自分の足で外出できず友だちも離れて、買い物にも行けず、食
べたいものも食べれず、風呂も一人では入れず、おむつと車い
すの生活、自分の家にも帰れず、人の世話になるだけの生活、
晩年母の高齢者施設での日常が2年間続いた。
父が認知症になったことをあれほど嫌悪した母が晩年同じ認知
症になった、月2回訪問してる息子の顔を時々忘れたり、妄想
が激しくなり支離滅裂な内容に会話が成立しない、認知症は間
違いなく進んでいた、それでも母は自分が認知症であることを
認めようとしなかった。
そんな母がその時間を生きていた、不自由ななかで高齢者施設
でのイベントを楽しんでた、同じ入居者からも慕われたと死後
スタッフから言われたことは正直嬉しかった、それでも母の心
の中は?納得のいく人生だったのだろうか?もうすぐ三回忌だ
けど今だにそのことを問いかけてる自分がいる。