武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

風が吹く(作品紹介505)と 画家・桜井浜江のことをヒロクニさんから教えてもらう

2019-02-18 17:01:05 | Weblog


「風が吹く」というタイトル。
単純化された西洋の城のようなものに風が吹き、大地にも風が吹く。
鉛筆やマーカー、ボールペン、色鉛筆で描かれています。

鉛筆の部分が黒光して写ってしまっていて、実物とは感じがちょっと違うなのが残念です。

最近、何故か画面が二分されて描かれる絵が、多くみられます。
ヒロクニさんは、西洋のゴシックロマンの文学が好きで、そんなイメージがあるのだろうか?と思ってみる。
私は、ヒロクニさんから、ヒロクニさんが気に入っているフランス文学を始めて勧められ、読んでみたことがある。
私が言った一言は、「何で、こんなに面白くない小説を勧めるわけ!」であった。
ヒロクニさんは、身をこわばらせ、こちらを見た目が忘れられない。怯えていた。
ウニカ・チュルンの「ジャスミンおとこ」という本でした。

ゴシック・ロマンの方のは、本の装丁の美しさにつられ、紹介されるまま読んだのでした。
美しいイメージと幻想的な話の展開がとても好きになり、
私はこういう絵を見ると、いつもその小説群を思い出すのです。

しかしまあ、ヒロクニさんは作風がたくさんあり、頭の中がどうなっているのだろうと横にいて思っています。
時々、ぶっ飛んだ絵があり、ついていけないと思うことも度々。

そんなヒロクニさんが、美術評論家のM氏に「あなただったら、桜井波江の絵をどう語るか聞いてみたいよ。」と言ったら、
「その人、知らないね。」と言われてねぇ~と、外でした話を家でする。
「私も、知らないよ。」と言うと、「調べたらすぐ出てくるよ。太宰治とも交友があって、独立美術の人、三岸節子とかとね。」と言う。

そして、調べてみました。
2点だけ絵を紹介します。


顔 石川県七尾美術館収蔵


波 「和田コレクション 桜井浜江展ー繰り返す生命の輝きー」より

こちらから引用→ http://www.kameimuseum.or.jp/topics/2010/09/post-3.html

いろいろ調べていくと、宰治の晩年の名作「饗応夫人」のモデルにもなった人とも紹介されています。
三鷹にいた太宰治が度々、アトリエに遊びに行き、こころよく迎えてもらっていたようで、桜井氏の画材を使って、
即席で絵を描いて、アトリエに残していったそうです。

調べて知ったことを、ヒロクニさんに話すと、「瓜長顔に描かれた顔があるだろ。」と。
「太宰は、絵の才能はなかったねぇ」とも。
独立美術協会に所属していて、確かに三岸節子さんと同期の作家でした。

ヒロクニさんは、絵画と音楽と文学には、詳しいので、ヒロクニさんから学んだことはすごく多い。
文化面では、私は、辞書がわりにしている。
すぐ質問するのだけど、いつもうまく単語の羅列で意味がわかるように説明してくれるのです。


CD店で、「プロ・グレって何ですか?」と質問して、音楽に詳しそうな店員さんを絶句させた経験のある私に、
「プロ・グレってコレ」と悟らせた人なんですから・・・・・。
この話をロック音楽通の人に言うと、「けっこう怖い質問かも・・・」と返事が返ってきます。


話は日常へ。
少し春の気配を感じながら、梅の木をいつも眺めています。
ヒロクニさんが、80歳にしてやめたことがあります。
それは、庭木の剪定。変わりにやるようになったけれど、けっこう大変です。
しかし、何の考えもなしに、バシバシ切っていくヒロクニスタイルから、
近所の方から、剪定のやり方を教えてもらう私。
そうやって剪定した梅の木は、はじめてたくさん花を付けました。↓


満開が楽しみです。


ピピちゃんは、初めて布団に入っています。

枕の上に手をちょこんと乗せて。
暴れまわったあとに急に静かになった瞬間です。





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異端反俗の画家たち(企画)展での作品紹介・504)と むかごご飯

2019-02-09 13:52:04 | Weblog


異端反俗の画家たち(企画)展では、油絵を1点だけ展示しています。
その絵がこちらです。

先回書いたように、頂いた油絵具で描いた作品です。
異端反俗の名にふさわしいと思い出品しました。
私自身、アトリエでこの絵を見ていて、この絵もいいんじゃないかなぁ~と内心思っていましたが、
「そんな絵はだすんじゃない!」といわれそうで、いいだしかねていたところ、
ヒロクニさんが、「これも出してみようか?」と本人から提案され、そく「いいと思います。」と返事をした。
以心伝心というか、2人の感性が一致して、出品することにした作品です。

いつもの弾けた絵ではなく、特異な絵を出品できたことは、いろんな面があることを知ってもらうよい機会だと思っています。
タイトルは、「空・ヒト」。ボードにoil。

ヒロクニさんは、もともとは洋画家として出発し、後、現代美術(グループ位)で活動し、
その後、何故か「BOXヒコーキ堂」というロック喫茶を経営しながら、8ミリフィルムを撮っていた後、
色鉛筆画を描き始めて今日に至っているわけですが、「若い時の芸術への思いの強さを思い出すから、たまに油絵もいいね。」と言う。
また、「俺、未だに油絵具てのが、わからんねぇ~。」と言う。

私も美術大学出身で、油絵からテンペラに移行した人なので、油絵具ってけっこう奥が深いのかもと。
よく考えたら、知ったように思っていただけかもしれないと、ヒロクニさんの言葉を聞いて思いました。

私は、最近絵を描かないし、もっぱら「ヒロクニさんの身の回り専門」になってしまって、それすらいいかげんで
注意を受けるたびに、「小舅と暮らしているみたい。」とヒロクニさんに言い放つ妻です。


企画展もあと4日ですが、まだ展示中ですので、よろしくお願いします。

詳しくは↓
 所 ギャラリー島田
日時 2019年2月2日(土)~2月13日(水)
時間 11:00~18:00  最終日は16:00まで

住所 神戸市中央区山本通2-4-24 リランズゲートB1F・1F 電話/ファックス 078-262-8058

HP http://www.gallery-shimada.com/index.html



むかごご飯


むかごご飯を秋に炊きました。(なんとなくグロテスクだが・・・・)↑
庭に何故か山芋が植わっているらしく、いつもなんだろうと思っていました。
親しくしている畑をしていらしゃる方の、畑を見せてもらっていたら、勝手に植わっている植物と同じものがありました。
「これ、うちにも生えてるけど、何なのですか?」と聞くと「山芋」だと。
そして、ツルに小さい豆みたいなものが、付いている。
「あ~、これうちのにも付いているわ。」と言うと、
「山芋の種で、これ食べれるんよ。中は山芋と同じで。」と伺った。
さっそく、自宅にあるのを摘んで、ネットで調べて、むかごご飯を作りました。
けっこう美味しいと思い、いろいろレシピがあるので、とても食べたくなりました。
今年の春は、山芋の栽培に挑戦するぞ!!と張り切っています。
たくさんのむかごを収穫したいとの、強い思いを抱いて、春を楽しみしています。
ヒロクニさんは喜んでくれるのかは、知りません。
でも、やってみたくて堪らないのです。


最後にヒロクニさんのアトリエでくつろぐピピちゃんの姿を。


電気じゅうたんとストーブの前でよく寝ています。
ストーブは右の机の上にあります。
大きくなって、体重が増え、よくいろいろ訴えてきます。
遊んでやら、なんかちょうだいやら、膝にのるのもドンと強引になって、最初と違ってわが物顔。
それがまた、いっそう可愛いのです。


激しく遊ぶピピちゃん。
身体が裏返っています。






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