最寄り駅 祖師ヶ谷大蔵
経路 線路沿いを歩き住宅街の中へ
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 マンション銭湯
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 そこそこ広い
シャワーの出 拡散タイプ
浴槽の種類 ジェットバス、バイブラ、座湯、薬湯、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 39℃、41℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 よかった
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり
◆人
受付 60代前半ぐらいの男女
客層 高齢者がメインだが、若い人もいる


【案内】

住所
〒154-0072
世田谷区祖師谷1-24-1

電話番号
03-3484-6768

アクセス
小田急線「祖師ケ谷大蔵」駅下車、徒歩10分

定休日
火曜
祝日の場合翌日休

営業時間
15:00~25:00

※せたがや銭湯ガイドホームページ転載


月見湯温泉(東京・桜上水)

2019-08-13 07:11:09 | 銭湯 温泉





京王線の桜上水駅を降りると中学校を横切り、住宅街に入れば月見湯温泉をみつけることができる。
ほとんどすべてを網羅した充実した設備の銭湯だった。

【月見湯温泉】をザックリいうと
◎温泉、サウナ、水風呂、外気浴あり
・勝利の方程式を地でいく銭湯
・新旧が入り交じった施設
・時代変化に対応できてない部分も









▲桜上水駅


▲駅構内の地図をみると、こんな感じ


▲現在地


▲中学校を通って


▲住宅地の中へ


▲南口に降りる


▲降りたところ入り口


▲右側




▲さらに右


▲分かれ道は左


▲左に曲がったところ












▲ここを右


▲曲がったところ


▲右の建物が中学校だ




▲ここを左折






▲ここを右


▲あとは見えてくる






▲到着


入り口を見ると、下足箱がとても綺麗で最近リニューアルした銭湯なのかもしれない。
靴を入れて左側の入り口に入ると、すぐ手前右側に50代ぐらいの少しふっくらした女性が座っている。
ちょっと気むずかしい雰囲気もあるが、ふつうに対応してくれる。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


ロビーは奥行きがあって、そんなに広くないものの、一通りそろってる感じだ。アイスも売っていた。


男湯ののれんをくぐって中に入ると、脱衣場は新旧入り交じった設備だった。手前右側は古いロッカーで、左側はL字に並んだ新しい感じのロッカー。こちらは木を模したものである。
そのL字ロッカーの中にマッサージチェアと椅子、机が並べてあった。
そしてここで特筆すべきなのは、脱衣場から出られる外気浴デッキがあることだ。デッキには椅子が並び、灰皿も置いてある。
そのためほんの微かではあるが、タバコのにおいが脱衣場に漂っていた。


そして浴室に入ると、今度はガッツリと煙草の臭いがする。えっ?と思っていると、ますます煙草臭くなっていき、(なんなんだ、ここは??)と思っていると、窓が全開になっていて、それがちょうどデッキ方面に開いているものだから、煙草の煙が直接そのまま浴室に流れる“仕組み”だった。
さすがに煙草の臭いで充満する浴室はここが初めてだ。


気を取り直して浴室を概観すると、まず驚かされるのが主浴槽の広さ。かなり大きめで驚いた。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


めちゃくちゃ広いわけではないが、建物の規模からすると広い方だろう。
その主浴槽の中には、座湯、ハイパージェット、電気風呂が並ぶ。
温度は41℃前後ぐらいで、ちょうどいい案配だ。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


その主浴槽の一画にあるのが、なぞの湯船。主浴槽の枠の中にもう一つ枠があるのだが、泡もでてなければなにもない。
なんだろう?と思って手を入れてみたところ、めちゃくちゃ熱い。
足を入れると、久しぶりにシビレる熱さ。気合いを入れてはいってみたところ、自分の肌感覚ではあるが47℃前後だろうか。間違いなく45℃は越えてたと思う。
通例だと、熱湯とぬる湯があったならその差はだいたい2~3℃程度であるが、ここは5℃以上はある。これほど差があるところは珍しい。


それと入り口に視点を戻すと、右側にカラン。手前には立ちシャワーが2つあり、さらに左側奥にも壁伝いにカランが設置してある。
主浴槽の奥左側には、主浴槽とは区分された湯船があって、それがここの看板にもなっている温泉。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用


ほとんど透明で匂いもハッキリしないが、一応いろんな成分が入っているらしい。こちらも41℃ほどだったので、長湯できる温度である。


主浴槽の左側には、サウナがある。そのサウナの横に水風呂。水風呂はもちろん冷鉱泉だ。


出典:せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲こちらは女湯


こんな感じで、浴槽は熱湯、ぬる湯、ジェットバス、温泉、サウナがきちんとそろっており、クールダウン用には、外気浴、水風呂(冷鉱泉)、立ちシャワーとすべて揃える充実ぶり。
これで人気がでない方がおかしいだろう。勝利の方程式を地でいく網羅ぶりだった。しいて言えば炭酸泉がないぐらいだが、この際は無視してよい完成度である。
こうしたところはたいてい若者も多い。実際に高齢者と若者、中高年とバランスの取れた客層だった。


このように大絶賛の銭湯であるが、先ほども指摘したとおり煙草の煙がモロ浴室の中に入ってくるのは残念な点だ。
公共施設での禁煙がこれほど徹底されている時代に、まさか浴室が煙草臭いとは思ってもみなかった。
これにはさすがにちょっと気にしてほしいなと思ったが、このへんも新旧入り交じった月見湯温泉ならではの持ち味なのかもしれない(?)


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 桜上水
経路 中学校を横切り住宅街の中
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 普通の建物
壁画・眺望 チップタイルで描かれた富士山
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 温泉、座湯、ハイパージェット、電気風呂、水風呂
サウナ あり
温度 41℃、45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 50代ぐらいの女性
客層 様々な年代


【案内】

住所〒156-0044
世田谷区赤堤5-36-16

電話番号
03-3321-6738

アクセス
京王線、東急世田谷線「下高井戸」駅下車、徒歩6分
京王線「桜上水」駅下車、徒歩7分定休日火曜営業時間15:30~24:00

※せたがや銭湯ガイドホームページ転載


こんなのあったらいいなの話

2019-08-13 07:10:15 | 銭湯考


いろいろと銭湯を巡っていると、想像もつかなかった設備があったり、こんなサービスもあるんだといった経験をすることがあります。
一方でこんなのがあったら嬉しいのになとか、こういうのがあると便利なのになあと思うこともあります。
今回は、そうした個人的に思ったり考えたことを備忘録的に書き連ねてみたいと思います。


【炭酸泉の寝湯】



炭酸泉といえば、昨今の新しくリニューアルした銭湯だとあって当たり前なぐらい人気のある設備ですが、その炭酸泉には決まった特徴があります。
経験された方なら分かると思うのですが、浴槽が浅いことです。
例外的に元々深浴槽だったものを炭酸泉に変えるところもありますが(横浜の鷲の湯さんとか)、原則的には浅浴槽です。
それと温度が低い。なぜなら、炭酸は温度が低くないと水(お湯)に溶け込まないからです。
そのため、決まってみんな横の姿勢になります。その方が楽だからです。
ただ、そうなると浴槽の縁にずっと頭を置いとくので首あたりが痛くなったりするのですが…。

そこでこんなのがあったらいいなと思うのが、「炭酸泉の寝湯」です。
ふつうは寝湯といえばジェットバスタイプがほとんどですが、炭酸泉の寝湯があればゆったりとできますし、多くの人に喜ばれるのではないかと思います。


【温度の違う水風呂】



夏になると恋しくなるのが水風呂です。
熱くなった体を冷やすのに欠かせないマストアイテムであり、サウナーにとって、ととのう為に瞑想するメッカでもあります。
近年のサウナブームでいっそう注目されてる設備ですが、その一方でコア層向けに作られた水風呂は、冷た過ぎて入れない!

なにせ温度が14℃から、極めつけはシングル(9℃以下)まであったりと、まったく慣れない人だとお金を払って拷問を受けてるような気分ですよね。
かく言う自分もヘタレ体質なので水風呂は18℃以上じゃないと入れません。理想は、25以上です。
熱い湯船は熱湯とぬる湯と、熱さの違った湯船があるのに、なぜ水風呂だけはどこも温度が単一なのでしょうか?
水風呂も湯船と同じぐらい平等の扱いを!

熱湯とぬる湯のように、冷水とぬる水(適当な命名ですが)なる「温度の違った水風呂」があってもいいのではないでしょうか。
それか、お風呂のお湯が熱いと、蛇口の水をひねることで温度調節できるように、水風呂にもお湯の出る蛇口を備えたものがあってもいいのではないかと思います。


【脱衣場に自動洗濯機】



近年は流行というよりも文化として定着しつつあるマラソンですが、そうしたランナー向けの銭湯が皇居近くにもいくつかあります。
当然、みんな汗だくです。代わりの着替えなんかをもってるかと思うのですが、そうした荷物はけっこう邪魔だったりするんですよね。
かく言う自分もマラソンではなく登山だったのですが、山登りの帰りに何度か銭湯に寄りたいなと思うことがありました。
ありましたが、なにせ着替えが荷物になる!

駅前のロッカーに預けるとお金が掛かるし、ほかにも手段は色々ありますが、登山はけっこう荷物が多いので、そうした着替えを持つこと自体億劫。
とくに近年はウルトラライトハイキングという言葉が広まってるように軽量は正義という考えが浸透しつつあるので、やはり荷物になるものは避ける傾向にあります。
そうしたときによく考えたのが、脱衣場に洗濯機と乾燥機のセットがあれば良いのになぁということでした。

というのも、汗だくで臭くなった服を乾燥まで出来る洗濯機にまとめてポイッと入れて、あとは体を洗ってる間に洗濯が仕上がれば、体も服も綺麗になっている。
そのあとはどこへ行くにも気持ちよく楽しめますよね。
特に夏場は銭湯にたどり着くまで汗だくになっていて、せっかく体を洗ったのに服を着ると汗臭いとかゲンナリする事がしょっちゅうあります。
脱衣場に洗濯機はあるけど乾燥機がないのがほとんどなので、自動洗濯機があれば嬉しいなと夏は特に思ったりします。ワンコイン(500円)以内で済むなら是非利用したいですね!





おふろの王様町田店(東京・町田)

2019-08-10 06:54:48 | スーパー銭湯





JR町田駅から無料送迎バスに乗り込み、揺られること10分。おふろの王様町田店に到着する。
設備、サービスとあらゆる面でスタンダードと呼ぶべき模範的なスーパー銭湯だ。

【おふろの王様町田店】をザックリいうと
◎高濃度炭酸泉、サウナ、水風呂あり
・規模は普通
・スチームサウナが凄い
・まさにスーパー銭湯の標準値









▲JR町田駅


▲改札口を出て左


▲階段はどっちに降りても同じなのだが、今回はわかりやすいように右







▲降りた先が、ヨドバシカメラ町田店。ちなみにここのヨドバシカメラは都市伝説的な逸話がある。
実はヨドバシカメラの敷地は神奈川県と東京都の境界上にまたがっており、立体駐車場を走るとカーナビが「東京に入りました」「神奈川に入りました」と暴走するというのだ。
それを実験したサイトもあるので、興味ある方は調べてみてください。


▲そのヨドバシの左側をみると、デニーズがみえる


▲そのはす向かいあたりにおふろの王様町田店への送迎バスが待機してる





そしてバスに揺られること10分




▲おふろの王様町田店にトーチャク


▲全景。駐車場が広い


▲扉をあけて中に入る


▲玄関口


▲左に下足箱


自販機でチケットを購入するのだが、チケット料金は会員と一般に分かれてて、会員なら何十円か安くなる。
入会する際は、最初にフロントの店員さんに「会員カードを作りたいんですけど」と言えば丁寧に説明してくれる。
作るときに100円取られるので、リピーターになるつもりでなければ必要ないだろう。




▲ちなみに今回購入したのは、入館+食事付き券(会員である必要なし)。
なんと値段は1000円。
食事付きで1000円である!
もう一度言うぞ、食事付きで1000円だ!


入浴料が土日祝日だと大人が850円なので、それに食事が付いて1000円。つまり150円で食べられることになる。
いくらなんでも安すぎないだろうか?
一応、縛りがあって、販売は土曜日の9:00~15:00まで。食事は17:00までしか頼めない。メニューも6種類のみ。
とはいえ、ちゃんとした食事だ。本来なら150円で食べられる代物ではない。


ということで食べたのは、こちら。


▲和風ハンバーグ定食。ちょっとハンバーグが小さすぎたけど…


▲べつの日は味噌トンカツ定食。こちらもまあまあな大きさ。しかし味は普通に美味しかったし、無料でライスを大盛りにすることもできる


平日なら分かるが、客足の多い土曜日にやるというのが不思議である。
これを知ってからほかのスーパー銭湯はまったく行く気を無くしてしまった。
送迎バス+入館+食事=1000円。
これでよく利益を出せるものだと感心してしまう。
罪悪感すら感じる安さだ。



▲こんなお土産も売ってる


▲なぜかマスクメロンまで売ってる


▲休憩室。奥は食事処


▲メニュー表。みんなリーズナブル


▲子ども向けのゲームコーナーもある


ほかにボディケアの指圧や散髪、トイレに向かう途中の左側に仮眠室(女性専用スペースもある)があったりと、みんな小さいものの一通りそろっている。


それとついで的な書き方になってしまうが、受付の対応が素晴らしい。
とくに女性。スーパー銭湯の中にあっても対応がとても親切で愛想が良い。



▲中ほどの左側に階段とエレベーター




▲のぼっていくと


▲浴室への入り口だ


のれんをくぐると、脱衣場。真ん中に島ロッカーがあり、あとは奥と左右の壁にもロッカーが並ぶ。
特徴はなく、大きさもみんな同じ。そんなに広くはないので、混雑するとかなり窮屈だ。右奥に体重計。左側にトイレがある。


左奥にある浴室への扉を開けると、すぐ右手に洗面台があって、掛け湯がその端っこにある。


全体を見渡すと、左側がカランを占め、右側が浴槽。壁手前はシャワーの温度を調節できるタイプであるが、ほかはプッシュするだけのもの。シャワーの温度にこだわる人は手前側を使ったほうがいいだろう。
それと備え付けもあるが、ここが素晴らしいのはシャンプーにリンスが入ってないことである。
リンスインシャンプーは余計なお世話だと思っているので、個人的には嬉しい。


それと最初に遭遇する湯船が、どこに行っても大人気の高濃度炭酸泉。


出典:おふろの王様町田店ホームページ引用
▲譲り合えば、10人は入れるだろうか。温度は38℃前後とぬるめなのだがかなり濃度が高いため、熱く感じる


そして右側手前は、キングスサウナと命名されたサウナ。


出典:おふろの王様町田店ホームページ引用

ちゃんと二重扉になっており、中に入ると、そこそこの広さ。特に変わった要素はないが、温度はやや高めだ。
そのサウナの横には立ちシャワーと、その反対に水風呂。
水風呂は18℃と普通である。


その水風呂の奥にジェットバス関連が隅っこまで並ぶ。


出典:おふろの王様町田店ホームページ引用

いろんな名前がつけられているが、結局は微妙な強弱がつけられているだけで、実際はほぼ同じ。寝湯の浴槽と、その奥がボディジェット。
寝湯が37℃で、ボディジェットが38℃。ぬるいのは長くいられる配慮だろう。


ここまでが内風呂で、今度は露天風呂へと続く通路を通るが、その途中の緩衝スペースに、「富士山溶岩蒸風呂」と命名されたスチームサウナがある。
このスチームサウナがとにかく凄い。なにが凄いかというと、蒸気が半端ない。


まず扉を開けると蒸気がブワーッ!と吹き出してきて、それだけで圧倒される。そして中に入ると、なんとまったく先が見えない。誇張抜きで座る場所も分からないほどだ。まさに白い暗闇状態。恐怖すら感じるほどである。



この日は、開けようとすると中年男性が悶絶した表情で出てきた。入れ替わるように中へ入ろうとしたら、
「いま止めたほうがいいですよ。蒸気を出す石のところに水を掛けちゃった人がいて熱気が凄いから」と言われ、ためしに中を覗くと、言葉通り猛烈な熱風。
普段でも凄いのに、なんでそんなことをするんだぁ(怒)と思ったが、とにかくここほど蒸気の凄いところは日本中探してもないだろう。


そのスチームサウナを横切ると、露天風呂に出る。
露天風呂はだいたいどのスーパー銭湯でも力を入れる設備であるが、ここも例に漏れず気合いが入っている。
一番広い浴槽で、十数人は入れるだろうか。泉質は濃厚な黒湯の温泉。
ホントかどうか知らないけど、むかしは落ち武者が湯治に訪れてたらしい。



出典:おふろの王様町田店ホームページ引用
▲落ち武者気分で浸った


しかし残念なのは、けっこう塩素臭が強いことだ。自分は比較的平気なのだが、嫌いな人はちょっと鼻につくかもしれない。
それと露天風呂の手前には、寝っ転がれる木目調のソフトマット。
奥には、つぼ湯が2つ。
周りに外気浴のできる椅子が並ぶ。
露天風呂の温度は41.5℃ほどで、ここでは一番高い温度である。
あと、100インチはありそうな大きなテレビが設置してある。土曜日のチャンネルは決まってTBS(昼は「王様のブランチ」)である。


こんな感じで、基本的に飛び抜けた設備やサービスはないのであるが、すべての面で当たり前のことを当たり前にこなしてくれる。
そのため、今まで経験してきたスーパー銭湯の中では個人的に一番評価が高い。
しかも色んなサービスチャンネルを用意しているので、その人の使い方次第では安く利用することもできる。


おふろの王様といえば東京ではポピュラーなチェーン店ではあるが、その堅実な運営は改めて感心することばかりだ。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 JR町田駅
経路 歩いて行けなくもないが、送迎バスがオススメ
周辺の環境 住宅地

●空間演出
建物外観 典型的なスーパー銭湯の建物
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビーや仮眠室
脱衣所 そんなに広くはないがキレイ
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 高濃度炭酸泉、ジェットバス、寝湯、露天風呂(黒湯)
サウナ あり
温度 37.8~42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 素晴らしい
清潔さ きれい
貸しタオル なし(円)
備え付け あり

◆人
受付 40代前後の女性たち
客層 高齢者が若干多い。たまに外国人もいる


【案内】

住所
〒252-0301
神奈川県相模原市南区鵜野森1-24-9


電話番号
042(767)2603 ※かけ間違いが非常に多くなっております。ご注意ください。

無料送迎バス

無料送迎バス:JR「古淵」駅(リバーストーン古淵前)~おふろの王様 町田店

無料送迎バス:小田急線「相模大野」駅~おふろの王様 町田店

無料送迎バス:JR「町田」駅南口~おふろの王様 町田店

バスでお越しの場合

町田駅近く「町田バスセンター」より神奈中バス利用(町06)(町08)
「鵜野森一丁目」下車徒歩5分

電車でお越しの場合

JR横浜線「古淵」駅より徒歩20分

JR横浜線・小田急線「町田」駅より路線バスをご利用ください。

お車でお越しの場合

国道16号「鵜野森交差点」より2分。八王子方面からは左折、横浜方面からは右折し直進。
「鵜野森旧道交差点」500m先右側。駐車場130台完備!

※おふろの王様町田店ホームページ転載