早駆けツーリング顛末記
以前から近畿北陸の日本海側は気になっていた。
京阪神といえば阪神タイガースではなく、京都大阪神戸のことですが関東のなじみのない方には解りにくいでしょう。京阪神から日本海は遠く、日本海に海水浴に行くという話を京都の人から聞いたことがあり、なぜそんな遠いところに行くのかと思ったが、日本海は意外に近いところにある。美浜、大飯、高浜、敦賀は福井県にある。舞鶴は京都府にあり府庁は京都市で人や行政で直結している。
かくいう小生も淡路神戸近辺に長年住んでいた。日本海側は裏日本と呼ぶのは差別だという人も多いが、同じ兵庫県でも日本海側には高校のとき氷ノ山にスキー合宿で行ったこと、および成人したのちに湯村温泉に一度行ったきりだった。
福井県には関西電力(株)の原子力発電所が美浜3基、大飯4基、高浜4基の合計11基、日本原子力発電(株)の敦賀発電所に2基がある。近くには新型転換炉(圧力管型重水減速沸騰軽水冷却炉)ふげんがあった。また同じ敦賀半島に高速増殖炉もんじゅがある。東北の立地はわかるが、関西の日本海側の原子力発電所の位置関係をはっきりさせたかった。舞鶴と日本三景の天橋立に行ったことがない。そこで片道900km、往復約1800km強、2泊2日間の弾丸ツーリングとなった。今回は高浜発電所、大飯発電所、美浜発電所、高速増殖原型炉もんじゅの立地を確認できた。天空の蜂のようなテロリスト対策や第3国の攻撃にも耐えられるよう自衛隊の防護も必要だろう。
さて、舞鶴はシベリア抑留者の引揚港として13年間に66万人を迎えた。ソ連の侵攻は終戦の目前の8月9日だ。岸壁の妻、岸壁の母の悲話がある。敗戦時には660万人、人口の9%が海外に取り残されたという。我々の親や同世代の人間が必死になって働きやっと繁栄を築いたが、最近では足を引っ張る同胞や外国の悪影響を受けた人が日本の再興を阻んでいる。
福井県の県知事をはじめ地元の自治体は早く再稼働することを望んでいる。地元の方にとって経済基盤は原子力発電所にあり、死活問題なのだ。隣県の裁判所では安全対策の何たるかが解らない素人受けする差し止め判決が出た。日本海側には福井県の11基に加え他に石川県の志賀2基、新潟県柏崎刈羽7基、島根県2基に加え1基建設中だ。すべて止まっている。安全対策は確実に実施されている。原子力エネルギーはエネルギーセキュリティ、温室効果ガス対策、エネルギー単位あたりの犠牲者の数から考えても最も効果的な選択だ。低線量率の放射線の呪縛、マスコミの非科学的な扇動、反対者の政治利用が主な要因だ。何たる膨大な経済損失なのだろう。小さな経済規模の国なら破産するだろう。
今月末に日本原子力学会が仙台で開催される。シニアの企画がある。タイトルは「原子力の復興は何故遅れているのか? 対話を進めよう!」です。何が問題なのか短い時間だがよく考えてみよう。
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