竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

梅雨寒のポストの口に触れて去る 瀬戸優理子

2020-06-02 | 今日の季語


梅雨寒のポストの口に触れて去る 瀬戸優理子

ポストの口に触れて去る
なんとも思わせぶりな とも思うが
作者の心中は複雑で形容の言葉がないのだろう
投函の文は確かに持ってはきたのだが
投函してしまった後悔かも知れない
ためらって投函しないでの行為かもしれない
「梅雨寒」という曖昧な季語が
とてもそぐわしいと思えてくる
(小林たけし)

梅雨寒】 つゆさむ
◇「梅雨寒し」 ◇「梅雨冷」
梅雨時に寒冷前線の南下などにより気温が低下することがあり、そうした肌寒さをいう。時には火の気が恋しいことさえある。

例句 作者

とびからす病者に啼いて梅雨寒し 石橋秀野
インド綿ひと巻き分の梅雨の冷え 二郷愛
マンモスの牙にさわりて梅雨寒し 山戸みえ子
人間のうしろしづかに梅雨寒や 岸美世
梅雨寒し一人にかはる信号機 髙野春子
梅雨寒のガレのランプに灯がともる 米倉初音

梅雨寒やバスの乗客皆喪服 平田典子
梅雨寒や眼鏡の玉に指紋浮き 園部鷹雄
梅雨寒を繕ふ針箱セルロイド 櫻本愚草