『ARGYLLE アーガイル』(2024.2.15.東宝東和試写室)
謎のスパイ組織の正体に迫るすご腕エージェントの活躍を描いたベストセラー小説「アーガイル」シリーズの作者エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)。
新作の結末に行き詰った彼女は、愛猫のアルフィーを連れて帰省することに。ところが列車で移動中に謎の男たちに命を狙われ、エイダン(サム・ロックウェル)と名乗るスパイに助けられる。
やがて、エリーの小説が偶然にも現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことが判明。アーガイル(ヘンリー・カビル)が活躍する
“空想のスパイの世界”を生み出してきたエリーの人生が“現実のスパイの世界”と交錯していく。
『キック・アス』(10)でスーパーヒーロー物に、「キングスマン」シリーズでスパイアクション物に新機軸を打ち出したマシュー・ボーン監督が描く痛快スパイアクション。通常のスパイ映画へのオマージュをちりばめながら、逆に新たに挑戦している節もうかがえる。
脚本はジェイソン・フックス。共演にジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、ブライアン・クランストン、キャサリン・オハラ、アリアナ・デボースほか。
今回も、ハイスピードの過激なアクション、ユーモアのあるサプライズだらけのストーリー、凝ったカラーに彩られたしゃれた映像は健在。特にアクションシーンは、剣戟映画の華麗な殺陣や舞踏を思わせるものがある。
そして、エリーとエイダンの正体をめぐる二転三転するストーリーが面白く描かれ、何度も流れるザ・ビートルズの最後の新曲「ナウ・アンド・ゼン」が、2人の道行にぴたりと合うところに、ボーン監督のセンスの良さがうかがえる。
『ゴジラ-1.0』『ARGYLLE/アーガイル』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/45388e03141d4356e8282ac2187b68bf
「ナウ・アンド・ゼン」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2c15623cc3e115cff96c53346ff1f94c