大空に聳え立っている樹の後ろに、富士山が頭だけ見えています。
小鳥が新芽をついばんでいます。
日だまりにタンポポが一輪春の訪れを告げていました。
私と小鳥と鈴と
金子みすず
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と小鳥とそれから私、
みんなちがって、みんないい。
大震災の後テレビで何度も流れた「こだまでしょうか」と同じ作者の詩です。
みんなちがって、みんないい
息子の通った学校の先生が父兄の前で朗読して下さった時に、教育の場でこそみんなに覚えて欲しい詩だったので、とても感動したのを覚えています。