
2年ぶりに内容を更新した。
というのも……本作の制作映画会社がコロナ禍を受け、4月にオリジナル全編(したがって日本語字幕はナシ)をYouTube


5th Passenger (Feature Film)
=========↓ 2018-07-17 初UP時の本文 ↓=========
さあ。今夜は恒例のSF洋画評を、当ブログ史上かつてない「本格(?)長編記事」でお届けする。
何が「本格」かって、タイトルにも記した通り、全編を完全ネタバレでご紹介してしまう。本来は(批判的な立場であっても)ネタバレせずレビューするのが わたしの流儀だが、今回の作品は内容的に多々、残念な部分が多すぎた。
仮に、鑑賞した映画が低予算でチープな映像、チープな演出であるだけなら「ただのゴミ映画」で(当ブログで取り上げることすら無く)斬り捨てるだけだ。ところが本作、ヘッダー↑に掲げた公式ポスターだけが「場違いに見栄え良く、あたかも本格ハードSFホラー作品であるかのように」見える。これじゃ詐欺だ。よく見かけるB級配給レーベルの出すDVDジャケと同じ。「盛りすぎ」にもホドがある。
ちなみに、監督は(日本では無名の)脚本家スコッティ・ベーカー…さんだそうな。冗談でなく、これを本邦でも将来DVDスルー化する運びとでもなれば、まんまとダマされて「借りなきゃよかった、カネと時間を返せ!!」の悲鳴が交錯することになろう。それは許せない、捨て置けない!という義賊めいた「おせっかい根性」が、ふつふつと自分の中に込み上げてきた。
というワケなので、いつもの主義とは異なるが^^;本編は余さず、全部のストーリーを紙芝居状にバラしてゆく。未来永劫『フィフス・パッセンジャー(原題)』なんて作品は鑑賞しないぞ!、という決心のついた人のみ、以下のスチル画像を流し読んでいただきたい。



ではでは。まずは、オープニングから序盤のシーン…。








さて。こうして原題タイトル『フィフス・パッセンジャー』の意味合いが明かされる。「5人目の客」とは、この生き残った女性中尉を指す。彼女は移民船の操舵士の任を背負ってたワケであるから、本来なら「パッセンジャー(乗客)」ではなく「クルー(乗員)」の一員だ。しかし、本作の舞台となる脱出ポッド(と言っても居住区を備え、ざっと直径15~6mはあろう巨大な代物)には搭乗予定がなく、被災のドサクサに紛れて転がり込んできた身の上。他の乗員らにとっては「面倒な存在」であり、まぁハッキリ言ってしまえば「お荷物」だ。英語の「パッセンジャー」という単語には、このような「お荷物、足手まとい」というニュアンスも含まれている。
何の因果か、同床異夢の5人が居合わせた救命艇。しかし、最終ギリギリの離脱だったため、あちこち壊れてる。果たして助かるのか??…という雰囲気で物語は中盤へ ──。





それにしても、この異生物だか化け物(モンスター)の造形が(別の意味で目を覆いたくなるほどに)酷い。何より、オリジナリティの欠片(かけら)も!無い。予算をケチってデザイナーを雇わなかったことは容易に想像がつく。SF好きなら誰だって、間髪入れずツッコむだろう ……「おいおいマジか!? ウォリアー・バグにプレデターの口 付けただけじゃんよ!!」、と。



まさかまさかの、「夢オチ」ならぬ「奇痴GUYオチ」である。
明らかに「反則」だろう。ここまで ずうう~っと、謎の生還者たる女性中尉の「孤軍奮闘のストーリー」を観せ続けられてきて、最後の10分あたりで「あ。この再生記憶は全部ウソでした。このオンナは単なる重度の狂人で、都合のいいように記憶を捏造してますが、その正体はアブないにもホドがある奇痴GUYキラーなのでしたあ♪」
…てか!^^;;;

テメふざけてんのかよ。どこが「ハードSF」ホラーなんだ??
かの『マタンゴ』の公開年(1963年)なら、さぞかし「空前絶後の奇作


それだけじゃねーぞ。他にも怒りの矛先は、山ほど






精神病患者の「フツーの、よくある症状」として堂々「無差別大量

以上、いろいろと腹立たしい『フィフス・パッセンジャー』の全編レビューなのだった。 【了】
検索タグ:ローグ・ウォリアー 全面戦争
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