武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

街と草(作品紹介525)と 秋の読書

2019-09-25 14:11:58 | Weblog

街と草が混沌と。

鉛筆の6Bと色鉛筆の赤が印象的。

そして、変な人がいます。

「変な人なんだよ。」と、人に紹介されるヒロクニさんが描く、変な人だ。

ヒロクニさんは、草の形をよく描く。

メモの類なのですが、アトリエに貼ってあったり、メモの集積の中から出てきたりと、

あらゆるところで、私は目にしています。

だから、赤く描かれている形は、草だとすぐ分かる。

この形が、絵に描き込まれたのはめずらしく、やっと登場したという感じで眺めています。

 

↓制作中のヒロクニさん

 昼から暑くなってきたのか、Tシャツを脱ぎ捨てている。

いつも後姿は、同じで、変わらない。

色鉛筆と油絵を交互に描いているようで、絵具の置き方がそのようになっています。

そして、冬が来たら、色鉛筆の作品が中心になります。

 

↓アトリエの一部。メモの集積の一部。

物は分類されていて、写真の左にメモが束ねられています。

けっこうヒロクニさんは、きっちり分類しています。

 

 

私は、刺繍ばかりしていて、その時間を確保するために、いつもより2時間早く起きているが、

ブログの更新より、刺繍が優先になってしまっています。

そして、朝、図案を写している時に、ちょっと線がずれた時、消しゴムを使って消し、

訂正していた。その時、

「なんて便利なものを人類は開発したのだ!!」と思ったのでした。

その「あたりまえ」の事に驚いた興奮をヒロクニさんに伝えるべく、

「ヒロクニセンセイ、鉛筆って凄いよね。こんな便利なもの。鉛筆の素晴らしい絵画もあるし。」と言った。

ヒロクニさんは、「確か、随分前に『鉛筆と人間』という本があって、ショウブン社から出ていると思うけど・・・」と言う。

「その本、読みたかったけど、読んでないなぁ」と。

「確か、ヘンリー・ソロー(『森の生活』という本の著者)も、鉛筆工場とか作ったのだけど、失敗したのだよねぇ。」

「確か、鉛筆は黒鉛鉱が発見されてから、考えられたものだと思うけれど、木にはさむのに苦労したようだねぇ。

密着してはさむのに。私の子供の頃の鉛筆なんて、力を入れて書くと、後ろから飛び出てきたりして・・・。」とも。

そして、「その本、読みたくなったから、買って欲しい。」と言われました。

話はそれますが、ヘンリー・ソローは、現代音楽で有名な「ジョン・ケージ」にも影響を与えた人で、

ジョン・ケージも、「森の生活」のような生活をしてみたりして、音の捉え方が自然に近い要素があります。

以前、高橋アキの演奏のジョン・ケージのコンサート行ったことがあり、そんなことも思いだします。

鉛筆からの連想ゲームみたいですが、ジョン・ケージに影響を与えた「森の生活」の著者が、鉛筆工場を

経営しようとしていたという繋がりが、面白かった。

 

ヒロクニさんは、読書の秋なのか、「正宗白鳥の本を図書館で借りてきて。」と言われ、借りて来ました。

「川崎長太郎が入っているのもいいねぇ。」と。

ヒロクニさんも、読書する時間をとるのに一苦労なようで、夜遅くに急に起きて読んでいる時があって、

眠気眼で、その姿を見た。

「不規則な生活な方がいい。」というヒロクニさんなので、放置しています。

↓こちらが図書館で借りてきた本

 

 

 

庭は、インパチェンスの花が残っているだけになりました。

↓ビオラの種を発芽させています。

この花が春に咲くのを楽しみに待っています。

 左から濃い紫のビオラ、カモミール、薄い紫のビオラ、食べれるビオラ、黄茶のビオラ。

ポットの苗は、コレオプシス。

食べれる花「エディブルフラワー」は、初めてなので、楽しみにしています。

 

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街と人(作品紹介524)と 独学向き

2019-09-15 15:22:18 | Weblog

こちらの絵は、ボールペンで線描が描かれている上に、色鉛筆で彩色。

人の頭部らしきものが、描かれており、地図のようになっている作品です。

ボールペンを使用して描いていたときは、短い期間でしたので、

2008年~2010年に描かれた作品だと思います。

この頃は、やたら「ボールペンを買ってきて!太さは1.0ミリだからね。」と言われ、

私は、「黒、ブルーどっちを買えばいいの?」と答えていた。

このボールペンの作品も、下書きがなく一発勝負で描いていました。

途中、気に食わなくなったものは、破り捨てるか、気になるところだけを切り取っては、置いておく。

毎回書くけれど、下書き、エスキースというものはないのが、武内流なのです。

そのかわり、メモがたくさんあります。

最近、目のように見えるところは、目ではないのにも気がつきました。

ヒロクニさんの画集を眺めていると、目のような形は随分前から描かれているのに気がつきました。

楕円の中に、円が描かれているのは、宇宙にある惑星のような感じでも使われていたり、

ばらばらと散らばっていたり、必ずしも目ではないようだ。

私には、目に見えてしかたがなかったけれど、当人はそんな風に描いているわけではないのがわかりました。

私も思い込みが激しい方なので、この思い込みから解放されたとたん、肩の力がぬけて、

良かったと思います。

 

このメモは、板に油絵具。(大きいメモもある)

ヒロクニさんからの「刺繍にいいから。」ではなく、

私が「刺繍にいい。」と思って写真を撮りました。

円が浮いているように見え、空間があるので、こういう空間取りを刺繍でしてみるのもいいかも?と、

思いました。それに、色の感じも好いと思ったので。

この絵をジーと見ていたら、ヒロクニさんがやってきて、

「なんか空間がいいだろ。」と。

思っていたことは、一緒だったのね、と納得。

私はすかさず、「色もいいのよ。」と言った。

ヒロクニさんは、「そう?」と言って、アトリエに消えていくのであった。

色に関しては、私自身は多少のコンプレックスを持っていて、いまいち色の選択がうまくない。

自分の好きなようにしていると、厚ぼったく、重い色使いに仕上がることが多いので、

必ず色の全体をイメージしてから、色を使うようにしている。

ヒロクニさんは、マッチのラベルや、気に入った色彩のもの等をスクラップしていて、

色とか印刷の感じの好きなものを集めている。色に関しての訓練になっているのだろう。

着る物も、好きなピンクを見つけたり、好きなブルーのものがあると、

「この色いいね。」と必ず言う。

そして、全体的に軽い色彩感覚がある。

男性にしては珍しい色彩感覚だと思い、色彩に関しては脱帽しています。

 

ヒロクニさんは、絵画に関しては独学なのですが、自分なりの勉強方をあみ出すのは、天才なんじゃないか?と、

思うことがあります。今回の板切れのメモにしても、独特の勉強方だと思うのです。

過去の美術に関しての知識量も豊富で、そんな事まできっちり知っていたのかと思うこともしばしば。

私なんか、美術大学を出ていても、「そんな事、知りませんでした。」ばっかりなのです。

独学向きの人というのは、次から次、勉強することが自然に道筋だてて、してしまうのかも知れませんね。

それには、努力家でなくてはならないし、謙虚な姿勢も大切だ。

あと、情熱が続くというエネルギーは不可欠だし、大変だ。

ヒロクニさんは知らない事があった時は、

小学生のように、「僕、それ知りません。教えてくれないかなぁ~。」という姿なので、

横にいると、ちょっと噴出しそうになります。

その代わり、興味ない事の切捨てが見事で、その切り捨てられた部分を私が補うことになっています。

おもに、生きる智恵というか、生活なんですが・・・・・・。

 

我家では、秋の季節をいち早く感じるヒロクニさんは、ビリー・ホリディをかけています。

もう、寂しいらしい。

こちらは、10枚セットのCD。

ちょっと物憂げな歌声が、秋の季節に合いそう。

「さほりにいい曲は、どれかな?」と、言いながら、曲を選んでくれています。

 

庭は、倒れたカクノトラノオの花が咲き始めました。

 

今年は昨年より群生しています。

倒れているのは、毎年のことですが・・・・。

すくっと立って群生すると、とてもきれいなのですが、うまくいきません。

 

ピピちゃんは、すっかり膝にくるようになり、寝てもくれます。

里親募集の写真で、まん丸お目目が気に入って申し込みましたが、

やっぱり「目、丸い」という目は健在で、ヒロクニさんは、「こいつは、目が面白いよな。」と言います。

ふたりで、「そう、そう。」と頷いています。

この写真が「目、丸い」ピーちゃんなんです。膝で寝ながら、目、丸いのです。

 

 

 

 

 

 

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地下鉄(作品紹介523)と 我家の食卓(たこ焼きとコロッケ)

2019-09-07 14:05:32 | Weblog

こちらの作品は、小品で小さなサイズ。

ほぼパソコンで見た時のサイズより少し大きいくらい。

中央が、地下鉄の入り口です。

摩訶不思議なものが描き込まれていて、ヒロクニさんらしい作品。

 

ヒロクニさんからの話に「電車」が良く登場します。

やっぱり男の子って感じ。

私は、子供の絵の教室をやっていたことがあるので、本当にそうなんだなと痛感する。

電車の絵を描く男の子は本当に多い。女の子は、まったく描かない。

ここまで、くっきりと違いがでるのかと、体験を通して驚いています。

ヒロクニさんは、小学校時代(九州)の汽車通学をしていた時の思い出として、

「汽車がトンネルを入る前に窓を閉めないと、顔が真っ黒にすすけるんだよ。」と。

また、汽車の中ですっかり寝てしまっていて、乗り過ごし、暗くなる頃に帰宅したそう。

家では、「ヒロクニがまだ帰ってこない。」ということで大騒ぎになっていて、「俺の方が驚いた。」とか。

神戸の市電の話は、若い頃、20代の話ですが、市電が走る道中で、ヒロクニさんを巡って、

ヒロクニさんの目の前で、2人の女性が髪をひっぱり合いの喧嘩を始められ、それが市電の通る所で、

喧嘩で市電が立ち往生したらしく、ひどく恥ずかしい思いをしたと。

私は、映画やドラマでしかそんな情景を見たことがないので、現実にそんなことがあるのだと、変に感心した。

九州から1人で電車に乗って、祖母のいる神戸に来たときは、アンパンをはじめて食べて驚いたという。

まあ、とにかく1人で遠くに行くということで、ドキドキ、ハラハラ、未知の世界へ行くという感じで、楽しかったそうだ。

その頃のヒロクニさんは、九州訛りがあって、言葉の違いにもひどく驚いたそう。

言葉で笑われることもあり、「えっ!?」と思ったそうです。

現時点として、地下鉄がモチーフになり、入り口はよく描かれる。

また、路線の地図のような絵もあって、電車は街の絵に欠かせない要素のようです。

 

 

我家では、ヒロクニさんから「たこ焼きとかは、焼いてくれるな!」という仰せがある。

それをこの夏、破ってしまいました。

暑い夏だったが、クーラーを入れて過ごすと、余力があまっているのか、

「作ったことのない料理を作ってみよう!」と思い、たこ焼きがどうしても作ってみたくなった。

たこ焼き器で、ベビーカステラや、ポンデケージュ、明石の卵焼き、アヒージョとかも作れるのを知って、

1人でホームセンターへ行って、「禁断のたこ焼き器」を購入し、一旦、庭の方へ持って行って隠しといた。

そして、ある日「たこ焼き食べたくない?」とヒロクニさんに聞き、実は・・・・と切り出して・・・・・。

焼きました。

関西って感じがして嫌だそうです。

でも、食べてくれるので、めでたし、めでたし。

まだ、くるっとひっくり返すのがうまくなく、「よっこらしょ」という感じでひっくり返すので、

その間に、形が半円になってしまうものもあり、修行中です。

食べるより、ひっくり返すのが面白いのです。

 

 

作ったことがない料理にコロッケがありました。

いつも、肉屋さんか惣菜でコロッケは済ましていたので、家で作ってみました。

家で作るコロッケも、いいですね。

牛肉の挽肉と玉ねぎを炒めたものに塩、胡椒しておく。

マッシュしたじゃがいもに炒めた挽肉と玉ねぎと生クリームを大さじ1強、砂糖を少々入れて丸めます。

後は、小麦粉ととき卵、パン粉をつけて揚げます。

ヒロクニさんは、気に入ってくれているようです。

買うものより、ちょっと上品な味になります。

 

 

 

庭は、薄いピンクのニューギニアインパチェンスが大きくなり、花がたくさん咲くようになりました。

カクノトラノオも後ろで咲きはじめています。

カクノトラノオは、順調に直立して成長していたのですが、大雨で倒れてしまい、

倒れた状態で花を付け出しました。

毎年、カクノトラノオが咲く頃に台風や、大雨があり、いい状態で咲いたことがありません。

コスモスも植えていますが、うまく咲くのか疑問な状態。

ヒロクニさんがプレゼントしてくれた「本 ターシャ・チューダーの言葉2 楽しみは創りだせるものよ」を見てから、

ガーデニングをするようになったのだけれど、花というのは、生活の一部として、また絵画やファッション、

あらゆるものに源泉を与えてくれるミューズ(女神)のような存在かも・・・と思うようになりました。

 

今、刺繍に励んでいますが、刺繍には花の図案がとても多く、また美しい。

見ているだけでも、感銘をうける。

感銘をうけていても、私がした刺繍はこんな感じです。

蝙蝠と柳。

柳は、下田直子氏の図案。右部分は、オリジナル。

北斎の「絵の書き方」という本の蝙蝠をアレンジしてあります。

ヒロクニさん曰く、「明治時代のような・・・・」と。

ちょっと、古臭い感じがするのだろうか?

次は、めがねケースです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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