2265年、スペースコロニーと地球を結ぶ幹線道路、通称「ギャラクシー街道」にある小さなハンバーガーショップを舞台に、さまざまな“宇宙人模様”を描く、三谷幸喜監督、脚本のシチュエーションコメディー。あえてCGを使わず、昔ながらの書き割りのセットをバックに物語が展開する点は舞台劇を想起させられる。
また、三谷が子どもの頃に見たであろうテレビの「宇宙家族ジェットソン」や「奥さまは魔女」あるいは「ウルトラシリーズ」、そして映画の『オズの魔法使』(39)や『バーバレラ』(68)のイメージの端々を盛り込んだ気持ちは、同世代としては良く分かる。加えて、きっとこの映画は、三谷脚本の『笑の大学』のせりふ「くだらない。くだらないけど面白い」の線を狙ったのだとも思う。
けれども、悪乗り、内輪受けがあまりにも目立ち、自分たちだけが楽しんでいるのではと感じさせられるところが目に付く。三谷幸喜の悪い面が際立つ一作。救いは、優香、秋元才加ら女性陣の頑張りか。