関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

イマドキの洋SF映画の、プロップガン(=小道具として模造される、発射不能の銃器類)に付けられる「売り値」に関する、些細な考察。

2013年10月19日 | 日記
ときおり、書く。 日記と言うより、わたしにとっては「不定期コラム」ですww

昨2012年公開のハードSF映画のひとつ、『トータル・リコール』において、主人公の「ニセ妻」ロリ・クェイド(演=ケイト・ベッキンセイル)が使用した、近未来のリボルバーが売りに出ております【→ 画像上】。

もちろん、世界に一丁。

銃としては「まったく使いモノにならない」オモチャなれども、本編映画の撮影で「実際にケイトが持っていた」まさに!その銃、です。

── これに、付けられたお値段が・・・およそ25万※円。 (※時価相場 換算。 〈豪華〉展示用ケース付き)

映画じゃ(全体の長さに比べたら)ホンの一瞬しか映らない、っちゃー、映らない。 まァ、映画が『アバター』みたく大ヒットしなかったコトを考え合わせると、そのくらいが適当・・・つまり、世界でひとりくらい「買うよ」という人が見つけられる需給の一致点? っつう、コトなのかもしれません。

ちなみに、同作で主人公の「本妻」メリーナ(演=ジェシカ・ビール)が使用したベレッタも売り出されており、こっちの値段は20万円

いかにもヲタな趣向ですが、この「5万円の差」はナニか^^; 考えてみました。

模造銃それ自体は(少なくとも数十点をまとめて)制作会社から「一括仕入れ」した、つか払い下げてもらった品々でしょうから、各1点1点の「購入原価の差」である!?とは、まず考えにくぃワケですよねー。

やはりそこは、(どの値段ならギリギリ)買い手が付きそうか? っつう純粋な観点に立った、プロップ・バリュー鑑定人・・・乃至、「その道の目利き」さんが判定した結果だろう、と思うのですよ。

・・・となれば、です。

「ケイトの銃」の方が、若干「値が張る」理由 ── それにゃ大雑把に、「ふたつ」ある?んじゃないか、と。


ひとつめ。 ズバリ、使っていた「女優の差」

つまりケイトは、ナンたってかの《アンダーワールド》シリーズで、巷のイメージとして「ドンパチ役者」としての地位を確立☆してます。その彼女が一度でも実際に手にした「ハジキ」の方が、商品的価値は盛られる・・・その点は大きいでしょう。

次に、ふたつめ。 「銃そのもの」の資質の差 ──。

リメイクされた2012年版『トータル・リコール』は、オリジナル(=シュワルツェネッガー)版と大きく嗜好を変えた「未来観としてのヴィジュアル」を湛(たた)えており、少なからぬ数のSFフリークスたちから「これ、トータルリコールじゃなくって、ブレードランナーの空気感を(より色濃く)継承してるじゃんよ!?」と、揶揄されたものでした。

空を飛ぶかのよーな未来カーの群れ(→ これは、同様にブレランに造詣深いリュック・ベッソン監督も『フィフス・エレメント』において、自身のヒット作『TAXI』を交えた〝仕掛け〟としてフィーチュアしてる)や、漢字のネオンが氾濫するダウンタウンも然り・・・そしてケイトのリボルバーもまた、紛れもなく!ブレランで主人公デッカード警部がアンドロイド狩りに使う散弾リボルバー(=通称、「デッカードブラスター」【→ 画像下】)へのオマージュである、と多くのフリークスに解釈されたのでした。

すなわち、ケイトの銃にはそれだけ「所有できた者が語れる」だけのオイしい背景^^を備えている。 その魅力が「5万円の値幅」になっている?ような気がします。

『ブレードランナー』と言えば、スコット監督自らのメガホンに成る続編『ブレードランナー2』の制作が本格的なスクリプトの検討段階に入っているようで、主演のハリソン・フォードもすでに非公式オファーを受諾済みだと認めています。

かねがねブレランは、わたし個人的には「直接の続編じゃなく、その10年後、20年後の後日譚を描いてほしい」と祈念し続けておりました。

今回まさしく、「その理想」のカタチで、老醜の匂いが漂いかけた(←失礼^^;!)フォード氏によって再び!「あのデッカードの、その後」が描かれるのは、至福の一言に尽きます。 ぜひとも、このまま穏当に撮影のクランクインを迎えるコトを、切に、切にっ・・・願うのみ^^!! なのでございます。はい。