TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Angelaの憂鬱

2003-11-18 10:50:34 | インポート
久しぶりに顔を見たAngelaに、どお、犬はその後?と聞いてみる。

眼鏡の奥の目がフッとくもったので、あ、ヤバかったか、と。
「あいかわらずなんだけどね…」と言いつつ笑顔が消えていく。
「3歳過ぎると落ち着くって、よくみんな言ってるよ」と、むなしい気休めを
口にしてみるが。

新婚で共働きの夫婦は、郊外に庭の広い家を買った。犬を飼うつもりで、フェンス
のある家を探した。犬好きな彼女は、お店の駐車場で私たちが当時ほんの子犬の
TABIを見せると、「かわいいわね、私も雑種犬がいいと思ってるの。SPCAから
ひきとることも考えてるんだけど」と言っていた。会うたびに犬の話で盛り上がり
私たちが犬連れで旅行に行ったことなど話すと、いつか犬を飼ったら私も、と
ウキウキしていた。

旦那さんがどうしても純血のラブラドールじゃなきゃ、と押し切り、知り合いの
つてで見つけたブリーダーから生後5週間の子犬を買った。「もうかわいくて
メロメロよ」とうれしそうだった彼女。ところが、その後会うたびに顔色が
悪くなっていく。

犬は強度の分離不安で、夫婦がともに出勤した後の破壊行動が並大抵ではないらしい。
ブリーダーのすすめで、留守中はクレートに隔離することにした。一日最低10時間
は、犬はクレートで過ごす。これにより破壊は不可能となったが、ストレスに
よる他の問題が出てきた。このころから、お店に行っても彼女の姿がなく、他の
店員に聞くと「事情があって休暇をとっている」と言われることが度々に。

彼女自身体調を崩して入院したことも聞いたので、私たちもなるべく犬の話題は
出さないようにしていた。彼女にとって、犬と一緒に旅行に行くどころの騒ぎ
ではないのだ。

結婚、新居、子犬。理想的な生活のはずだったのに。
ブリーダーもいまいち無責任ぽい感じだが。なんとかがんばって犬との楽しい
暮らしを取り戻して欲しいな。犬を手放したり処分したりするのは、最後の
手段にして欲しい。それか、もっと時間の余裕のある家庭にひきとられたほうが
犬にとって幸せかも。


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