おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

SUKYSH CLOUD~太陽の降る村Ver2.0 #06(1)

2011年07月16日 23時39分35秒 | SUKYSH CLOUD
♯06 教会・祈りの間


【M 教会】

【明転】

 窓から月明かりが差してくる
 その光の中で、コバルトが神像に祈りを捧げている
 一心に、祈りを捧げている

コバルト「神よ、私に力を与えてくれ
いや、力でなくてもよい
この村が結果的に守れれば……
キロが、幸せになれれば」

 コバルトは一旦祈りを中断する

コバルト「もう五年以上、毎日こうして祈り続けている
けれど何も変わらない
そろそろ祈りを止め、
現実に目を向ける時なのかも知れない
私の力などたかが知れている
その私が、この村を守る為にはどうしたらいいか
私は今日から大人になろう
汚いことも、卑怯なことも、
大切なものを守るためなら喜んでしよう
……そうか、聞いたことがある
鬼の神を召喚しよう
鬼の力は強大だ。その力を我がものに出来れば……」

【M 赤苦鬼(せっくき)の召喚】

【暗転】

【明転(赤苦鬼召喚の明かり)】

SUKYSH CLOUD~太陽の降る村Ver2.0 #05(2)

2011年07月16日 17時24分52秒 | SUKYSH CLOUD
 ビストローヌはライタ達の方に向き直り、

ビストローヌ「なんだ貴様らは!?
ただの旅人じゃないな?」
ライタ「今頃気付いた?
お前らアイグラントだろ?
おりゃあアイグラントには絶対負けねー」
ビストローヌ「逆賊か!」
ライタ「何言ってっかわかんねーけど
嫌いなんだよ、お前等が!!」
ビストローヌ「反逆者が!!」

 ビストローヌは鞭をライタの足元に向かって放つ
 軽々とよけるライタ
 その後も、ビストローヌは何発かライタに向かって鞭を放つが、
 ライタはそれらを全て余裕をもってかわす

ビストローヌ「お前は誰だ!!!」
ライタ「ライタって言うんだけど、知ってた?」
ビストローヌ「知るか!!」

 その瞬間、ドウルフが吼えた
 ドウルフはボイスカとライタに向けて拳を放つ
 二人ともその攻撃は避けた

ビストローヌ「もうよい!!
この娘はゴウリの実を持っていない
最低限の役目は果たした
ドウルフ、教会に戻るぞ」

 ビストローヌは一目散にその場を去り、
 ドウルフは何度も振り返り振り返り、辺りを気にしながら去っていく

【M 消える】

【SE 林を抜ける風の音、夜の虫の声】

バルシア「完勝じゃない。私の出る幕ないわ」
ライタ「今までで一番手応えなかった!
あいつらほんとにアイグラントか?」
キロ「助けていただいてありがとうございました!
キロといいます
ところで、皆さんは……?」
ボイスカ「儂はボイスカというんじゃが……」
ライタ「(遮って)俺はライタ」
バルシア「(更に前に出て)あたしバルシア」
キロ「???」
ボイスカ「こ奴らは自己紹介が好きなんじゃ」
キロ「良い趣味ですね(ちょっと引きつった笑い)」
ボイスカ「お嬢さんは」
ライタ「(遮って)お嬢さんは」
バルシア「(更に遮って)お嬢さんは」
ボイスカ「お前ら遊んでるだけじゃろ!
いい加減にせんかい」
ライタ&バルシア「ごめんなさ~い」
キロ「………(半分笑顔)」
ボイスカ「お嬢さんは、この村に住んでる娘さんかな?」
キロ「はい、そうです」
ボイスカ「なんでこんな夜中にうろついて、
しかもあんな奴らに襲われてたんじゃ?」
キロ「それは……
話すと長くなるので、皆さん、私の家にいらっしゃいませんか?
住んでいるのは二人だけ……広いだけが自慢の我が家ですが」
バルシア「ついでに今晩泊めてもらえたりして!」
ボイスカ「失礼じゃろ」
ライタ「キロちゃんっていったっけ?」
キロ「(ちょっと後退しながら)はい」
バルシア「今晩、キロちゃんちに泊めてもらえないかなあ~、なんて」
ボイスカ「失礼じゃろて」
キロ「(笑顔でハッキリ)いいですよ」
ライタ「ホントに!? ありがとう~~~!! 助かるよ!」

 ライタ、キロの手を取ろうとする
 キロはその手を思わず跳ね除け、逃げる

ライタ「?」
キロ「あっ、ごめんなさい……私の家はすぐそこです
ついてきてください」
バルシア「は~い」
ライタ「(ちょっと動揺残しつつ)近いんだ」
ボイスカ「良かったの」

【SE 木の葉の重なる音】

 四人、退場

【場転(照明変化)】

SUKYSH CLOUD~太陽の降る村Ver2.0 #05(1)

2011年07月16日 03時17分20秒 | SUKYSH CLOUD
#05 ファーネスの村の一角


【照明・SE 真夜中】

 ライタ・ボイスカ・バルシアの3人、入場

ライタ「着いたー!!!」
バルシア「着いたけど……ここがその村?」
ボイスカ「暗くてわからんのう」
ライタ「誰かいませんか~!!?」
バルシア「ちょっとみんな寝てるんだから!」
ボイスカ「(二人に)静かにせい」
ライタ&バルシア「ごめんなさい」
ボイスカ「~それにしても困ったのう
民家の一軒くらい、起きていないかのう」
ライタ「もう野宿でいいですよ
なんのための寝袋ですか」
バルシア「私、寝袋なんか持ってないし」
ライタ「バルシアさんはそのまま寝て大丈夫じゃないですか」
バルシア「あたし最近美容に凝ってるの」

 ボイスカ大笑い

バルシア「なんで笑うんですか?」
ボイスカ「ドラゴンにも美容って考えがあったんだなあ」
バルシア「ありますよ、ワタシ女ですよ」

 ライタ肯いている

ライタ「バルシアさんは素敵な女性ですよねー」
バルシア「またライタ君、いつも通りおだてるのね」
ライタ「いやいや本音」

 その時、声が聞こえる

ビストローヌ(声)「コラ待てー!
待てって言ってんだろが、小娘!」

ボイスカ「ん? こんな真夜中に」
ライタ「(前の台詞から引き続き)バルシアさんは素敵です!」
バルシア「ライタ君には彼女がいるでしょ?」
ライタ「それとこれとは関係ないじゃないですか」
バルシア「そうかなあ」

 以上のセリフの遣り取りの間にキロが入場。駆け込んでくる
 ライタ達の周りをぐるっと回った後、バルシアの後ろに隠れる

キロ「助け……ごめんなさい、迷惑ですね」

 キロはその場を立ち去ろうとする
 そこにビストローヌとドウルフ、入場

ビストローヌ「誰だいこいつらは?
邪魔するんだったら容赦しないよ
ドウルフ!」

 ライタとボイスカは、
すぐにビストローヌ・ドウルフの出で立ちを目認

ボイスカ「嬢ちゃん!」
ライタ「女の子!」

 ボイスカとライタの台詞は同時
 ライタはキロの方を見やったあと、

ボイスカ「助太刀する!」
ライタ「助けてあげよう!」

【M 『戦闘1』/おっちー】

 戦闘開始!
ビストローヌ「初めて見る顔だね
クエストパッカーか?」

 ビストローヌは、二人をなめてかかっている

ボイスカ「余裕じゃのう」
ライタ「そのスキが!(直前のボイスカの台詞を食いつつ)」

 ライタ先制攻撃の足払い
 バランスを崩すビストローヌ
 すると雄叫びを上げて、ドウルフが突進してくる
 ライタにタックル!
 大袈裟に吹っ飛ばされるライタ(受け身)
 ちなみにこの時間帯のバルシアは、
 キロをかくまいながら戦況を見詰めている

ライタ「こっちはパワーか」
ボイスカ「それなら儂(わし)が」

 ボイスカはドウルフに掴み掛り、柔道のような技で
 ドウルフを投げ倒す
 ドウルフ声が出る

キロ「(驚いてバルシアに)あなた方は?」
バルシア「だからクエストパッカーなんじゃない?」