百貨店三越を見ながら、軽食を。
私達2人の銀座は、まず三越の斜向かいのコーヒー店から始まる。ここで、軽い食事をすませ、ボ~としてからギャラリーに向かうのである。この店には、カトランの版画数多く飾れてありちょっと優雅な時間を過ごせる。わたしは、小雨が降る様子を眺め、傘をさして歩く人の様をジーと見ている。信号をわたる人の傘の群れは、せかせかとすることなく優雅である。黒い傘がとても多い。関西人から見ると、東京はシックな印象がする。
私達は、この優雅さの中でどういう日々を送ったか?というと、「お値段のお高い」ことに少々怯えることに。
自分達で行動しているには問題はないのだが、お誘いを受ける時に戸惑ってしまうのですネ。わたしも家で外食という事をせず、節約の為に日々努力しているわけだ。日ごろ外で外食する時は、2人は大いに悩む。「せっかくの外食という気持ち」と「外食は敵」という二点が火花を散らすのだ。もっぱら、カレーライス、ラーメンになることが多い。
銀座では、ギャラリー枝香庵さんから、お食事のお誘いを受けた。わたしはいつも言うのだが、「あまりお値段の高くないお店にして下さい」と言う。そうしないとヒロクニさんの様子が変になるのだ。値段が高いとヒロクニさんは、食べない、落ち着きをなくす、話もおろそかになり、高い値段のことしか頭になく、せっかくの親睦を深める楽しい時間が目茶苦茶になる様子がわたしには、浮かんでくる。そして、わたしはやたら気だけを遣い、相手も疲れはてるという図式が浮かぶのだ。そんな問題をかかえたまま、お食事会に突入。わたしは、スペイン料理にしてもらったのです。
スペイン料理で乾杯!!の前にひと悶着。
何を頼もうかな?という時、「コースにしようか?」とご夫妻が相談されている時、ヒロクニさんはメニューを見た。コース一人5,600円の文字が、わたしにも目に飛び込んできた。身体は落ち着きなく「単品で皆で分けようよぉ」と崖から落ちる前のような声が・・・・。わたしは、後押しするように「そうして下さい」とニコッと笑いながら言った。それから、ヒロクニさんは落ち着ちつき、楽しい時間を過ごしたのです。
「絵を売る」というのも仕事の一つなのですが、「こんな高い買い物してだいじょうぶなのか?」「買ってくれた人は、こんなにお金を使ってしまって、苦しい生活をしばらく送らねばならないのか?」と自分の経済感覚しかわからないから、ヒロクニさんはとても心配しながら、絵を売っているのです。私達2人の間では、2人で3000円以上にも外食がなるのは、大罪ですから・・・・。
ヒロクニさんに直談判したら、絵は安くしてくれると思うよ。だけど、それは、わたしが許さないのでよろしく。
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