『西部開拓史』(62)(1974.10.16/23.水曜ロードショー)
(1989.8.)
アメリカ西部開拓時代の1839年からの50年間を、ある開拓一家の視点から描いた叙事詩映画。「河」「平原」「南北戦争」「鉄道」「無法者」という五つのパートに分かれ、ヘンリー・ハサウェイ、ジョン・フォード、ジョージ・マーシャルが分担して監督。撮影もウィリアム・H・ダニエルズ、ミルトン・クラスナー、チャールズ・ラング・Jr、ジョセフ・ラシェルが分担。脚本はジェームズ・R・ウェッブ、勇壮な音楽はアルフレッド・ニューマン。ナレーターはスペンサー・トレイシー。
主な出演者は、カール・マルデン、アグネス・ムーアヘッド、ジェームズ・スチュワート、キャロル・ベイカー、グレゴリー・ペック、デビー・レイノルズ、ジョージ・ペパード、キャロリン・ジョーンズ、ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ、ウォルター・ブレナン、リー・バン・クリーフ、ロバート・プレストン、リー・J・コッブ、イーライ・ウォラック…。
今、改めてこの超大作映画を見直すと、アメリカの白人の身勝手な開拓史という点は否めないものの、ベトナム戦争以前の自国を信じ得たアメリカの自負の強さやパワーが感じられるものとして映る。
日本の場合は、国の歴史が長いから、特定の時代を設定しなければ史劇は描けないのだが、アメリカの歴史は200年余りに過ぎないのだから、こうした映画を作っても、一応収拾がついてしまうのだと感じた。