武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

ジャズ喫茶バンビ(三宮)

2009-09-01 17:41:30 | Weblog

今はない、三宮に在ったジャズ喫茶バンビ(バンビー)。
60年~70年代、ジャズが世界中でもっとも輝いていた時代が喫茶バンビの全盛だったという。そこには、たくさんのユニークな人達の出会いやすれ違いがあったらしい。中島らも氏がもっとも有名で、小説の中によく「バンビ」が出てくる。ヒロク二さんにその頃の話を伺うと、2階はドラック中毒のたまり場だったのは本当らしい。ヒロク二さんがいうには、「睡眠薬をやっている奴は、身体が弛緩してだらっとしてるんだよ。目も虚ろでね。傍目でみてると単にだらだらしてるみたいに見える。薬剤というのは嫌だね」という。


ヒロク二さんはジム・ホールの「スウェーデンから愛をこめて」をよくリクエストしていたという。リクエストはいつも決まっていたそうです。他には、ホレス・シルヴァー、ウェイン・ショーター、マイルス・ディヴィス、ビル・エヴァンス、ウェス・モンゴメリー、チャーリ・ミンガス、ケニー・ドーハムをよく聴いたと話してくれました。


バンビのマダムと。
ヒロク二さんは、このジャズ喫茶を人との連絡を取る‘事務所’にしていたらしい。ここで電話をよく取り次いでもらっていたとも。わたしはよく知らないが、ヒロク二さんはとてもモテタらしい。信じられないという顔をするわたしに、ヒロク二さんの悪友達が「本当やねん」と力説してくれた。このジャズ喫茶に入り浸っていた現在60歳前後の方、この顔に見覚えはありませんか?

初めてこの店に行ったのは、そんな時代がすっかり終わって静かな喫茶店だった。内装の雰囲気が古臭く、静かにかかっている音楽の中、歩くと木の床はコツコツと音がした。2階にいく階段を見上げると壁のデザインというか、在り様を見て、江戸川乱歩の世界みたいと思ったのでした。珈琲は濃くて美味しいとは思えず、わりと大きな角砂糖が2つ添えられていた。怪しい感じもあるがひっそりとしていて静かな時間を過ごすのに最適な喫茶店と思っていた。それも23年前のこと。
次に、このバンビに行くのは、ヒロク二さんに貸した画集を返してもらうため必死になってダッシュで行った。バンビはヒロク二さんが指名した喫茶店だ。ここで画集を返してもらって縁を切るつもりだったが、心外な結末になるわけです。


コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 豚玉の巻 | トップ | 玉子かけご飯の巻 »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
写真 (中村よお)
2009-09-02 15:25:06
ヒロさんがいっぱい古い写真を残しておられるのにびっくり。
返信する
懐かしいバンビ (ムッシュ山女魚)
2013-03-24 10:21:42
5年以上は通いましたね。
いつも1階少し2段位下ったスピーカーの前を陣取ってっていました。よく写真を残して頂きありがとうございます。

当方は北海道旭川市在住ほぼ毎月、神戸に遊びに行っております。2013年4月6日オークラ泊7日の2日間滞在予定です。

小生のPCはe-souken@cpost.plala.or.jp
返信する
マックといえば判りますか? (藤岡眞人)
2014-02-08 16:30:10
竹内さん お久しぶりです バンビはいつ閉店したのですか?  寂しい限りです・・・・ 当時の藤原画伯とかマサグとかどうしてますかねー、、、
返信する
追伸 (藤岡眞人)
2014-02-08 16:38:18
上のURL記入部分ですが、ボクはURLを持っていないのでe-mailアドレスを記入したらエラーと出ましたので仕方なくここのサイトのURLを記入しました。ここにe-mailアドレスを記入します。
masatoofujiokaaa@googlemail.com
よろしく
返信する
追伸 (藤岡眞人)
2014-02-08 16:38:46
上のURL記入部分ですが、ボクはURLを持っていないのでe-mailアドレスを記入したらエラーと出ましたので仕方なくここのサイトのURLを記入しました。ここにe-mailアドレスを記入します。
masatoofujiokaaa@googlemail.com
よろしく
返信する
藤岡眞人さま (さほり)
2014-02-13 19:53:38
ヒロクニさんに聞いてみました。藤原画伯のことは「マックだろ」「おしゃれな奴だったと思うけど」と。

「マサグは、清水君っていってね」と、言っていました。
「みんな生きてるのかな?」「いい歳になってるだろうね」と
言っています。
返信する
久しぶりです (アミシャイ)
2016-04-14 17:48:01
タケウチさん本人が言うほどには、モテなかったと思います。それは六さんにも言える事で、一番モテてたのはマサグかな。その数年前の事情は一回りも下ですから判りません。そんな事どうでもいい事で、たたただ懐かしいですね。
返信する
追記 (アミシャイ)
2016-04-14 18:55:17
気になってマサグに電話したら、今は芦屋で大工の作業中だって。確か孫がいる筈。
藤原画伯て聞いた事あるけど記憶にないなぁ
何よりタケウチさんが元気なのにビックリ。
事の発端は久しぶりにワンタンに電話したんですよ。思っていたより元気で安心しました。
今度、明石へ遊びに行きます。
返信する
アミシャイさま (さほり)
2016-05-01 18:55:06
ヒロクニさんが、モテタとかは本人ではなく廻りの人が言うので、そのまま書いてしまった。
マサグさんが、そうなのですね。

ヒロクニさんにコメントのことを伝えたら、自分で返信すると言っていたのですが、つい絵を描いてしまっているのでそのままです。私に話してくれたことは、「若い頃、アミシャイに少しいじわるな態度をした」と言って、アミシャイさまの風貌を説明してくれましたよ。

ワンタンとあるから、渡辺氏のことだと思っていますが、渡辺さんは、お元気ですか?

ヒロクニさんは、「みんな年とっているんだろうな。俺もこんな年齢になったし・・・」と言っています。
ヒロクニさんがアミシャイさまによろしくと言っておりました。
それと、現在は明石に住んでいません。
宝塚市に住んでいます。
返信する
神戸三宮BAMBI (楢崎寛)
2016-06-11 19:08:07
偶然、ブログに出会い、懐かしのバンビの記事写真を拝見しました。
私は1947年生まれで、さほどジャズに詳しいわけでもなくバンビには60年代後半から、小さくなって片隅に座っておとなしくしておりましたw
さて、実は現在、神戸の70~80年代の生活文化を掘り起こす本の出版企画を進行させております。主に50歳代の人たちが中心なので、バンビを知っている人たちは少ないのですが、神戸にとっては欠かすことのできないジャズ喫茶の草分けの貴重な写真を見せていただいたので、できればなんらかの形で掲載できないかと思いました。もし可能であればご連絡賜れば幸いに存じます。
narasky@hotmail.com
楢崎寛
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事