関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

【Chromeトラブル覚書】Notify-monad.comからPCに胡散臭い通知💣が届きまくるようになったら『ブロックして元を断つ』方法。

2019年09月20日 | 日記

まあ、これ自体は単なるGoogle Chromeの通知設定であってウィルス「そのもの」ではないから、ガチに有料=製品版のセキュリティ対策ソフトでも入れてない限り、誰(のIT端末機)しも罹(かかる)る惧れがある。

ひとまず、ここでは(ブログ主自身が見舞われた)Windows-PC上のGoogle Chromeによる閲覧中に「ハメられた」場合の復旧方法を控えておく。

虚偽通知がなだれ込む入り口はChromeブラウザなので、Chromeに掛けられた設定を解除すれば(従来のセキュリティ設定に戻ることで)通知は遮断される。クロームを立ち上げ、以下の通り操作されたし。














これで設定サイト名が名前の降順(アルファベット順)に並べ替わったので、問題の「notify-monad.com」を下スクロールさせて探してゆく…。
















以上で「遮断」は完了だ あとは、ここまで開けてきた画面を戻って閉じていけば終わり。


=了=


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2019年秋 まだ日本未上陸❕❔の野菜カッターを眺めつ、"理想の千切り器"を語ってみようか。

2019年09月18日 | 日記

 
哀しきかな孤高の独り身男、さらには未婚の中高年ニートゆえ「主夫歴30年余」の自分としちゃ、調理道具の流行もまた一抹の関心事である。めったに話題にしないのだが初秋の候でもあり、ひと記事あげてみることに。

さて。お題にあげる調理はシンプルに「千切り」。外食グルメ的には別称「ツマ切り」とも。

板前稼業の御仁でもなけりゃ包丁でスタタタタタン⚡と手刻みするのも面倒で、昭和の昔から専用ツールが数多く考案されては店頭に並んだり通販されてきた。今宵は読者ご各位に、まだ見たことのない「野菜マルチカッター」をお目にかけよう。2019年の夏以降、(製造元である)中国市場と(常々から流行モノの周りが早い)欧米市場に出回りつつある新商品である。


見ての通り、付替え式の各種カッター刃を「ボウルのふたに」パチン❕とハメて使うところが新しい。英語名「Smart Chopping and Strainer Bowl」、日本円換算で3500円程度(と簡易フードカッターとしてはチョイお高目な値段で)で売られてる。

ただ わたしなんぞに言わせてもらえば、「こんなデカい」ボウルを土台にしないと使えんのかいっ てぇネガティブな印象を真っ先に持つ。けっして広くない日本庶民の平均的なキッチン事情を想えば、これは多くの兼業主婦も同感されるコト請け合いの「致命的な欠点」と思う。






すぐ上の画像みたく、硬めの食材はボウル自体を(取っ手を持ち)手前に持ち上げれば力を込められ、なおかつ、カット野菜受け(=内ボウル)自体は重力で水平に傾ぐので「賢く出来てるでしょ」とでも^^;考案者サイドは言ーたいっぽい。

でもそれ……そんなスゴい機能か❔❔ 無駄に、遊んでるだけにしか見えんが。

まあ、ままごと調理しか知らん青臭い人種どもの戯言(ざれごと)ってか。おまえら「家事としての調理という奴隷仕事」の現実、身体でキッチリ(ン十年間かけて)憶えてきたか❔ 憶えてねーなら工夫するな。そんな工夫(❔)は「せいぜい、ままごと遊びレベル」でしかなく、実社会で億万回と繰り返される「家族のための食事の支度」中にゃクソの役にも立ちゃしない。

サラダを毎日がっつり食いたがる欧米人、キッチンの広~い欧米人なら実益あるかもしれんが、この調理スペース&片付けスペースの「かさばり感」が、まだ今もって(新しモノ好きであるハズの)日本で紹介されてない「唯一最大の遅れの理由」じゃないかァ❔…と、わたしは思えてしゃーないぜよ。

とまあ、文句ばっか愚痴ってても不毛だな。顧みて現代ニッポンの「千切り器事情」を見回し、考察してみるコトとしよう。

ここでも大まかな購入動向は、きょうびの世界的「トレンド(流行りモノ)」に飛びつくか、きのう今日に沸いた流行り❔なんぞには惑わされず 親の代から親しまれてきた「定番ツール」を常備するか、の二大傾向が拮抗しているようだ。両者を順に概説しよう。


ケースきょうびの世界的「トレンド(流行りモノ)」に飛びつく場合
 

2019年秋時点、世界的に広く流行中なマルチ・フードカッターは上の画像のような外観を呈してる。

ま、ぶっちゃけ冒頭にあげたカッターがボウル容器を土台にしてたのに対し、幅10センチ程度の(透明な)方形容器が宛がわれてる伝統的なフォルムだ。これだと食材のカッティングに要する「接地面積が最小限」で済み、調理スペースの節約になる。

滑り台状の"擦り切りプレート"の、刃(ブレード)の部分だけを刻みかたに応じカセット交換する方式。これが製造元の中国じゃ「最新の流行り」なのか、「刃だけ交換」という意味では冒頭の未上陸商品と共通してる。

ただ、わたし的には「刃だけ交換」には抵抗を覚える。替刃の直接の土台部分(むろん樹脂製)ごとカチカチ挿し換えてたら、刃自体のグラつきや劣化を早めるのでは❔という危惧に駆られる。どうしたって耐久性に疑念が生じるのだ。キュウリみたいなもんばっかり切ってりゃまだしも、日本じゃニンジン/大根/ごぼうといった「硬い系」の食材を扱うケースが多い。やわな組付け精度のカセット刃など造られちゃ、十年使えるような耐久品質は望めないだろう。ましてや、十年後に「替刃セットだけが、お買い得な価格で売られ続けてる」なんて、日本企業ばりの手厚いサポートは無理と言うものだ。

したがって、1回こっきり(で刃が廃れたら捨てる)と覚悟して中国製品を買うなら、見てくれや多用途性、使いやすさの観点にも増して「構造的に耐久性のありそうなモノ」を選りすぐるべきである。個人的にお薦めなのは、下に掲げた『Ⅴ時替刃の切れるやつ』better stars 野菜カッタースライサーだ。


一見してワカる通り、カセット刃交換という流行りの方式を採りつつも、替刃のベース面積がデカ~く取ってある。その分、長く酷使しても刃の"がっしり感(堅牢度)"に期待が持てそうだ。

ケース親の代から親しまれてきた「定番ツール」を常備する場合
現代のように「巷の過半が中国製」なんて時代になるバブル前の世界では、日本におけるキッチンウェアの国産比率は9割以上。あらゆる分野の工業製品が、日本人の働き手だけで賄(まかな)えていた。都市部周辺じゃ公立の小中学校が「教室数が足りない」と悲鳴をあげ、ひとクラス名簿は50名を超えた。給食には頻繁にクジラ肉。仮設のプレパブ校舎を何年も運用したが(今のような酷暑は無かったため)すし詰め児童らも無我夢中で学窓生活をしのいで行けた「エネルギッシュ日本」の全盛期❕❕である。

当時から昭和50年頃にかけ"最新の"キッチンウェアは、食べ盛りの子だくさんを抱える兼業主婦(いわゆるパート主婦)向けに、「時短できて長持ち」を理想像に創意工夫と日進月歩が目覚ましかった。

そうしたなか、定番の千切り器として定着していった商品は以下のような刃と一体化したカッティング・プレートの複数枚セット、という形式の商品。

画像の左が貝印KAI、右が愛工業の人気長寿商品。前者は(今は)台湾工場への製造委託。後者は脈々と国産だ。

自分は中高年としての馴染みもあって断然、①流行り系よりはこの②昭和ニッポン系を推す。昭和生まれの両製品の一番の違いは「取っ手の大きさ」。男性なら貝印、女性なら愛工業を選べば無難だ。男性でも手のサイズが(ゴム手袋の)M寸以下だったり、狭い調理場で置き場に困るなら愛工業で間に合わす、というのも一考と思う。いずれを選ぼうと、刃は固定式でカセット交換しないのだから、面倒もなきゃ耐久性も。日々、安心して頼れるってもんだろう


番外ケース余談になるが「ブログ主の」場合は❔ と言うと…


さて最後に……かく語るわたしが永年に渡り愛用してる「千切り器」は、以上でも語ってきた信念に基づき、上画像のようなステンレス製の"シンプル1枚板"タイプだ。さすがに1枚1役の「単能器」とまでは行かず、これ1枚で細千切り/太千切り/輪切り(スライス)…の三徳仕様になってる。

Amazonを探す限りじゃ、令和の日本じゃ(すでに皆目)見当たらない。製造終了品かも。

製造してないとすれば、製造し終えた理由のひとつは「千切り刃の形状ゆえ」じゃないかと推察する。購入した昭和末期時分には、まだ千切り刃と言や、ご覧のように横一列に全部の小切りブレードが並んでた。食材は(そのラインで)ガツン❕ と刃先に当たるため、切り割くのにも相応な力が要る。


今では小切り刃が横二列、前列と後列の交互に配されるタイプが主流になってて、この方が切る力も少なくて済むから従来型には分が悪い。かと言って新形式で刃を配列させるのだと、ステンレス1枚から斬り出して造るのは相当な手間だ。出来たとしても価格的に折り合わないから止めた、ってところじゃないかな。

全然使えるし、まだよく切れるのに捨てて買い替える気にはならない。当面、この千切り器のお世話になるだろう。

切れると言えば、前述の貝印KAI商品は「オトコ向き」と記した理由の"隠れた"理由も「露出した刃が切れ味、冴えすぎ」なことだ。指先を切って流血沙汰になりやすいため(特に)女性票が振るわず、支持率的には損をしている。同セットでなく単品仕様の高級版《関孫六シリーズ》も、同じように安全性で評価を下げてる。

記事冒頭に紹介した2種類の中国製品を「日本の女性消費者は評価しづらい」だろな、と思うのもその裏返しで(いくら最新の人気グッズでも)カセット刃を「しょっちゅう挿し換えるなんて危なっかしいじゃん」と敬遠する人が何割か、必ずやおいでだろうと思われる。

一方で、男性購入者の中には「刃物は(とても危ないほど)斬れてナンボだろ」「そもそも、道具なんてモノは使いこなせてからが本領であって最初っから楽々ってなら安っぽいガキの玩具と思うかたも一定数おられるから、つくづく商品の価値とは「使う人次第」である。万人が喜ぶ「夢の商品」なんて物は存在しない。
=了=


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グーグルマップに水没車両が写ってる❕❔ 車内から 22年間"行方不明"者の遺骨。【米国フロリダ】

2019年09月14日 | 日記


まさに仰天。そんなコトって、あるんだあ

ご自身の眼で確認したいかたは、ここをクリックして、本記事冒頭の画像オレンジで示したあたりをZOOMされたし…


きょうびのニュースらしいなァ、と思ったのはGoogle Mapもさるコトながら、「クルマが沈んでるっぽい」と知人に聞かされた人物が(問題の水辺に自分で立ち入ったら無断侵入で通報されるかもしれないから)先ずは沿道からドローンを水上まで飛ばしてみて確認した、ってところ。

いろ~んな偶然や時代的要素が重なって、今回の奇跡的発見に至ったんだね。たかがグーグルMap、されどグーグルMapだ。
【ネタ元記事:BBC
白骨遺体,白骨化,1997年,池の中に白い自家用車が沈んでいるようだ

日本の酷暑には効かない❕❔ が常識の「冷風扇」に魔改造を施してみた⚡【連載✎その3】

2019年09月03日 | 日記


前回記事からつづく
 
9月になったが残暑はキツい。愛知県西部の場合、どうやら今週あたりが「猛暑納め」となりそうである。

涼しくなっちまってからでは記事の鮮度も激オチなんで、きょうのうちに当お題の最終回(稼働テスト篇)を載せておく。なお、テストは二週前の8月19日に行った。酷暑も酷暑。猛暑の盛りである。当日の天候は薄曇り、湿度80%。証拠までに、Googleさんの気象表示も添付しとこう。


この日は結果的に「冷却試験」に最適のコンディションだった。なぜなら(曇天だったから❔か)午前11時から3時までほぼ外気温も一定。29℃から±1℃以内の振れ幅しかない。冷風の持続性を測るのには"うってつけ"と言えた。


一方、上掲は気象台の百葉箱で採った観測値であるからして、クーラーのないわが部屋の室内温は「そんなに涼しく」ない。測ってみると、35.4℃ある。いや~暑い暑いっ(苦笑)



…でだ。この蒸し風呂状態な部屋に『モスキート・コースター』を設置。乾燥ボックスの中のミニ乾燥機は(実験開始2時間前の)午前9時には電源ONしておいた。吸入される空気の「予乾」のためだ。



冷風扇の冷却温度は、吹き出し口の中央5センチの至近距離に温度計(=レトロな寒暖計)を据え付けて測定した。



冷風扇は給水タンクに氷キューブを突っ込んで(さらに)噴き出す風を冷やす方法もあるが、それは(ほぼ2時間おきの)補給時に面倒くさいだけなので割愛。純粋に、水道水だけでどこまで冷風を作れるかのみを試験する。


さあ、実験スタート。


冷風扇のスイッチON。同時に、ミスト(冷風)モードのスイッチも入れる。計測温度の変化を以下、画像をズラリ並べて一覧



  



 



 

ここで給水タンクの水道水を補充、さらに3時間目、4時間目まで計測したが温度は30.7℃で一定。それ以上続けても(夕刻が迫り、室温自体が下がり始めるので)意味あるデータが採れないと思い、この時点を以てテスト試験を終了することに。


正直、乾燥させた空気を送り込むとは言え、一時的に30℃を割るところまで"冷たく"なるとは思ってなかった。通常の冷風扇だと、(わが部屋の場合)極めてレアに湿度が低かった日(55%とか)で室温より3℃下げるのが精いっぱいだった。湿度80%で「これだけの下がりかた」劇的❕❕だ。計測した温度をグラフにすると以下のようになる。



2時間目以降、温度が31℃未満で「上げ止まり、横這いに収まった」のも嬉しい誤算。


いや、それを望んではいたが「どうせ乾燥空気が枯渇して、最後は室温ー2℃くらいまで(乾燥効果が消えるまで)戻してしまうんじゃないかなァ」とネガティブ予想してた。それが「-4.7℃」だなんて、我ながら出来すぎ❕ である。


という結果で、わたしの当プロジェクトの最終評価は以下の通り。



残念なことに、今回のプロトタイプ機自体の実用性は「限りなくゼロ」だ。


吹き出す風の温度を(ニッポンの過酷な高湿度環境でも)キュキュン冷温に保つことには成功した。が、それと引き換えに犠牲になったモノがある。


それはズバリ、風量。


そう。細っこく長いホースを伝って吸気させる、という造りは、卑力なミニ冷風扇のファンモータには荷が重すぎた。ざっとの感覚では、冷風の強さは7割減となる。「微・弱・強」と三段階ある風量切替えボタンの「強」を選んでも「微の8割、弱の半分ほど」の風しか来ない。


ぶっちゃけ吹き出し口の前方、半径20センチ圏内に顔を持ってきてないと涼めないんである。(冷風扇部分を)事務机の上に乗せて使ったと仮定すると、吹き出し口に近い方の手首あたりは涼しいが、頬や首元まで涼感が届いてくれない。


っつワケで改良」だ。


が、わたしのよーなニートの財布で「改良」は覚束ない。おそらく十分な風力を得るためには、問題のホースのどこかに強力なジェットポンプを咬ます必要があろう。やり方は思い浮かんでも、カネがない。


それもだし第一、(ポンプを)付けたら付けたで、今度こそ本当に乾燥ボックス内の乾気が(数分で)枯渇。結局、温度が上がってプロジェクト失敗、って可能性も^^;色濃く匂う。ポンプだって室内に置こーもんなら、家庭用エアコンの室外機より音がうるさい!!? かも。


それ考えたらさー。ささやかでも「目に見える成果を出せた」んだから、人生ほどほどがベター。よほどの大金でも転がり込まない限り、当プロジェクトは無期限休止 …と相成りそーなww💧


とまあ、3回に渡り「わたしの酔狂」にお付き合いいただきまして、皆さまアリガトウごぜーやすゥ。ではでは~っ💧💧


=了=



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中国米国をWTO提訴へ ─── WTO提訴、提訴数の多い国(貿易損の過敏国)は❔ ランキングはどんな感じ❔

2019年09月03日 | 日記


きのう《中国、米国をWTO提訴へ》というニュースが報じられた。ニュースサイトには「アメリカがWTO脱退するだけww」といった横柄なコメントで溢れかえった。

だが待て。ここで一拍おいて「自分のアタマで考える」のがネット馬鹿に陥らぬ心得である。

── アメリカはWTOを脱退するような国か❔ アメリカにとってWTOは「役立たずのお荷物」なのか❔ アメリカはWTOを「十分に利用できてない」のか❔ さあ考えてみよう

ひとことで「WTOに提訴」と言っても、実は「紛争が深刻化してゆく度合い」によって何段階かの(そう呼ばれ得る)タイミングが在る。

WTO おおまかな紛争解決の流れ

 (1)(当事国いずれか、または双方からの)協議の申し立て
 (2)(協議難航のため、仲裁のための)委員会の設置要請
 (3)(委員会の意見書を受けて)上訴
             ・
             ・
             ・
 (4)(報告書の採択を受けて)勧告


文字通り「裁定を下し、問題に白黒つけてくれ❕」という意味の『提訴』なら、上記(3)の段階になろうが、広い意味では(1)や(2)も"提訴"行為だ。

以降に掲げる二つの資料〔2018年〕は、上記のうち(1)段階から「提訴」とみなした訴え件数である。 たぶん、「あれ? 日本って1年間にこんなにも"提訴"してたっけ?」と訝る向きもあるかと思うので、一応ことわっておく。

まずは冒頭に示した米中貿易紛争に鑑み、中国と米国にとってのWTOという機関について「どんな差があるのか(または、ないのか)」見てみよう。出典データは、インドForbesが調べた2018年における年間のWTO提訴数集計である。



オドロくなかれ。中国ほどの貿易超大国が、昨年WTOに対して行った提訴件数はたったの17件しかない。うち15件が、米国とEUに提訴されたことによる逆提訴であるから、中国は基本「貿易で他国を訴えない」国なのだ。それだけ中国は、何もせず黙ってても「中国以外の国から見て圧倒的な貿易優位国(=脅威国)」であることの裏返し、だとも言える。

対して、アメリカは世界じゅうを相手に「難クセつけちゃ訴えまくり」、その総件数は百数十件に及ぶ。中国を目の敵にしてる一方で、実に、EUにはその1.5倍、カナダへも中国に迫る件数を訴え出てたんである。それも、かの金正恩ばりに(直接の)2国間協議にこだわるトランプ政権下において「ですら」だ。

いかがだろう。

何のこたァない。米国はWTOの「ヘビーユーザー」のひとりなのだった。WTOの「ご利用ランク」では第2位。ちなみに、1位がEUで3位がカナダだ。やはりと言うか、輸出先国に保護主義策を持ち込まれやすい「農畜産物大国」の利用率が高くなる。中国は今じゃ「世界の胃袋」でもあるんで、その意味でもWTOには「ほとんど用が無い」国、というワケだ。

ちなみに出典元インドForbesには、当事国となった紛争件数のうち(決着に一定の強制力を期待できる)加盟国が相手の紛争件数の比率を「実利目当てWTOご利用率」とみなした場合のマップも載せられていた。赤いほどヘビーに利用してることを示し、EUの利用度はダントツ❕であることも読み取れる。


まあEUに関しちゃ、ヨーロッパ各国の農畜産従事者を「EU加入派」として囲い込むために、率先して加盟国の農畜産物を「有利に圏外に売りさばき、担い手の生活を護る」という至上ミッションもある。ムキになって提訴ネタを嗅ぎまわる専属官僚も、さぞかし大勢いらっしゃるのだろう。

以上、とかく米中摩擦ばかりが報道されるなか、「じゃあ、WTOが加盟国に使われてる中身は❔」という素朴な疑問にスポットを当ててみた。あなたはそれでも、アメリカがWTOを抜けるだなんて想像できるだろうか。

最後に…まったくの余談になるが、わたしはWTOのことを中学でも高校でも全く習わなかった。だって、そんな機関はこの世に存在してなかったから。当時はまだ「GATT(ガット)」と呼ばれてた。

テスト問題で(この略語を)日本語にしろ、とか定番中の定番で、正解は「関税と貿易に関する一般協定」なんだが、「協定」なのに何で機関の名称なんだ❔❔と常々イラついてた受験生時代が懐かしいぜww  それじゃまた。
=了=