すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

電話の多い日

2016-08-07 20:38:03 | うちのキヨちゃん
 うちの・・・と言うか、この辺りの家は電話が2種類ある。普通のNTTの電話とIP電話である。これは地デジ化される時に、山間部で電波が届かないのでケーブルテレビをほとんどの家が入れたのだが、それと同じ回線であり、市内の通話は無料だ。
 なので、独居のお年寄りなどは、今まで長電話なんぞ勿体なくて出来なかったのだが、気軽に電話できるようになった。
 さて、今日は休みだったのだが、朝は会社の奉仕活動に出ていた。リオオリンピックで寝不足のまま作業したので、戻ってからちょっと仮眠。お昼を食べて洗濯物を片づけてからも、あんまり暑かったのでキヨちゃんも私も横になっていた。
 それでも、先日から山に肥料を運ぶと言う仕事が残っていたので、親戚の姉ちゃんを頼ってまだ暑かったが一緒に出掛けた。と言うのも、夕立が来そうな空だったのだ。
 肥料の重さは20キロ。それを3袋。多分40キロでも背負ってしまえば運べるのかもしれないが、背負子に乗せたそれを、しゃがんだ状態から持ち上げる事を考えると、どうしても1袋が安全。なので往復した。レスリングの吉田沙保里さんがいたら、簡単に運ぶのだろうな・・・と考えながら運んだ。
 作業が住んで家に付いて暫くしたら、バケツをひっくり返したような雷雨。やれやれである。
 さて、今日はヨリちゃん母さんから「お供えして」と梨が沢山送られてきた。くりりんが戻るのを待って箱を開けたら、私へのお誕生お祝いまで。
 「高価な梨をこんなに。母ちゃんからもお礼言わないかんけん、代わってよ。」
とキヨちゃん。3人揃った所で電話した。
 ヨリちゃん母さんは滋賀なので、普通にNTTの電話でかけていた。呼び出し音が聞こえる中、このタイミングでIP電話が鳴り始めた。困ったな・・・と思っていたが、キヨちゃんが電話を取って、
 「ごめんよ、今電話中。」
とIPの方を切ってくれた。
 ヨリちゃん母さんの電話を切ったところで、
 「母ちゃん、さっきの電話は誰?」
と聞くと、
 「え?電話や無い。」
と言う。おいおい、それはないだろう。突っ込みを入れると、
 「ああ、ああ、あれはみさちゃん。」
と言うので、すぐにリターンした。その電話の内容を確認し、キヨちゃんとそれについて相談してから返事の電話をIPでかけていたら、またまたこのタイミングで今度はNTTの電話が鳴った。
 この場合、とりあえず鳴っている電話の方を無視して着信でかけ直そうかと考えていたが、着信音もうるさいので、キヨちゃんに出てもらう事にした。
 すると何を考えたのか、キヨちゃんは静かにNTTの受話器を持ち上げ、そのままテーブルの上に伏せてしまった。これでは相手は無言電話を相手にする事になる。
 「ちょっと何しよんで。ちょっと姉ちゃんの方お願い。」
そう言って、IP電話をキヨちゃんに渡し、NTTの電話を私が相手していると、これまた何を考えたのか姉ちゃんの電話は一言も話さず、そのまま切ってしまった。えええ!である。
 しかし、このかかってきた電話がまた、耳の遠いキヨちゃんの姉からであった。この伯母はいつも電話くれるのだが、キヨちゃんも二人して耳が遠いのでほとんど意思疎通が出来ない。
 この前も中元を贈ってくれたので、キヨちゃんがお礼の電話をしたのだが(ハムが美味しかったとか詳細に)、従兄に、
 「中元届いてないんだろうか?キヨちゃんから連絡が無い。」
と言ったらしく、心配して従兄が電話くれたという事もある。
 さて、そんな二人の電話なので大声である。なので、その電話が終わってようやく、姉ちゃんへの電話が出来た。
 さらに、その後、親戚の娘さんからキヨちゃんに電話があった。これはキヨちゃんからすると甥っ子にあたる人の娘さんで、出産祝いのお礼の電話だった。
 まあ、しかし電話の多い日だったが、何よりキヨちゃんの電話の扱いに振り回された日でもある。

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コメント
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