すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

元気になるとリスクも高い

2008-05-12 14:19:50 | ひとりごと
 先日、朝から父の携帯からの電話。寝室に行くと、布団に横になっているのだが、
 「父ちゃん、どうもなってないか?」
と聞く。よく見るとおでこに擦り傷、手首には皮膚剥離があった。
 「まあ、どしたん?」
 「ベッドから落ちた・・・。」
活動的になったはいいが、そうなると今度は転倒のリスクが出てくる。何しろ元気になると、何でも以前のように出来るような錯覚に陥る。当然、そんなわけはないのだからイメージしているように身体が動かず、こういう結果になる。
 元気と言えば、我が儘をいったり融通がきかなくなるのも困る。それでも、まあ、元気になった証拠と思えば何とか対処できるが、こちらも元気なら元気なりの対応をするものだから、父は「何か、前より冷たい」と感じるようだ。その頃合いが難しい。
 今日は呼吸器の受診。食欲が出たことをドクターも喜んでくれた。いつもなら病院で食事をするのだが、父が外食したいと言い出した。お会計がまだだったのだが、先に食事して戻るというので、とにかく車に乗せた。ところが、乗って何処で食事するか相談すると
 「父ちゃん、おにぎりここで食べる。」
というのだ。
 「おにぎりなら、病院で食事してもええでえ。」
 「嫌じゃ。サン○。○○のおにぎりがええ。」
 そこで、ふたりを車に乗せたまま、走ってスーパーに買い出しに行った。おにぎりやお総菜で車中でお昼。暖かい日で良かった。ほんとうなら、公園でも行きたかったがそうもいかなかた。
 それから会計を済ませ、買い物を終え、足の具合が悪いというキヨちゃんを診療所に預けて戻った。父はしばらく庭で休むというので、縁側に酸素を引いて、お茶を飲んだり歯磨きをしたりしていた。そんな父を見守りながら、洗濯物を取り込んだりトイレ掃除をしたりしていたら、父の声。慌てていくと、庭で転んでいた。おでこにさらに擦過傷。
 「何しよったん。」
 「前へ前へ身体が勝手に行くのに・・。」
 本当はキヨちゃんを迎えに行くのだし、ベッドに寝かせたいのだが、言うことはきかない。そして、自慢げにこういう父。
 「年寄りって、こけたら骨折るけど、父ちゃん割合折れんぞなあ。」
・・・・。笑い事じゃないですから!自慢じゃないですから!いずれ骨折するんじゃないかと冷や冷やなこの頃である。

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コメント (4)
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