東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

君の名は?

2016-10-02 | Weblog
原作兼監督は新海誠。興行収入は既に100億円を超えたそうだ。入場料を1000円とすれば1000万人になる。
   
3週間ほど前に観たが、映画館の中は若い世代や高校生が圧倒的に多かった。アニメは美しく展開は主題歌に乗ってテンポ良く、ロマンスはハッピーエンドだ。口噛み酒はデンプンを糖化してアルコールを生成するので理に適っている。このお神酒がストーリーを純化して展開としては面白いが常套の手法の域を出なかった。ただしタイムマシーンは現実離れしていること、大昔に出来た隕石跡のみずうみの位置に再び隕石が落下することは確率的にあり得ないが、ラブストーリーとしてはまあいいか!ですね。

飛騨の山中の神秘の湖と同様の湖は全国どこにもでも存在する。大多数は火山の噴火口だ。何の先入観もなく映画を見たが、前半はありふれた恋愛ものでテレパシーが縦横に駆け巡っていて、飽きさせないがつまらない駄作だと思いかけていたところ、隕石が突然落下し集落が消滅するところで思わず身を乗り出した。ああこれが主題だったのかと・・・。

5年半前の大震災の津波で三陸海岸沿いでは多くの集落や市街地が無くなった。もちろん再建が進んでいるところもある。仙台でも海岸部の荒浜や近くの閖上の町並みは無くなってしまった。心のふるさとの町や村が無くなることは想像以上にダメージがあるものだ。

原作の新海誠監督によれば小野小町「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを」がモチーフだそうだ。小野小町といえば「花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに」がありましたね。

もう20年以上前になるが阪神淡路大震災では神戸を中心に6千人以上が亡くなった。また私が生まれた淡路島の町が壊滅状態になり、グーグルによれば再建した町は殆ど昔の面影がない。震災当時の自分は横浜に住んでいた。仕事も家庭も忙しかった。横浜からは実家のある神戸へは辛うじて地震見舞いに行ったが、生まれ故郷の淡路島まで行けなかった。阪神淡路の震災後に幼馴染みたちに声を掛けられなかった。このことが震災後20年以上経過した現在も思い出すたびに心の奥にすきま風が吹く。それでも前に進むしかなかったね。




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