なめくじりいちいち尻を見るなかれ 大畑等
いちいち尻をみるなかれ
このフレーズで幼少期の野糞を思い出した
なかなかなめくじに尻をみせる姿はないだろう
作者の脳裏に残っている景なのだろうと思う
(小林たけし)
蛞蝓(なめくじ、なめくぢ)三夏
【子季語】
なめくじり、なめくじら
【解説】
蝸牛に似ているが、まったく貝がらをもたない陸上軟体動物であ る。腹面の伸縮で這い、そのあとには銀色に光った粘液の道を残 す。梅雨の終わる頃によく出る。
例句 作者
なめくじり寂光を負い鶏のそば 金子兜太
なめくじり育ちし路地のあばら骨 岩本甚一
なめくぢり流れて夜の大都会 永井江美子
はるか来てはるかへ歩むなめくぢり 折井眞琴
捨てたあの思ひが蛞蝓で干(から)ぶ 金子晉
昨日から革命中のなめくじり なつはづき
月光のあと恍惚となめくじら 高橋修宏
生きているなめくじ鉄を越えるかな 杉﨑ちから
真夜中の方向音痴なめくじり 奥山和子
蛞蝓の地へと月光ひきずりゆく 大山安太郎
蛞蝓の速足死処をあやまつな 岩下四十雀
蛞蝓バター図太く溶けるかな 植村金次郎
蛞蝓急ぎ出てゆく人ばかり 石田波郷
なめくじり寂光を負い鶏のそば 金子兜太
なめくじり育ちし路地のあばら骨 岩本甚一
なめくぢり流れて夜の大都会 永井江美子
はるか来てはるかへ歩むなめくぢり 折井眞琴
捨てたあの思ひが蛞蝓で干(から)ぶ 金子晉
昨日から革命中のなめくじり なつはづき
月光のあと恍惚となめくじら 高橋修宏
生きているなめくじ鉄を越えるかな 杉﨑ちから
真夜中の方向音痴なめくじり 奥山和子
蛞蝓の地へと月光ひきずりゆく 大山安太郎
蛞蝓の速足死処をあやまつな 岩下四十雀
蛞蝓バター図太く溶けるかな 植村金次郎
蛞蝓急ぎ出てゆく人ばかり 石田波郷