
ばうばうと長けてゐたりし余り苗 藺草慶子
余り苗は用心のためのもので
長い農耕の知恵なのだと聞いた
現代では田植えは機械でするので手植えの作業はほとんど無いのだが
田植えの後の畔に置かれている
掲句はしの余り苗が時を経て
伸びてしまいその様相を替えた様子を詠んでいる
用心、事故やアクシデントが無かったことを教えている
(小林たけし)
【早苗】 さなえ(・・ヘ)
◇「玉苗」 ◇「早苗束」 ◇「苗運び」 ◇「苗配り」 ◇「苗打ち」 ◇「早苗取」 ◇「余苗」(あまりなえ) ◇「捨苗」(すてなえ) ◇「流苗」 ◇「早苗籠」 ◇「苗籠」
初夏に苗代から、本田に移し植える苗をいう。やわらかく小さな葉を風に揺らすさまはまことに美しい。束ねて籠などに入れて運ぶが、大きな田では舟に乗せて配ったりする。植え余った苗が水口に固めてあったり畦に捨ててあったりする。玉苗は美称である。
例句 作者
あをあをとして生きてゐる余り苗 岩田由美
いつしかに余り苗にも耳や舌 宇多喜代子
くつぬぎにもたせかけけり余り苗 永田耕衣
ひかり立つものに棚田の余り苗 大橋利雄
余り苗いつまで待つも出番なし 津田清子
余り苗さざなみ迅くなりにけり 藺草慶子
余り苗まとめて植ゑして立ち去りぬ 北山痴木
余り苗伊吹の風を溜めてをり 関戸靖子
あをあをとして生きてゐる余り苗 岩田由美
いつしかに余り苗にも耳や舌 宇多喜代子
くつぬぎにもたせかけけり余り苗 永田耕衣
ひかり立つものに棚田の余り苗 大橋利雄
余り苗いつまで待つも出番なし 津田清子
余り苗さざなみ迅くなりにけり 藺草慶子
余り苗まとめて植ゑして立ち去りぬ 北山痴木
余り苗伊吹の風を溜めてをり 関戸靖子