1月は正月の他に、成人式というイベントがあるので、
着物姿を目にすることが多いような気がします。
振袖をレンタルする会社によると、この数年は赤色系統の
着物が流行しているそうです。
(ちなみにランキング形式にすると、1位が赤系統、2位が白・
ピンク系統、3位が黒系統だそうです)
現在は、着物を染め抜く時には化学染料を使うことが多いのですが、
昔から着物を赤く染める染料としては紅花が有名です。
紅花自体は鮮やかな黄色なのですが、摘み取った花を水にさらすと
赤く変色し、赤い染料の原料になります。
元々、紅花が持つ黄色の色素が水溶性で、赤い色素が不溶性という
ところからこの操作ができます。
色素を物質として捉えると化学的な研究となり、光学的に捉えると
物理的な研究となります。
松尾芭蕉は「行く末はたが肌染めん紅花は」という句を詠んでいます。
この句は芭蕉が東北(おくの細道)を旅した時に山形で詠んだもの
とされています。
色を芸術的にとらえた時の表現の一例ということになると思います。
(yos)