昨日2月8日は「針供養」と呼ばれる伝統的な行事がおこなわれました。東日本は2月8日、西日本に2月18日におこなわれます。針供養の日は裁縫仕事を休み、古い針や折れた針を、柔らかいもの(こんにゃく・豆腐など)に刺すというユニークな供養をとりおこないます。節分や雛祭りに比べるとマイナーな行事であり、帰国生にとっては馴染みがないかもしれませんが、「もの」に魂が宿ると考え、感謝や畏敬の念を供養によってあらわす行事は、日本の伝統文化の特徴といえます。他にも「包丁供養」や「櫛供養」「筆供養」「人形供養」が有名です。「もの」を供養することで、それぞれの技術上達を祈願する意味も込められています。学業成就を祈願するなら「筆供養」ですね。
帰国生と話していると、「日本人は何でも新しいものを好み、すぐに使い捨てる」という見解も聞きますが、このような伝統行事にも目を向けてみると、異なる視点が得られるのかもしれません。
(con)