関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

伝説のカルト"SF名画"、『ブレードランナー』の心酔者たちが低予算で💧 こさえた新作映画『ゾーン414』

2021年10月27日 | 日記

1982年公開のディストピア・サスペンスSF『ブレードランナー』の、陰鬱で雑然とした近未来観を模倣した(その後の)追随作品は山ほどある。

なかでも、本家に負けない(実に4倍もの)予算をかけた2012年の大作『トータルリコール』(リメイク版)の未来オーストラリアの光景は、その最たるモンだったろう。


ところがところが、今夜紹介する新作『ゾーン414』はチープもチープ。かけた予算は500万米国ドルと、元祖ブレランの5分の1にも満たない。

単にビジュアルの世界観までか、基本ストーリーすら「ブレランノワール」の模倣に徹してる💧んだが、何せ予算がショボい。主役に名優ガイ・ピアースを据えたものの、屋外セットや大道具は誠に「映(バ)えない尽くし」な、あまりに残念すぎる出来となった。「映えなさ」の実例を二つほど挙げとこう。

ひとつ目。

ブレランに倣(なら)い、蛍光管による照明やアナログ技術による視聴覚デバイスが主流な近未来ワールドを描いてるんだが……本作の「それ」はまんま、80年代の家電を引っぱり出すことでパラレルワールド感を出そうとしてた。けど、これじゃ現実(の昔)感がモロ出しで安っぽく、「単なる昭和の中古品」としか映(うつ)らない。


ふたつ目。

人造人間(AIアンドロイド)の廃棄=殺害❔要員に手を染めてるダーティな元警察官が、行方不明の女性アンドロイドを探すよう依頼され、彼らと人間の共存特区である『ゾーン414』へ向かう。そのときに利用するタクシー車両が、オドロくべきことに💧 2021年時点のニューヨーク市でバリバリに現役のFORD製イエローキャブ。寸分たりとも紛(まが)いようもない、まんま実車の1台を無改修で流用してる。



これは興醒め以外の何モノでもなかろう。現代NYから抜け出てきた❔ 唐突な黄タクが1台。しかも、ゾーン414とやらには「この1台」以外、タクシー車両が存在しないらしい。誰がどこへ乗せてもらうにも、使われるのは同一号車ナンバーの、これ1台っきり。いくらナンでも、芸が無さすぎないか💧

ところで、本作タイトル。主な舞台となる架空の街区の地域コードを「あえて414」としたのには、ふたつくらいの理由が考えられる。

ひとつ目は、IT用語における「414エラー」。ネット閲覧しようと指定したURLの記述が長すぎて、求められたページ(場所)が実在するかもしれないけど(文字数制限を越えてて)見せられません❕ と突っぱねられる場合のエラー番号だ。

ふたつ目は、「414」を英字アルファベット読みした場合の「FIF」。俗世間のスラングで「fifi(フィフィ)」というのは、米国刑務所で男性囚人が自慰行為のために密造したセックス玩具、日本の俗称で言う「オナホール」を指す隠語だ。

こうしたコトから「ゾーン414」は性欲や支配欲など、諸処の快楽を機械的に(=人造人間を相手に)満たそうとするために造られた、周囲からは目隠しされた風俗特区であることをイメージさせようと意図したネーミングと推測される。


あとはもう、元祖ブレランを想い起させるシーンの連続だ💧 ※以下の比較スチルは、上:ブレラン/下:本作

冒頭の、工場地帯の夜景から始まる下りから…


レトロな事務所での、捜査情報のやりとりに始まり…


予告なく、主人公の部屋に押しかける女アンドロイドとか…


その開発技術の権威が、古びた屋敷に住んでるキモい初老科学者💧 ってところまで。


=了=

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日本人の愛した♨有福温泉、どこで何を間違えた❔ 苦境までの「負のロードマップ」を推察してみた

2021年10月23日 | 日記


ブログのどこかでも書いてると思うが、学生時代、地元の温泉旅館で(厨房の皿洗いの)アルバイトをしてた。

さまざまな職種、世代背景の「もてなしのプロ」たちが ひしめき合う活気にあふれた職場。当時 人づきあいに疎くてネクラであった自分に「こんな大勢に混じって黙々と精進させてもらえる"労働空間"が あったんだ❕❔」という、初めて、前向きの社会観を持たせてもらえた感謝の仕事場である。

一方でこんな齢にもなると、さも観光旅館めいた温泉より「ひなびた温泉郷」にでも「ひとり籠(こも)りたく」なる。

「ひなびた」とは「田舎な、都会の喧騒から隔絶された」みたいな意味合いに使うが、要は「もう都会じゃ味わえない、時間が止まったような懐かしさに浸れる」ってことである。記憶のなかの光景が、現に今も消えずに残されてるってことだ。

きょう、自分なりに考察する島根県の「有福温泉」。

そこは大正時代まで、「日常に疲れた社会人が、多くはひとりきりで逃げ込む秘湯」として愛された。深い山蔭に、いい湯と酒と食事を除いて何にもない。そういう「隠れ場所」としてマニアックに愛されてきた。

にわかに風向きが変わるのは、この温泉郷内に『有福大仏』が安置され、当時としては超モダンな(鉄筋コンクリ造りの)外湯施設『御前湯』が建てられた昭和初期である。あとで細説するが、この「振興テコ入れ」には富国強兵を火急の国是とする軍国政権の意向が大きくはたらいてた。


そして以下に論じていくように、そこから戦中のハンパない栄華バブルが訪れ、終戦を挟んで高度成長。有福温泉は どんどん「日本人の愛した」ひなびた温泉郷の姿を失ってゆく。

今、同温泉は収益力疲弊の苦境にあえぎ、衰亡の病魔とたたかっている。ここ十年二十年の団体国内旅行の終焉が最大の「凋落の主因」のように言われるが、もともとの(=大正までの)有福は限りなく個人客が相手の「細々たるカルトな」人気スポットだった。それが百年前の「戦争特需」で全部、ダメになって現在に至ってる💣 との基本認識なしに、今の泥沼からの脱却は あり得ない。



復活への道標(1) 人は今も、"ひなびた景観"の中に身を埋めにやってくる


ひなびた ひなびたと連呼してるが💧 具体的に「ひなびてるコトの魅力」とは何か。どう視覚に映えて、脳内インプットされるか。

街灯すら無いとか、ただ田舎臭くても「ひなびた」とは言わない。逆に、LED照明や自家用車や、そこそこの道ゆく人に溢れてたって「ひなびた」景観は成立する。実例を海外/古都リスボンと国内/温泉街の夜道で見てほしい。


静かな夜、風情ある小路をミニ路電が登る ─ Lisbon's Tram 28




渋温泉の街並 : Walking Around Shibu Onsen Hot Spring




ご覧のように、「ひなびた」とは異空間に迷い込んだような」に近い光景を言い表してる。

むしろ狭い、色味に欠ける、とはいえゴチャゴチャして不便そうな「窮屈さや没キラびやか加減、樹々の匂いや鬱蒼(うっそう)を愛おしむ人間心理」が生み出す、先進国民に共通の郷愁。それが「ひなびた場所」であり、記事巻頭=ヘッダー画像の版画にも遺(のこ)されてるように、御前湯が置かれる以前の「有福温泉」とは、そういう稀有な異空間として見事に❕ 確立してた。

団体客や、土産販売の当てが最初から無い分、せせっこましい坂の小道、石段、薄暗がりの迷路。

どの宿屋も同じような渋い色目、造りは旅籠(はたご)調の木造家屋。それがジグソーパズルのように寄り集まってこその、至上の🎵"有福体験"だった。





復活への道標(2) たかだか20年ぽっちの衰退にばかり囚われるな


ふたこと目には「大火や集中豪雨の悲運も重なり」とか「旅館が ついに3軒のみに」と報道される有福温泉。ここ急に差し迫った危機のように、根本問題を矮小化しない方がいい。

たしかに、ここ最近のことは立て続けに温泉経営を揺さぶった。しかし、そうなる道筋は「この20年を生み出した、そこまで百年の温泉街の舵取り」にある。

 ▼2004年X月X日 老舗旅館「ぬしや」 郷外の幹線道沿いへ転出。



 ▼2010年8月8日 和田屋旅館」「たじまや旅館」「寺部屋旅館」火災で全焼。



 ▼2017年~3月小川屋」廃業。旅館樋口」の有福観光が11月破産。



 ▼2017年5月9日 3軒の外湯を経営する「有福振興」が資金枯渇で破産。



 ▼2022年/春 郷内唯一の食堂「落合商店」コロナで閉店廃業。





復活への道標(3) "おひとり様の隠れ家"が、国策で戦時下の風営ランドに


日中戦争が常態化した昭和10年代、広島から呉に拡がる軍港エリアが(アジア解放の大号令一下)大陸平定への出陣拠点として栄えると、そこから「ホド良い距離感」に散開する温泉地群は、軽度の負傷兵や非番兵のための「保養湯治スポット」として財政的な優遇&テコ入れ、戦傷兵の送り込みを受けるようになる。

もちろん、それは単なる療養滞在に留まらず、慰安サービスを含む「骨休め全般」を一手に引き受ける遊興ランド「花街」と化すことを意味してた。有福温泉も例外じゃない。


 


前述の通り『有福大仏』も『御前湯』も、その空気感のなかで建立された。それまでの「ひなびた瞑想の里」に突如、脚光。これからは団体さま=軍人ご一行のための「バラ色のエンタメ💗パーク」を志向すべく政治的に組み込まれ、公金で無理くり餌付けられたのである。

事実、栄えた。ボロクソ💧 儲かった。

敗戦後も(朝鮮特需による)復興が早かったせいで、その後の社内慰安旅行ブーム、修学旅行ブームの波を貪欲に吸収し続けた。まあ有福だけに限らんが、全国の温泉観光地にとっても「満帆の高成長時代」へ栄華は受け継がれていった。しかし、その成功体験が「かつて魅力だった異空間」の片鱗すら、街角って街角から奪い去ってゆく…。



復活への道標(4) 気がつけば「ひなびた景観」は廃れ、フツーの街並みに


たとえば、廃業した『小川屋』さん。(団体さんじゃなく)家族連れに数部屋を提供する「典型的な凖洋風の昭和ペンション」な外観で、宿主の住居も兼ねてた。

こんな鉄筋洋館づくりの民宿、全国の都市部郊外にだって星の数ほど建ってるだろう。このような、木造から洋館混じりな建て替えが、この温泉街ではここそこに続けられ、まだしも景観的に「ひなび続けてた”再生に有望な”エリア」は転出や大火でごっそり抜け落ちた。


景観的に「もはや大正までの風情が台無し」と言えば、先日まで営業してた『落合商店』さんにしても同じだ。まるで、昭和の「よくある お好み焼き屋さん」店頭のよう💧 遠路はるばる、ここまで訪れないと「味わえない視覚の旨(ウマ)み」がないのだ。『有福温泉』という光景だからこそ輝くファクターも無けりゃ、テーマ的に統一された「懐かしさの様式」もありゃしない。


なので今回、それをリノベして「画期的なセントラルキッチン」に生まれ変わりました❔ とか言ってんだが、方向性まるっきり誤ってる。

モダンなもの取入れましょう、温泉街まるごと(リソース共有して)効率運営しましょう。それって大昔の『御前湯』の建立コンセプトと全っ然、同じじゃん💧 懲りもせず百年越し、何十回と同じ過ちを繰り返してたって、いつまで経っても再生の福音にはならないんだ。世間のターゲット層に「ああ、行くなら有福でなきゃとまでは思ってもらえないんだ。


現在、廃屋同然で景観を損なってる旧旅館2軒は まもなく解体され、公費も注ぎ込んだ「最後の再生策」で2017年以前の部屋数まで戻す。曰く「高級ゲストルーム」や「展望デッキ」なども出来るようだが……すべて同一コンセプトの、景観テロの象徴『御前湯』が出来てしまう前、赤瓦の和民家な外観で統一することが出来るのか❔ そこが最大のカギになる。すでにリノベした旧・落合商店も青瓦&洋館基調のままではダメだ。

ところが…


2022年春以降になり見えてきた「休廃物件」の改装状況を見る限り、その外観はステレオタイプな『モノトーン(白黒)を基調とした和モダン』に統一❔しようとしているようだ。これまた前出のセントラルキッチンと同じ流れ。幕末から明治大正の江津に佇(たたず)んだ、伝統の古民家の風情とはホド遠い。先が思いやられる💧
 
 
復活への道標(5) 「樋口」の失敗と「ぬしや」の成功こそ、すべて


そもそもだ。地産地消のイタリアンで接待とか、カフェ経営とか和モダンとか、洒落たパーソナルな癒し空間に改築……なんて手法なり方向性は、とっくに!自己破産して果てた『旅館 樋口(有福観光)』さんが、集められる限りの資金を費やして実践。やれることは「やりつくしてる」。

そういう、ベクトルが総花的な「エンタメ要素の底上げ」の矢を何本放ってもダメ。それで現在の「有福の街並を歩くこと」に「そこにしかない特別の愉悦」が深まるのか❔❔ 「どこにでもある平板なリラクゼーション」が付け足されるだけじゃないか❕


 
 
その一方で17年前、変わり果てた"殺風景な"現・温泉街の変わりように見切りつけ単独、転出に踏み切った旅館ぬしや

当時の女将は、近くの山林に数軒の古民家を「らしい配置で」移築。『御前湯"テロ"』に始まる昭和の激動で消えた温泉宿本来の木造集落のイメージを、一から雑木林のなかに再興した。

百年前までカルト人気を誇ってた「深い林に包まれた"異空間"有福でしか浸れない光景」を可能な限り復元させたコンセプトは大当たり。SNS上の利用者レビューでも安定した高人気を誇ってる、という揺るぎない事実が。今(郷内に)残る3軒の経営者は「輪から出てった者は追わず」じゃなく、つけられた差の中身をもっと真摯に精査し、受けとめた方がいい。

じゃらんの予約実績データからだと、このお宿。宿賃が「お高めプラン」中心なせいもあり、傾向値と比べると「中高年男性ひとりでの」宿泊が多い。まさに❕ かつて明治や大正の頃に「俺さまの隠れ家」として用達してた湯治愛好家らと、同じ。彼らの嗜好ニーズを見事につかまえ直し、令和の今も❕ リピ客として囲い込むことに成功してるのだ。



むろん、ひとたび宿部屋に入れば洋風ベッドやイタリアンメニューがあっても良かろう。それこそ「さりげない心くばり」の範疇ってもの。

が、傍目には(宿から見渡せる)街全体が「ひなびた、懐かしさを覚える異空間」との統一感で満たされてること。最低限、この条件をクリアできなくて「秘湯」と呼ばれる遠隔地の温泉郷に、再生の道はない。


=了=

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イタリアの「飛んでる女性」サマンサ・クリストフォレッティ(44歳)氏の知名度は、若田光一さんより格段に上。

2021年10月20日 | 日記

女性の、女性本来が生まれ持つ”潜在パワー”は偉大にして絶対である。おそらく生涯、配偶者になんぞ恵まれないだろう「自分のような負け組男子」にとっちゃ💧 特にそうである。

きょう紹介するイタリア人宇宙飛行士 サマンサ・クリストフォレッティさん、欧米マスコミの(好奇を交えた)注目を集め続けてる。当然ながら、人気も知名度も若田さんの比ではない。

最近まで、宇宙(ほとんどはISS)における連続滞在時間の「女性最高記録」を保持してた。米露がシャトルやソユーズで人員交代させてきたISSなのに、一回で一番長く留まり続けてた女性がアメリカ人でもロシア人でもなかった!?という、その意外性。

その後は(NASAが国内世論に突き上げられ忖度(そんたく)プランニングした❔か)アメリカ人女性ふたりに次々と記録を抜かれたが、っこいサマンサ人気はまだ続く。彼女も次なる滞在ミッションが予定されてて「述べ滞在時間ダービー」の方は終わらないのだ。

玩具メーカーの老舗マテル社からは、彼女のバービー人形が出てる。女性の社会進出を応援するのが「着せ替え人形の役目」ってワケ。


何もかもが「時代の突端を先駆けるオンナ」であるクリストフォレッティ氏。

40歳のとき、esa飛行士の訓練拠点があるドイツで初めての子供👧を生んだけど、シングルマザー。お相手は職場のフランス人トレーナーらしいが、だからって結婚してないんだな。地球の重力にも結婚の束縛にも、距離を置きたい人のようで。

ちなみに故国イタリアから二度の叙勲を授かってもいる彼女、バービー人形ってとアメリカ文化の申し子。歴史あるイタリアは日本のように、伝統工芸としての人形づくりが在るんだが……まあ、ここは海の向こうのマテル社に一本取られた❔ってとこか。


何もかも、地球レベル。国を越え、成層圏を越え……実際に(努力に努力を重ねて垣根を超え)飛び回れる人ってスゴいわ。


ときに若田光一さんが来年、5度目の宇宙滞在ミッションに船出するってんで日本国内の報道は(彼を)褒めちぎってたが、そんな若田さんのヒューマンバリューを「地球レベルで高ポイントGET」させてる最大の決め手だって、女性の「💪内助パワー」に因(よ)るモノかも。

すなわち、「彼の嫁」ドイツはザクセン王国の血統を継ぐ、あまりに(欧米の白人男子にとってさえ)雲の上の女神サマすぎる皇家の(白人社会にあって飛びっ切り生粋の白人ブランドをDNAにまとった)ご令嬢を妻に娶(めと)った❕金星な風格」こそ

そんなウルトラな神技、他の(古今東西の)日本男児どもの誰が成し得よう❔❔

昨今、畏(おそ)れ多くも天皇家の”無垢すぎる某”皇女さまをタブらかせたどこぞのバカ息子たあ、かかる難易度が優に2ケタ以上 違うわww その"あり得ない驚天動地の功績"ゆえ、わたしは個人的に織田信長坂本龍馬渋沢栄一とかの「偉人ランク」に並べたって遜色ないレベルの、殊勲の❕ 大人物=日本国益への功労者だと思ってる。
=了=

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中国のニート男女が編み出した "サバイバル"節約レシピ『ナス🍆で代用する鰻丼』が食えたもんぢゃ💧ない件

2021年10月03日 | 日記

本来、土用の丑の日に「ウナギを食べて精力つけよう🎵」てなァ、日本国内に固有な食風習……だった。

けど、今や中国人(特に❕ 都市部の中国人)も食するようになってる。かの国に進出した日本のコンビニ店網が「うな膳弁当」や「鰻おにぎり」を再三に渡り、企画するせいだ。


もともとが日本の消費者向けの「養殖うなぎ"破格"輸出国」になってる国だから、地産地消。原材料にゃコト欠かない。

ただし。これらは全部「高付加価値(高級イメージ)でボロ儲けしよう」という意図のもとに販売されてて、現地消費者にとっても安くは買えない。中国産うなぎなのに、ホンの二切れほど載せた鰻膳が千円相当ぐらいで並ぶ。低賃金にあえぐ若いニート市民らには、滅多に食せない高級メニューだ。

となると、そこは中国。カニカマみたく、人工的な「鰻もどき」すなわち「人工うなぎ肉」の冷凍パックを製造販売する業者がドドっと💧 現れた。


現在、中国の一般家庭で「今夜はうなぎの蒲焼🎵」というと8割強、この人工うなぎのレトルト解凍品である。

しかし、平均的なニート若年労働者には「人工うなぎすら、お高い」というキビしい現実がある。そこで数年前からSNSで拡散し、急速な人気を博した「代用レシピ」が……この ↓「ナンちゃって鰻魚飯」。鰻肉の代わりに供されてるのは、何と💧 茄子(なす)。あの野菜の、ナスビなんだな。


全素食谱 Vegan 2021 蒲燒鰻魚飯 (茄子變鰻魚)


カロリーも(本物より)低く抑えられてダイエットに最適❔ とか喧伝されてるんだが……でも、それって「スタミナは付きません」と言ってるのと同じこと💧  続かぬ腹持ちを「蒲焼ダレの糖分」で無理くり補ってるだけで、貧困ピープルが昼食にアンパンで飢えをしのいでるのと現実、変わらん。うな丼にしてる意味 ねーじゃんね❔

などと内心、ツッコミ入れつつ自分でも試作してみた。上の動画では茄子🍆を蒸すのに炊飯器使ってる(❕)が、自分はクッキングホイル敷いたフライパンに切り開いた茄子を投入。落としぶたで重しをしてシンナリするまで加熱した。そのあと、鍋に移し替えて(蒲焼の)タレと煮合わせ、からめる。


白ごま?のよーに写ってるのは、ゴマじゃなく(加熱の過程で)茄子の芯から分離した種子である。

このテカりや「しなしな加減」とかは いかにも炙(あぶ)った鰻の身のよーであり、思わず口の中に生唾がジュワジュワあふれてきたのだが…。


いやダマされた(泣)

イザ食べてみると全然、美味しくない。食感は「どこまでも茄子」であり、それが「てりやき漬」になっただけ。ただただ濃厚に甘ったるく、とてもとても 食えたもんぢゃない💧

そりゃそーだわ。ナスやキュウリは漬物ご用達の野菜で、味噌に漬けりゃ味噌味に、塩に漬けりゃ柴漬になるだけ。常に「漬ける薬味に負ける具野菜」の定番なんだから。

今回の場合、甘ったるい「タレに沁み切った茄子」を食べさせられるだけの結果になり、丸っきり白飯のおかずに成ってなかった。どんぶりメニューとして300%💧成立してないのだ。タレに負けない「うなぎ味」が薫る「本当の鰻膳」との、天地ほどのギャップに無惨にも敗退する実食チャレンジとなってしまった。残念無念。

付け加えておくと、中国の若者が「こんなもんでも白米のおかずに出来る」秘訣はズバリ、上の動画でも添えられる「刻みネギ」にある。できるなら、深緑のネギの先っちょ辺りでなく、もっと黄緑がかった、白ネギ部分に近い方の「辛みのある刻みネギ」を添えてやる。そうするとアラ不思議、その辛みが(蒲焼ダレの)しつこい甘ったるさを相殺して、ほど良い「どんぶりの具」へと味わいと整えてくれるのだ。

とは言っても、それはもう「うな丼とは全く関係のない茄子丼」レシピだ。まったくの本末転倒。うな丼が食べたいときの代用には成り得ない別物メニュー💧…でしかないのは、言うまでもない。



後日談(2022年4月 追記)

先般、初めて日本製のうなぎ蒲焼もどき」を食べた。


これが💧また、中国のナス🍆版ほど「食えなくはない」んだが、フェイク鰻としちゃダメダメの出来。本物と味(み)間違える…なんてレベルとは(味も食感も)ホド遠く。のっぺりパサパサしたウナギ風味(?)のはんぺんに過ぎなかった。

期待してなかった前提でも、さらに「その期待以下」。がっかりである。
=了=

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