口腔がんは、唇や舌、歯肉、粘膜など
口腔内の様々な場所にできます。
歯や口は飲食や会話、呼吸など生活していく上で
重要な働きを担っているため、早期発見が大変重要です。
口腔がんの発症には、喫煙、飲酒、むし歯や
合っていない義歯などが慢性的に粘膜を刺激することなどが
原因として考えられています。
しかし、初期には痛みなどがなく、
口内炎など他の口腔内病変と区別することが難しいため、
定期的な検診が非常に重要になります。
口腔がんは、ある程度の大きさになると、口の中の診たり、
触ったりすることが出来る場所に症状が現れるため、
まずは、問診・視診・触診で診断をします。
検診の結果、精密な検査が必要な場合には
細胞を一部採取し調べる組織検査や超音波検査、MRI検査、
CT検査などを行います。もし、口腔がんが見つかった場合には、
がんのできている部位や発症期間、組織の特徴などを
総合的に診断して,、治療方針を決めますが、
一般的には手術療法、放射線療法、抗がん剤による
化学療法の3つの方法を、
単独あるいは組み合わせて治療します。
治癒率は、がんの発生した部位や病期により異なりますが、
口腔がん全体の5年生存率は60~70%です。
初期のものではほとんどの症例は治癒しますので、
恐れずにできるだけ早期に受診することが大切です。
【歯と口腔の健康】
健康寿命を延伸するためには、自身の歯で様々な食べ物を
よく噛んで食べることが重要です。
歯を喪失する原因の8割以上はむし歯と歯周病であるため、
早期発見・早期治療ができるよう、
歯科医院での定期的な健康診査や、
自分の口腔内に適した歯みがきの方法を知ること、
デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシなどの補助用具を
必要に応じて正しく使うこと、
歯みがき剤などでフッ素を上手に利用することなど、
ご自宅でセルフケアをしっかり行うことが重要です!
また、年齢によって体力が変化するように
“噛む”“飲み込む”ための口腔の筋力も、使わないと低下します。
毎日、楽しく、よく噛んで食べることを心がけましょう。